2010年10月

庁舎移転に備えたサーバ集約と統合システム基盤 可動性を高めた庁内クラウド環境で最適化を推進

町田市では新庁舎への移転に伴い、これまで個別に構築・運用してきた複数の業務システムのサーバを、仮想化技術を用いて集約、庁内クラウドと呼ばれる統合システム基盤を構築した。高い可動性を確保することにより、庁舎移転の際はデータセンタなどにシステムを移行して市民サービスを維持できる環境を整備。サーバの台数を大幅に減らし、システムの最適化を推進するとともに、ハードウェアコストや運用コストの大幅な削減を果たしている。

町田市 総務部 情報システム担当部長 坂下 知司氏 町田市 総務部 情報システム課 課長 黒田 克彦氏 町田市 総務部 情報システム課 主査 高橋 晃氏 町田市 総務部 情報システム課 主査 黒澤 一弘氏 町田市 総務部 情報システム課 主任 摩尼 真氏

システム更改と新庁舎移転に備えて情報システムを刷新、最適化に挑む

町田市では2012年度に予定されている新庁舎への移転に伴い、業務システムも移行することが求められていた。さらに、2006年から導入してきたオープン系システムがライフサイクルを終え、信頼性維持のためにも更改に向けた対応を迫られていた。そこで市の情報システム課では、安全かつ速やかな移転を第一義としつつ、移転を機に情報システムの刷新を図ることを決定。「移転に伴うリスクを最小限に減らしつつ、これまでの個別最適から全体最適に大きく転換。膨大な数のサーバ機器の集約を図り、運用コストを削減できる環境を整備したいと考えました」(坂下氏)
移転に伴うさまざまな課題を解決する手法として市が選択したのは、新たに統合システム基盤を構築し、そのもとで仮想化技術を用いて各種業務システムのサーバ群を集約、CPUやメモリなどのハードウェアリソースを負荷に応じて柔軟に利用できる統合サーバ環境を導入することだった。「物理サーバの増加を受けて、サーバ仮想化は以前から一部業務を対象に検討を進めてきましたが、今回の移転を機に最適化を図り、将来を見据えた大胆な統合に挑むこととしました」(高橋氏)
さらに市では、サーバ統合から一歩踏み込んで、ハードウェアリソースを必要に応じてサービスとして利用できる高信頼なプライベートクラウドに着目。業務システム全体を「庁内クラウド」といえる可動性の高いシステム環境とした上で、庁舎の引っ越しの際にはクラウド化された業務システムを庁外の高信頼のデータセンタなどに移転できれば、作業はスムーズに進み、システムが停止するリスクも回避できると考えた。そうしたシステム刷新に挑む町田市の取り組みを支援することとなったのが、NTTデータだった。

庁内外とのシステム連携を目指して統合連携基盤「GRANPIATT」を導入

【写真】

NTTデータでは、仮想化技術を用いてサーバの集約を図る一方、既に多くの自治体で導入実績のある統合連携基盤「GRANPIATT」による連携サーバの再構築を提案した。業務システムごとに異なる方式の差異を吸収し、柔軟なサービス連携やデータ連携が実現する「GRANPIATT」を活用した庁内クラウドの実現を目指した。

サーバ統合に際しては、複数ベンダの業務システムを集約することになるため、NTTデータでは、既存システムを手がけたベンダに動作検証に関する協力を依頼。ベンダフリーの強みを生かした調整を行い、統合システム基盤の構築を進めていった。
「仮想化技術を導入するのは初めての試みであり、仮想環境に不慣れな中でのNTTデータの手厚いサポートには感謝しています。特殊なハードウェアを使用せずに可動性を確保された環境が整い、安定稼働していることは、大いに評価しています」(摩尼氏)
さらに、行政の事務手続の簡素化が期待できる総務省の「地域情報プラットフォーム」整備に関しても、統合システム基盤に同プラットフォーム準拠の標準インタフェースを実装、将来に向けて、他自治体とも柔軟な連携が図れる仕組みが実現している。
「移転に伴うリスク回避や全体最適化、コスト削減といった市側の要望を的確に把握しつつ、サーバ集約や統合システム基盤構築に取り組むNTTデータの姿勢は真摯なものでした。困難が予想されたベンダとの調整も、ベンダフリーのメリットが発揮され、乗り越えられました。移転準備が確実に進んでいることに満足しています」(黒田氏)

統合運用管理ツール「Hinemos」で仮想環境の効果的な運用管理が実現

2009年9月に仮想環境の構築が始まり、同年11月には庁内クラウドが稼働を開始。12月からはシステム更改に合わせて仮想環境への収容を順次開始している。統合サーバによる総合システム基盤の障害監視などに関しては、NTTデータが提供するオープンソースの統合運用管理ツール「Hinemos」を用いており、信頼性が確保された環境のもと、仮想化された業務システムの安定運用に貢献している。「監視コンソールに加え、パトランプやメールなどにより一斉に知らせてくれるので、トラブル発生がすぐにわかります。これまではシステムごとに監視が必要でしたが、Hinemosによる統一化された運用環境のおかげで運用管理業務の効率化が実現しています」(黒澤氏)
2012年度に予定されている庁舎移転の際には、業務システムを庁外設備に移した上で移転が行われる。NTTデータでは、自社の提供するグリーンデータセンタ 共通IT基盤サービス「ACORE」の利用も視野に、庁外システム基盤の整備を提案していく予定だ。
「短期間での統合サービス基盤の構築やマルチベンダ調整など、NTTデータの実力が存分に発揮され、庁舎移転に向けた準備が整いつつあります。今後もコストと信頼性のバランスの取れた適材適所の提案やサポートに期待しています」(坂下氏)

システム概要イメージ

お客様プロフィール

お客様名

町田市

所在地

東京都町田市中町1-20-23

市制施行

1958年2月1日(都内で9番目)

人口

418,724名(2010年7月現在)

概要

東京都の南端にあって半島のように神奈川県に突き出している町田市。東西22.3km、南北13.2kmあり、多摩丘陵の西部から中央部を占める位置に立地している。古くから横浜に向かう街道は「シルクロード」とも呼ばれる交通の要衝で商都として繁栄してきた。1960年代から80年代末にかけての人口拡大は東京都全体あるいは東京の市部や区部と比べても著しく、近隣からも多くの人たちが集まり、一大商業都市へと発展している。

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業種

電子政府の実現に寄与、 地域密着の社会情報システムを構築・運用

サービス

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