2012年12月

マーケティングリサーチ・サービス「なずきのおと」で生命保険に関するプロモーションの評判情報を精緻に分析

日本生命保険相互会社(以下、日本生命)は、NTTデータのSaaS型マーケティングリサーチ・サービス「なずきのおと」を導入し、SNSなどでやりとりされる情報から、注目すべき評判情報を迅速かつ的確に抽出できる環境を整備した。本サービスは、NTTデータが開発した言語解析エンジン「なずき」を基に、検索対象の単語を含むニュースやブログ、Twitterの記事を収集し、そこに含まれる話題・評判情報を日次・週次の時系列グラフやランキング形式で提供するもの。日本生命が展開するプロモーション活動に対する評判を収集するツールとして効果的に機能している。

お客様の課題

  • リアルな意見が把握しづらい若年層も含め、精度の高い効果測定を実施したかった。
  • PDCAサイクルに応用できるよう、着目すべき評判情報を数値化したかった。

導入効果

  • 「なずきのおと」導入で、SNSなどでの情報の収集・分析が可能になった。
  • 高度な言語解析技術で、評判情報の見える化・定量化が実現した。

導入の背景と課題若年層向けキャンペーンの高精度な効果測定が課題に

日本生命では、2012年4月から、保険に関する仕組みを顧客の視点から見直し、システムインフラを抜本的に刷新する「新統合計画」プロジェクトを開始した。多様化するニーズやライフスタイルに沿った「保障」、利便性の高いサービスを提供する「IT」、マルチチャネル体制できめ細かく対応する「サポート」、これら3つをさらに進化させるとともに、従来から営業職員が行ってきたフェイストゥフェイスを中心とした営業活動に融合させようというのが、同プロジェクトの主な目的だ。
そこで重要となるのは、同プロジェクトのもとで行うさまざまなプロモーション活動の効果測定。特に、保険離れが進むといわれる若年層の反応だ。しかし、Twitterなどネット上のメディアを情報源として評判調査を行うには、大きな課題があった。ネットで集めた情報はPDCA(業務改善手法のひとつ。Plan=計画、Do=実行、Check=チェック、Act=改善の順に実施する)に回せる情報になっていないことが多いのだ。その点について、サービス企画業務室課長補佐の鈴木 渉氏は次のように語る。「例えば、日比谷に日生劇場というホールがある。そこで人気アイドルが公演を行うと『日生』という言葉がTwitterで驚くほどの数で集まります。でも弊社のキャンペーンとはほとんど関係ない。SNSなどの評判情報にはそういうところがあります。つまり着目すべき評判の内容、注目すべき評判の数量を的確に把握するのが困難でした」

【写真】

日本生命保険相互会社
サービス企画業務室 課長補佐
鈴木 渉氏

選定ポイント先進の言語解析エンジンによる実用性に即した情報収集

そこで、プロモーション活動の効果などの情報収集を行うシステムとして日本生命が導入したのが、NTTデータのSaaS型マーケティングリサーチ・サービス「なずきのおと」だ。本サービスのいちばんの特徴は、日本語を詳細に分析できる「なずき」を言語解析エンジンとして使用していることが挙げられる。例えば、通常の言語解析エンジンは「スバラシイ」といった言葉がある文章をすべて「ポジティブな記事」として評価する傾向にある。しかし本システムの場合、文章の主語・述語を正確に分けるという日本語ならではの難しさに対応し、何に対して「スバラシイ」と言っているのかを見ていく。つまり、キャンペーンとは無関係のものを評価している記事を除外することが可能だ。またTwitterを見れば一目瞭然だが、文法的に正しくない文章が非常に多い。「なずき」はこうした文章も比較的正確に分析できる言語解析エンジンなのである。
日本生命が使用するのは、「なずきのおと」のSNS分析ツールである。検索対象とした単語を含むニュース、ブログ、Twitterの記事を収集し、その記事の話題・評判情報(好評・不評・その他の3種類)を日次・週次(Twitterは時間単位)の時系列グラフ、およびランキング形式で表示する。また、評判情報をいくつかの感情ごとに集計・分析し、各々の評判の急上昇・急下降ランキングなども表示することが可能だ。

導入効果評判情報の見える化・定量化によるPDCAサイクルが実現

「なずきのおと」による評判分析を行うに当たって日本生命が注目したのが、人気アニメ『ONE PIECE』を用いたCMだった。若年層には「営業職員と対面で会わなくてもいい」という人も増えており、従来の営業活動では対応できない面も出てきている。そうした若い人が生命保険に入るきっかけ作りとして、同アニメの主人公ルフィの登場するCMが企画されたのだ。
「『ONE PIECE』を日本生命が起用したことを、お客様がどういう言葉でどう評価したのか、それが『見える』化されたのが非常に画期的でした。評判が定量化されているので、PDCAを行うメンバー間で情報共有できる基本的なデータになっている点を評価する人もいました。さらにSNSでの情報収集というと、従来は風評被害につながるネガティブな言葉にどうしても強く反応していました。今回もそうした言葉はありましたが、個別の評価だけでなく数値化された全体としてキャンペーンの評価が把握できるようになったことで冷静な対応が可能となりました」と鈴木氏は振り返る。
「なずきのおと」を用いることで、着目すべき評判の内容や数量を適切に把握できるようになった。それによりプロモーション活動の結果や評価を改善に役立てるPDCAサイクルが回せるようになり、より効果的なプロモーション活動を実現できる環境が整ったということだ。

「なずきのおと」によるキャンペーン分析画面

「なずきのおと」によるキャンペーン分析画面

CMに登場した『ONE PIECE』のルフィ © O/S・F・T

CMに登場した『ONE PIECE』のルフィ
© O/S・F・T

今後の展望新商品に対する理解度を探る、より効果的な情報分析に期待

鈴木氏はまた、日本生命が発信するFacebookのページ管理も担当している。SNSで発言する難しさを日々感じているという。
「会社目線で発言するとフォロワーがまったく反応しないことがあります。SNSはこれまでのテレビのCMといったものとはやはり違った姿勢で取り組まないといけないと痛感しますね。『なずきのおと』を使っているうちに、こうしたメディアならではの情報の伝え方がわかってくるのではないかと思っています」
最後に鈴木氏は「なずきのおと」に期待することを、もうひとつ語ってくれた。
「実は非常に楽しみにしていることがあります。プロモーション展開のひとつに、『みらい創造推進室』という架空の部署に配属された新入社員を主人公にした一連のストーリー形式のCMがあります。9月からそこに滝川クリステルさんが登場し、新商品『みらいのカタチ』を説明するCMを展開しています。この商品は、お客様が自分にとって必要な保険を選んで自在に組み合わせていくという、まさに『進化した保障』を実現化したものです。『ONE PIECE』の目的は、会社のイメージを浸透させることでしたが、今度は商品の内容を具体的に伝えていくことです。このCMに触れた方々に、どれだけ内容を理解していただけたか、私たちとしては非常に気になります。『なずきのおと』では、その理解度が具体的に見えるのではないか。それに期待しています」

お客様プロフィール

お客様名

日本生命保険相互会社

本店

大阪府大阪市中央区今橋3-5-12

創業

1889年7月4日

総資産

51兆94億円

従業員数

69,620人

事業所

支社等116、営業所1,572、海外事務所4、代理店11,234

主な事業内容

生命保険業

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