2008年9月

【写真】業界初の商品管理システム開発で、全商品を見える化。 「わかりやすい商品でお客さまに選ばれる損害保険会社に」を実現

三井住友海上火災保険株式会社は、保険業界で初めて、自社の全商品を一括管理する商品管理システムを開発して、2008年4月から使い始めた。このシステムができたことで、保険商品の開発工程がワークフロー管理できるようになったことに加えて、複雑な保険商品の構造や時間軸に沿った改定履歴管理が的確にでき、商品認可内容を種目横断で一括管理することも可能になった。商品情報がわかりやすく「見える化」したことで、お客さまへの説明や情報提供もわかりやすくでき、保険金の支払いも正確かつ迅速に行える。三井住友海上火災保険は、「わかりやすさの追求」による企業価値増大を目指している。

三井住友海上火災保険株式会社 商品本部 部長(商品イノベーション担当) 石井 伸夫氏 三井住友海上システムズ株式会社 システム改革部長 今井 泰氏 三井住友海上火災保険株式会社 商品本部 企画チーム 課長 中村 尚史氏 三井住友海上システムズ株式会社 システム改革部 システム改革グループ システムマネージャー 藤田 俊之氏

商品イノベーションを支える商品管理システム

1996年から自由化が始まった日本の保険業界。保険会社ではニーズに合わせて商品ラインアップを強化してきた。その結果、「商品の種類が多すぎる」、「契約条件が複雑で、お客さまへの説明が困難」などの弊害を生み出すようになったのである。
損害保険会社のリーディングカンパニーである三井住友海上火災保険は、こうした事態を打開するため、「商品イノベーションプロジェクト」を立ち上げた。さらに、商品イノベーションを定着させるシステムとして、複雑な保険商品を一括管理する商品管理システムの開発に着手した。
「保険商品は、種類が多いだけでなく、約款・特約などが相互に複雑な関係を持ちます。しかも、商品体系別に管理するだけでなく、契約期間の長さに応じて時間軸に沿って管理もしなければなりません。つまり、表計算ソフトや既存パッケージで管理することは不可能であり、専用のデータベースシステムを開発しなければなりませんでした」と、商品本部部長の石井伸夫氏は語る。

既存資産を活かしながら、「この世に存在したことがないもの」を具現化

商品管理システムの開発は、2007年3月にスタートし、約1年後の2008年4月に稼動を開始した。利用者は、本店の商品部門、営業事務部門、保険金支払部門、システム部門など約2000ユーザである。
開発にあたって、NTTデータをパートナーに選んだ理由は3つある。
ひとつは、損保・保険・金融などの業界での実績が豊富で、三井住友海上火災保険でも契約管理領域のシステム開発経験を持っていることだ。
もうひとつは、契約マスターをはじめとする既存システムを活かし、既存資産を継承しながら新規のシステムを作ろうと提案した。
さらに、業界初のシステムであり、前例がどこにもなく、まだどのような形になるかわからないものを手探りで作っていくことに対して、前向きに取り組む姿勢があった。
「実質1年で、しかも既存のものを活かしたままで、まったく新しいものを作ることができるベンダーとして、NTTデータに白羽の矢を立てたのです」と、システム改革部長の今井泰氏は言う。

プロトタイプを数多くユーザーに提示して短期開発に成功

コストと時間が制限されているなかで、プロジェクトを成功に導くことのできたポイントは2つある。エンドユーザーを交えた検討会を早い段階から数多く実施したことと、プロトタイプ開発を積極的に活用したことである。
社内ユーザー約30人を中心にした検討会は、延べ80回開催した。しかし、現在の業務に精通しているユーザーも、まだ見ぬシステムについて具体的な意見を言うことはむずかしい。そこでNTTデータは、プロトタイプ画面、および動きのあるプロトタイプシステムをたくさん作って提示。これをたたき台にして議論することで、要件を具体化していくことができた。

商品情報マスターという基盤の確立で他システム連携も容易に

「商品管理システムの開発によって、お客さまに商品をわかりやすく説明し、保険金を正確かつ迅速にお支払いするための環境が整いました。並行して、商品ラインアップそのもののスリム化にも着手しています」と、商品本部 企画チーム 課長の中村尚史氏は語る。
新システムは利用者からも歓迎されている。
「いままでは、たくさんのシステムを起動したり、紙の書類を探したりしなければならなかったことが、本当に簡単にスピーディにできるようになりました。調査、分析などの業務効率がグンとアップしたのです」と、システム改革部 システム改革グループ システムマネージャーの藤田俊之氏は言う。
さらに今後、商品管理システムの利用が定着すれば、業務効率向上に加えて、事務コスト削減の効果も出てくる。つまり、新しいサービスへ投資を振り向けることも可能になり、最終的には、商品やサービスの品質向上、競争力強化、売上拡大へと貢献していくのである。
商品管理システムの構築によって、社内外の情報の共有化と見える化は大きく進化した。また、商品情報マスターを作り上げ、他のシステムとつないでいく基盤ができたという意義は大きい。今回作り上げた商品情報マスターは、既存の契約マスター等と同様の基幹系マスターという位置づけであり、今後は、全社の全業務でこれらのマスターを活用していく方針なのだ。
わかりやすさの追求によって、企業価値向上を目指す三井住友海上火災保険。商品管理システムは、その先進的な取り組みを今後も柔軟に支えていく。

【図】システム概要イメージ

商品管理システムは、商品開発工程をワークフロー管理し、証跡管理を行う「商品開発工程管理システム」、商品部や営業事務部のペーパーレス化を推進する「文書管理システム」、商品情報(約款・特約・保険金構成・改定履歴など)を一元管理して、商品構造の可視化や商品改定履歴の管理精度向上を図る「商品情報管理システム」の3つが基本。今後、お客さまへの説明責任・支払責任を果たす支援機能、社外向けWebシステムとの連携強化などを、II期として開発予定。

お客様プロフィール

社名

三井住友海上火災保険株式会社

本社

東京都中央区新川二丁目27番2号

設立

1918(大正7)年10月21日

資本金

1,395億9,552万3,495円

売上高

1兆5,410億3,200万円(2008年3月期)

従業員数

14,421名

事業概要

日本を代表する損害保険会社のひとつ。2008年、わかりやすく選びやすい自動車保険として、「GK クルマの保険」を発売。個人向け保険のブランドを「GK」に統一するなど、商品面でもわかりやすさを追求。出先でも自分の契約情報を容易に確認できる携帯サイトも好評。

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