2009年7月

【写真】全学に、シンクライアントを1700台導入。ネットブート型「CoreBoot」の採用で、メンテナンス工数は半分以下

学校法人学習院では、初等科から大学まで7つの学校で使用してきた児童・生徒・学生用パソコンを、シンクライアントへと一気に入れ替えて、2009年4月から利用を開始した。「再起動すればパソコンの設定は元に戻り、前のユーザがパソコンの設定に対して行った変更は残らないこと」など、学校における共用パソコンの要件を達成するには、シンクライアントが最良のソリューションだったからである。具体的なソリューションとしては、NTTデータのネットブート型シンクライアント「CoreBoot(コアブート)」を採用したことで、わずか2台のサーバで約1700台のシンクライアントの安定稼働と、運用管理負荷の大幅な低減を実現した。

学習院大学 計算機センター 助教 磯上 貞雄氏 学習院大学 計算機センター 助教 城所 弘泰氏 学習院大学 計算機センター 助教 村上 登志男氏

「再起動すれば元の設定に戻ること」が教育用パソコンの安定稼働要件

【写真】

学習院大学 教室風景

今や、学校にパソコンは必須である。学校法人学習院(以下、学習院)では、初等科から大学までの7つの学校合計で、約1700台の教育用パソコンを児童・生徒・学生向けに運用してきた。
教育用パソコンは、東京の目白・戸山・四谷の3ヵ所にある約40の教室に分散して設置されており、授業で使ったり、自習用に使用するために公開したりするなど、あくまでも共用パソコンとして利用されているものだ。

ユーザによっては、勝手にOSの設定を変えたり、インターネット上のアプリケーションをダウンロードしてインストールしたりするユーザもいる。「再起動すればパソコンの設定は元に戻り、前のユーザがパソコンの設定に対して行った変更は残らないこと」は、学校の共用パソコンを安定稼働させる大前提である。
「シンクライアントは、教育用パソコンのあるべき姿のひとつだと、15年前から思っていました。実際、1994年頃にはシンクライアントを自分たちで開発し、構築と運用を行っていました」と計算機センター 助教の城所弘泰氏は語る。

1700台のシンクライアントでも1台のサーバで運用可能

シンクライアントを実現する方式はいくつかあるが、計算機センターでは、学校の共用パソコンは、画面転送方式注1ではなく、ネットブート方式注2が適していると考えていた。学校では、数十人、数百人が一斉に使用し、一斉に同じ操作をしたりするからだ。
ネットブート方式なら、大規模利用でもレスポンスが劣化することなく、解析をしたり画像を扱ったりするなど処理が重いアプリケーションでも快適に動作する。
そこで、ネットブート方式に絞って複数の製品を検討した。その結果、採用したのが、NTTデータのネットブート型シンクライアント「CoreBoot」である。
「CoreBootは、OSやアプリケーションの保存先として、iSCSIストレージを使用するため、シンクライアントの数が増加してもサーバ管理の手間が増大しません。これが保存先としてサーバを使う製品だと、1700台のシンクライアントのために数十台ものサーバを新規に導入して、運用管理しなければなりません」と城所氏は言う。
CoreBootでは、サーバに接続するのはシンクライアントの起動時のみであり、起動後はiSCSIストレージに直接接続する。そのため、シンクライアントが1700台規模でも、サーバは1台でよい。
また、NTTデータが開発元の純国産システムであり、障害発生時には、プログラムソースにまで遡った迅速な対応が期待できる点も評価した。

  • 注1画面転送方式

    サーバ側ですべての処理を行い、シンクライアントは画面表示の役割だけを果たす方式

  • 注2ネットブート方式

    ネットワーク経由でOSやアプリケーションを読み込み、アプリケーションの実行はシンクライアント側のCPUとメモリ等で処理する方式

メンテナンス作業工数は半分以下へと大幅に低減

1700台という大規模対応は、NTTデータにとっても初めての事例であったため、計算機センターと一体になって、検証・性能測定・システム調整を繰り返して、完成度を高めた。
「製品発売より前なのに、問題点を指摘すると次の週に直っているという対応をNTTデータは積み重ねてくれました。『これなら導入しても安心だな』と思わせる、迅速できめ細かい対応でした」と城所氏は言う。
CoreBootは、2009年4月から稼働を開始。1700台のシンクライアントが安定稼働を続けている。また、起動後は通常のパソコンと遜色ないレスポンスを発揮しており、計算機センター 助教の磯上貞雄氏は「ユーザは、シンクライアントに切り替わったことに気がついていない」というほどだ。
運用管理作業は格段に楽になった。
セキュリティパッチや新規アプリケーションのインストールといったメンテナンスは、計算機センターの管理端末で作業を行うと各教室のシンクライアントに適用されるため、メンテナンス作業実施で各学校・学部の現地へ出向く回数は大幅に減ることになる。
「CoreBootの最大の優位点は、ユーザがパソコンを使っている最中でも、パッチをあてたりできること。いままでは教室を閉じた夜間でないとメンテナンス作業ができませんでした。しかし、今では、日中の通常業務時間内にメンテナンス作業を終えてしまうことができます」と計算機センター 助教の村上登志男氏。メンテナンスの工数は、以前の半分以下に削減できたという。

シンクライアントの数百台増加にもiSCSIストレージ増設だけで楽に対応

2010年4月、学習院大学では、新校舎の中央教育研究棟がオープンする。シンクライアントも100~200台追加することになるが、CoreBootは、サーバ増設は不要でiSCSIストレージの増設だけで楽に対応できる。
運用管理の負荷を大幅に低減し、学校の共用パソコンの安定稼働を実現するCoreBootは、拡張性にも優れているのである。

【図】システム概要イメージ
  • CoreBootの構成としては、「シンクライアント1700台に1サーバ」で良いが、学習院では、学校間の管理体制の都合から、サーバを2台導入している。

お客様プロフィール

学校

学校法人学習院

本部

東京都豊島区目白1-5-1

設立

1947年

運営学校
  • 大学(学習院大学、学習院女子大学)
  • 高等学校(学習院高等科、学習院女子高等科)
  • 中学校(学習院中等科、学習院女子中等科)
  • 小学校(学習院初等科)
  • 幼稚園(学習院幼稚園)
在籍者数

大学から幼稚園まで合計約13,400名
役員・教員・職員数 大学から幼稚園まで合計約1,700名

事業概要

1847年、仁孝天皇が京都御所内に公家を対象とした教育機関として開校。1877年、学習院と改名。1947年、財団法人学習院が設立され、1949年に新制大学としての学習院大学が開校。幼稚園から大学まで8つの学校を運営している。

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