2008年2月

【写真】小田急グループのCSRとビジネス継続を支えるデータセンターを構築 100社以上のグループ全体での共同利用を目指す

小田急電鉄株式会社(以降、「小田急電鉄」と表記)は、2007年、グループ内で共同利用するデータセンターとして「小田急ICTセンター」を構築した。電源対策、免震構造の行き届いたデータセンターを作り上げたことで、あらゆるリスクに対応できるIT業務体制を実現。ビジネス継続対策が大きく前進した。データセンター構築にあたっては、現状システム運用環境の調査・評価、コンサルティングから、センター設計、工事支援、運用サポートまで、NTTデータが一貫して担当。ニーズとコストのバランスが取れた最適なデータセンター実現をサポートした。

小田急電鉄株式会社 経営政策本部 IT推進部 プロジェクトマネジャー 後藤真哉氏

ビジネス継続を目的にデータセンター構築を検討

【写真】

ロマンスカー MSE

小田急電鉄がデータセンター構築を検討することになったのは、企業活動や顧客サービスがシステムと表裏一体のものになっている現在、ビジネス継続性の高いシステム運用環境を確立しておくことが、鉄道という公共機関の社会的責任(CSR)であると考えたからだ。
新宿本社のマシンルームでは、情報系の基幹サーバ約100台が稼働していた。このマシンルームはメインフレームのために作ったものであり、多数のサーバを用いてのビジネス継続を実現するためには、電源設備や免震構造の刷新が必要だったのである。

それではデータセンターは、既存のビルを利用して自社で構築すべきか、アウトソーシングすべきか。
コンサルティング・パートナーとして選んだのは、NTTデータである。NTTデータは、自社で18棟、延べ床面積約70万m2に及ぶデータセンターを構築し、アウトソーシング・サービスも提供してきた。最適なコンピュータ設置環境をトータルサポートする「グリーンデータセンタ® C-feis」というサービス体系も有している。
センター構築プロジェクトの3人のメンバーは、まず、コンサルティングサービスを利用して、その得失を客観的に評価した。
NTTデータは、2006年4月から3ヵ月間にわたって、現場調査、仕様や運用方法の検討を行って見積概算を出した。小田急電鉄の自社構築とアウトソーシング利用という両方の選択肢に対して、プロフェッショナルな提言を行ったのである。
「長期的な視点で比較してみると、当社が保有している既存のビルをデータセンターとして再構築し、運用するほうが有益だという結論に至りました。データセンターの最新動向など大きな流れを把握したうえで、当社の環境に合致したニーズとコストのバランスを見極めることができて、コンサルティング利用は大変に有意義でした」と、小田急電鉄株式会社 経営政策本部IT推進部 プロジェクトマネジャーの後藤真哉氏は深くうなずく。

データセンターの設計、工事、サーバ移設にさまざまな工夫

データセンターの設計・工事においてもNTTデータは引き続きの支援を行い、データセンターの設計も担当した。
既存の建物であるための制約も多々あったが、工夫しながらそれを乗り越えた。たとえば、免震対策では、既存ビルが耐えられる床荷重に限界があったのだが、軽量な免震床の新製品を見つけ出して対応した。
また、既存のビルでは、20~30台のサーバが動いており、これを止めることは許されない。既存のシステムを稼働させながら工事を進めることにも細心の注意を払った。
サーバの移設作業もポイントだった。本社のマシンルームから約100台の大型サーバを移設し、業務を即座に再開させなければならないのだ。
「システム間の連携を考え、4回に分けて夜中に移設しました。システムによっては停止時間が限られているために詳細な計画を立て、分単位で作業を進めました」と後藤氏。
NTTデータは、システム運用環境をトータルに考える「グリーンデータセンタ® C-feis」を中核に、データセンター構築・運用をスムーズに行うきめ細かいノウハウをフルに発揮したのである。
「データセンターは、建物ではなく、全体がひとつのインテリジェントなシステム。データセンターの入れ物を作ることは誰でもできるでしょうが、運用し、動かすことができるのは、データセンターのプロフェッショナルなのです」と後藤氏は感慨深げに語る。

グループIT戦略の中核的存在に

小田急ICTセンターは、2007年12月末に全面稼働を開始した。2008年は、グループ企業のシステム集約を展開していく。
小田急電鉄は、小田急グループ107社の中核企業であり、データセンターを共同利用することで、グループ全体のシステムの安定稼働を確保したいと考えているのだ。共同利用すれば、セキュリティやデータ・バックアップのレベルも統一でき、内部統制も強化できる。ビジネス継続という社会的責任を、グループ全体で果たしていく体制を確立できるのである。
「業務やサービスにシステムを使うことが『必然』である以上、データセンターもまた、これからの企業グループにとっては『必然』です。地震、停電、セキュリティ攻撃。こうしたリスクによる損失がいかに大きいかを考えると、データセンターは、経営に不可欠な存在といってもいいでしょう」と後藤氏は強調した。

【図】システム概要イメージ

グループITの中心基地として、ビジネス継続、企業価値向上を支える小田急ICTセンター。NTTデータは、最適なコンピュータ設置環境をトータルサポートする「グリーンデータセンタ® C-feis」体系のもと、コンサルティング、現状評価から、戦略計画立案、データセンター設計、構築プロジェクトの管理、さらには、稼働開始後の運営支援まで、一貫したサービスを提供した。

お客様プロフィール

社名

小田急電鉄株式会社

本店所在地

東京都渋谷区代々木2丁目28番12号

本社事務所

東京都新宿区西新宿1丁目8番3号

設立

1948年6月1日(前身の小田原急行鉄道は1923年5月1日設立)

従業員数

3,446名(2007年3月31日現在)

資本金

603億5,900万円

年間収益

1,737億1千6百万円(2006年度総営業収益)

グループ会社

107社(2007年6月28日現在)

主な事業内容

東京・神奈川で路線を有する大手私鉄。2008年3月には、ロマンスカーの新型車両「60000形MSE」が運行を開始する。「お客様のかけがえのない「時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献します」をグループビジョンとして、「Value Up 小田急」を展開中。

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業種

ビジネス環境の急速な変化に対応し、 新たなビジネスの基盤を支えるシステムを構築

サービス

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