2013年1月

「BizXaaSマイグレーションサービス」と「BizXaaS COBOLクラウドサービス」で、COBOL資産を安全・確実にシステム更改

財団法人 車両情報センター(以下、車両情報センター)は、全国34万人強の会員が利用する「電話投票」を支えるシステムを更改し、汎用技術にて構築したプライベートクラウド環境へ移行し、安定稼働に成功した。システム更改にあたっては、NTTデータの「BizXaaSマイグレーションサービス」と「BizXaaS COBOLクラウドサービス」を組み合わせて利用。メインフレームから継承した貴重なCOBOL資産を継承しながら、安全かつ確実に、柔軟性の高いプライベートクラウド環境へ移行することに成功した。

お客様の課題

  • ハードウェアの保守サポート期限切れが迫っていた。
  • 重要なシステムであり、24時間365日の安定稼働が最優先事項であった。

導入効果

  • 安心・安全なマイグレーションをサポートする「BizXaaSマイグレーションサービス」の利用で、COBOL資産を継承しつつ、安定稼働を実現
  • ミッションクリティカルなCOBOL資産の実行環境を提供する「BizXaaS COBOLクラウドサービス」の利用で、短期間に効率的なシステム更改を実現

導入の背景と課題メインフレーム時代のCOBOL資産を継承

公営競技・競輪に関わる情報システムの開発と運用を一手に担うのが、車両情報センターである。
競輪場やサテライト(場外車券売場)へ出かけなくても勝者投票券(車券)を購入できる「電話投票」は、1985年に5競輪場が単独でサービスを開始した。現在は、34万人強の会員が、全国各地で開催される全レースに電話投票を行う環境が整っている。
システムとしての「電話投票システム」は、インターネットおよび音声応答によるフロントシステムを経由して送信されてくる会員からの投票を受け付け、決済、会員データ管理などの処理をする中核システムを指す。
「競輪場は全国に44場あり、毎日必ずどこかで競輪が行われています。その情報処理を担う電話投票システムには、きわめて高い可用性が求められるのです。」と、総務部 部長の浅川 一氏は強調する。
車両情報センターの電話投票システムは、1991年に富士通メインフレーム上に構築された。14年後の2005年、コストダウンのためにUNIXサーバへの移行に踏み切り、1メガステップに及ぶ膨大なCOBOL資産をUNIXサーバへ移行し、トランザクション機能にはIBM TXSeriesを採用した。さらに6年を経て、UNIX(AIX)サーバの保守サポート期限切れが迫り、2011年6月、システム更改を進める「次期競輪電話投票システムのポーティング」プロジェクトがスタートした。

  • 2012年4月現在
【写真】

財団法人 車両情報センター
総務部 部長
浅川 一氏

【写真】

財団法人 車両情報センター
システム開発部 部長
兼 上席主任技術専門役
久野 治人氏

選定ポイント効率的かつ安全・確実な「BizXaaS マイグレーションサービス」と「BizXaaS COBOLクラウドサービス」

「システム更改にあたっての最大の要件は、24時間365日の安定稼働です。そのためにも、COBOL資産の確実な継承は重要な課題でした。そのうえで、コスト低減に役立つ提案を、ベンダー各社に求めました」と、システム開発部長 兼 上席主任技術専門役の久野 治人氏は語る。
NTTデータは、UNIXサーバ更改の提案ではなく、「BizXaaS COBOLクラウドサービス」を中核に据えて、効率的かつ確実に、柔軟性の高いプライベートクラウド環境へ移行する提案を行った。
「BizXaaS COBOLクラウドサービス」は、レガシーアーキテクチャ上の業務プログラム資産の実行環境をクラウドサービスとして提供するPaaS(Platform as a Service)である。NTTデータで実績を積んできたソリューション群を活用した高品質なクラウドサービスであり、電話投票システムにおいてもCOBOL資産を低リスクで新環境へ移行しつつ、安定稼働を実現できる。
しかもコスト削減効果は大きい。ハードウェア・ソフトウェアはNTTデータが保有し、必要なCOBOLフレームワーク機能をサービス型で提供するため、通常のサーバ更改の際にかかるハードウェア導入コストなどのイニシャルコストを削減できるのだ。さらに、「BizXaaSマイグレーションサービス」を組み合わせることで、COBOL資産の移行にかかるコストと期間も大幅な低減が期待できる。
「今回の移行に関する試験の充足度や網羅性担保の考え方を分かりやすく説明してもらい、安心して任せることができた。」と久野氏は語る。総合評価方式の競争入札の結果、NTTデータが「次期競輪電話投票システムのポーティング」を担当することになった。

導入の流れCOBOLフレームワークを用いてCOBOL資産の修正は最小限にとどめた

「BizXaaS COBOLクラウドサービス」には、NTTデータが開発した「PORTOMICS®」がCOBOLフレームワークとして含まれている。「PORTOMICS」は、メインフレーム固有の機能要件をオープンシステム上で実現するフレームワークである。メインフレーム時代のCOBOL資産を継承している電話投票システムも、この「PORTOMICS」を利用することで、プログラムにほとんど手を入れることなく移行できた。
電話投票システムの移行に際して、OSのUNIX(AIX)、プログラム言語のMicroFocus COBOLは旧システムでの採用製品を踏襲した。旧システムにて、トランザクション機能を実現するために利用していたトランザクション管理ミドルウェアのIBM TXSeriesは、グローバルで高いシェアを誇るOracle Tuxedoに置き換えた。
NTTデータが持つミドルウェアの豊富な組み合わせの実績により、基盤やミドルウェアの設定や検証に多大な時間をとられることなく、移行作業を効率化できた。
また、COBOLフレームワーク「PORTOMICS」を用いてCOBOL資産の修正を最小限にとどめたことで、通常のシステム開発に比べて、移行後の試験期間も大幅に短縮し、短期移行を実現した。
「今回は、他システムとのインターフェース部分もほとんど変更しなくて済み、連携の検証にも時間を取られませんでした」と久野氏は語る。

導入効果と今後の展望安全・確実に最新環境へ移行

2012年3月、電話投票システムは本番稼働を開始した。約半年間で、1メガステップにのぼる膨大なCOBOL資産の移行を完了。安定稼働を実現したのである。
COBOL資産を継承し、業務処理を全く変えない安全確実な移行を実現した。
また、プライベートクラウドを車両情報センターのデータセンターに構築したため、長年積み重ねてきた運用体制もほぼ変える必要がなかった。
COBOL資産の優れた点を継承しつつ、汎用技術にて構築したプライベートクラウド環境への移行を実現した電話投票システムは、今後も、24時間365日、34万会員の利用をがっちりと支えていく。

【図】システム概要イメージ

お客様プロフィール

お客様名

財団法人 車両情報センター

英語表記

VIC(Vehicle Information Center)

所在地

東京都千代田区六番町4-6

設立

1988(昭和63)年11月1日

主務官庁

経済産業省

予算規模

約58億円(2012年度)

職員数

約23名

主な事業内容

競輪関係団体との連携のもとに、お客様、競輪施行者、競輪関係団体、報道関係機関、銀行等の要望に応え、車両情報システムの開発及び同システムの運用管理の事業を実施。競輪の安定した開催運営及び発展に貢献。

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業種

電子政府の実現に寄与、 地域密着の社会情報システムを構築・運用

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