2007年12月

モバイル決済端末を利用 保険料入金の完全キャッシュレス化を実現

生命保険会社にとって、保険料支払いの完全キャッシュレス化はかねてからの課題だった。しかし、業務プロセスの全面改革、投資コストの大きさというリスクへの懸念やこれまでのキャッシュレス化スキームが要件にマッチしなかったなど、さまざまな要因から実現していなかった。創業100周年を機に、この革新に取り組んだのが住友生命である。NTTデータの提案したINFOXモバイル決済端末を利用するシステムを採用し、住友生命のお客様、営業職員、事務担当者のすべてに高い利便性を提供することに成功した。

住友生命保険相互会社 情報システム部システム推進室 幸田篤宜 調査役

「営業コンサルティング強化」「簡潔な手続き」によるお客様サービスの向上へ

モバイル決済端末

モバイル決済端末

「保険料入金の完全キャッシュレス、ペーパーレス化(以下「キャッシュレス化」)の最大のねらいは、営業職員の営業付帯事務負担を減らし、本来のコンサルティング業務に専念できるようにすることでした。NTTデータから提案されたモバイル決済端末を利用したシステムなら、保険料キャッシュレス化におけるさまざまな課題を解決できると考えました」と情報システム部システム推進室 幸田篤宜 調査役は語る。

通常、生命保険会社がお客様に接するのは営業職員である。自宅や職場を訪問し、お話を伺い、ニーズにあった提案をする。保険契約や更新の手続き、保険料受け取りなども職員がお客様の面前で行っている。
今回導入したこのシステムは、営業職員がモバイル決済端末を携行し、客先での保険料受け取りも現金なしでできるので、極めて効率的かつ安全だ。モバイル決済端末によって実現したサービスは、お客様のキャッシュカードやクレジットカードを端末で読み込み、保険料の口座引き落としなどをする「デビット決済」や「クレジット決済」、2回目以降の継続保険料の引落し口座を即座に確認・登録する「口座振替受付サービス」、その場での現金支払いを希望するお客様に対して領収証を出す「領収証発行」の4つである。(住友生命では、現金支払いを希望されるお客様には「ペイジー対応」払込取扱票を発行し、ATM・インターネットバンキング・コンビニエンスストアなどでのお支払を原則お願いしている)
これによって営業職員は、現金の保険料のお預かりや釣銭の準備・管理が不要となり、営業拠点での入金事務も必要なくなった。また営業拠点では、現金管理や領収証の管理・交付の事務を軽減、事務担当者の負担を軽くし、お客様サービスと営業職員のサポートにより注力できるようになった。さらに多額の現金が拠点に集まることが避けられ、安全面の効果もある。
お客様にとっての利便も大きい。現金を用意する手間がないし、多額の現金を持ち歩く不安がなくなる。また即時に保険料収納できるため、保障が早まる。「口座振替もペーパーレスになりました。これまでのように書類に記入する手間や、印鑑を巡る間違いや不備解消手続きなどもなくなります」(幸田調査役)。
こうしたサービスを可能にしたのは、NTTデータの運営するカード決済ネットワーク「INFOX-NET」と、そこにつながるカード決済総合ネットワーク「CAFIS」である。「CAFIS」は金融機関約1600社、カード会社約120社と接続し、日本最大の利用者数を誇る。ほとんどのカードで決済が可能であり、取引の実績は約20年におよぶ。

現場の評価を反映させ、より使いやすい端末を開発

システム構築に際しては、現場の意見・要望を取り入れた「生きたシステム」を作ることに重点を置いた。平成17年10月から6カ月間、一定の拠点にモバイル決済端末の試験導入を行ったうえで、現場の評価を新型のモバイル決済端末に反映させた。新型端末を用いての本格導入は平成19年8月からである。新型端末ではオンライン認証、バーコード読み取り入力、ICカード決済、領収証発行の機能が実現した。
例えば、旧型端末ではICカードによって営業職員の本人認証をしていたが、カードを紛失したり忘れる恐れがあったため、NTTデータ運営の「INFOX-NET」によるオンライン認証サービスを取り入れた。また営業職員の強い希望でバーコード読み取り入力を採用、旧型端末のテンキー入力より、迅速、正確な操作が可能になった。

業界のデファクトスタンダードをめざす

導入して数カ月が経った現在、効果は徐々にあらわれてきているそうだ。「営業拠点によっては取扱件数の7割くらいがカードによるものになり、利便性が実感されてきているようです。何より、営業付帯事務が軽減され、時間をかけてお客様のニーズに真にマッチした保険のご提案、コンサルティングセールスに専念できるようになったことが大きな効果です。一年分の一括払いをカードにてご入金いただけるなど、予想外の効果も出ています。お客様からも、現金を持ち歩かなくてよいので助かるという声が寄せられています」(幸田調査役)。
拠点長からも、営業職員や拠点事務担当者の事務負荷が軽減された、安全性が高いなど、高く評価されている。
住友生命は、このシステムが生命保険業界のデファクトスタンダードとして浸透することを期待しているという。「同業他社も積極的にこの方法を取り入れられ業界標準になることで、INFOXを利用したこのモバイル端末で保険料をご入金いただくのが当たり前、という世の中になればうれしいですね」(幸田調査役)。

システム概要イメージ

お客様プロフィール

社名

住友生命保険相互会社

本社所在地

本社 大阪府大阪市中央区城見1-4-35
東京本社 東京都中央区築地7-18-24

創業

1907年5月

基金

3,190億円(基金償却積立金を含む)

保険料等収入

2兆9,344億円(2007年3月期)

従業員数

45,834名

概要

個人保険、団体保険など各種生命保険契約の販売と顧客サービス及び財務貸付、有価証券投資、不動産投資などの資産運用

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日本の金融・経済を支える情報システム構築・運用に豊富な実績

サービス

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様々なシステムの構築・運用ノウハウを活かして、お客様のビジネスを支える高信頼な決済システムを実現