質問者1

Q11. 2018年3月期の公共・社会基盤分野の受注の中に、中央府省及びテレコム業界向けの大型案件があったとのことだが、2019年3月期以降の業績にどのように寄与するのか。
テレコム業界向けビジネスは、主要顧客からの大型案件終了以降は低調に推移しているように認識している。また中央府省向けビジネスも過去5年くらいは相当苦労しており、直近1~2年は改善してきてはいるものの、NTTデータの実力を踏まえるともう少し利益を出せるのではないか。NTTデータのリソースに見合う利益がいつ頃出てくるのか教えてほしい。

テレコム業界向けの大型案件であるが、個別のお客様名を出すことは差し控えさせていただきたい。
説明できる範囲でお話すると、お客様の中で今まで蓄えられてきたアイディアについて、実行に移す意思決定が2018年3月期になされ、その全てではないが、我々も大きな部分を受注した。ただし、これから開発があり、その後当社のサービスとして提供していくので、売上高、営業利益への貢献は少し先になるかもしれない。テレコム業界はご存知のとおり、例えば携帯キャリア関連だと、新しいプレイヤーの参入及び規制緩和、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたセキュリティ対応等、現在色々な動きがある。我々は、元々テレコム系の会社から分社した会社でもあり、こういった動きについても、十分対応できるのではないかと考えている。
次に中央府省向けの大型案件であるが、こちらは他分野に比べ、決まったスケジュールでシステム更改が動いていく。これらは全て入札となるが、現在の入札方法は、例えば単純に価格点だけではなく、技術点を3倍にして評価する等、10年前と比較すると大きく変わってきている。また、決まった時期にシステム更改が来て、ただシステム更改の提案をするだけでなく、お客様側でも出てくるデジタル化のご要望などを我々は提案の中にしっかり込められるようにしている。
2018年3月期においては、いくつかの大型案件が動いたこともあり公共・社会基盤分野の受注高はかなり伸びた。一方で2019年3月期はこれら大型案件の反動減がある。
以前から申し上げているとおり、我々は中長期的なスパンで、どのタイミングでシステム更改、サービス開始ができるかという観点でこの分野を見ており、公共・社会基盤分野は、大きく成長もしないが、急激に縮小もしない。
ただし基本的に受注金額は、付加価値が無いとシステム更改する度に下がっていくので、デジタル対応も含め、新しいことを国としてもやっていく必要があることを我々も積極的に提案していく。その一例がマイナンバーであり、まだ様々なことが議論されてはいるが、今後更に普及すれば、相当大きなインパクトが出てくると見ている。

2. 金融分野は端境期とのことだが、2019年3月期以降で、現在見通せている大型案件の顧客名と受注時期を教えてほしい。

金融分野についても、個別のお客様名を出すことは差し控えさせていただきたい。
金融分野では、例えば2018年以降だと、全銀システムの更改等、大きなイベントがある。
また地方銀行業界では、既に合併等の再編が起こっている。コアバンキングの共同センタは我々の強みであるが、地方銀行の合併、再編に応じて我々の共同センタ側のお客様が、他の共同センタ側に行く可能性もあり、またその逆もある。その一例が我々の共同センタをご利用いただくことになった、2018年5月1日に発足したきらぼし銀行様である。
金融業界では、今年も含めて3年から5年の間に、様々な大きな変化があるというのは、多くの方々の見方である。今後我々の1つの大きなコアでありかつ強みを持つ金融分野を、どう守っていくのか。あるいは、お客様に対するデジタル化の支援をどうやっていくのかという観点で、例えばBeSTA FinTech Labを開設し、お客様と一緒に次の金融はどうあるべきかという話も始めており、こういった取り組みを通じて、しっかりキープしていきたい。

Q2NTTデータは、会社発表の業績予想も、アナリストコンセンサスも、過去2年は上回ってきた。特に2017年3月期は大きく上回った。だが一方で株価は下がっている。業績が良い状況で、株価が下落しているのは、株式市場において信用されていないからではないか。
株価の変動には様々な要因があるとは思うが、まず業績については、利益を出すつもりがあるのか。新規領域への投資を除いた調整後営業利益を、実力値1,520億円と言っているが、IFRS適用に伴いのれん償却費が240億円程度減少しても利益はこの水準なのか。実力があるのであればもっと高い業績を出せばいいのではと考える株式市場の参加者は多いと思う。
次に海外事業をどうするのか。2019年3月期の北米分野の営業利益は、PMI及びリストラ費用が、前期比で140億円程度減少するにもかかわらず、70億円程度の増益に留まる業績予想となっている。それは様々な改革をするための費用が含まれているからだと思うが、一体どのような改革を実施して、その結果、2020年3月期以降どの程度利益が回復するのか。本当に海外事業でも実力は出るのか。海外事業の先行きを見通せない点についても、信用されていない部分があると思う。

我々はコミットした数値目標を達成してきており、この点は株式市場からも信用されていると思う。第3四半期の決算発表以降、少し株価が下がっているが、短期的には2つの理由があると思っている。
1つ目の理由は、第3四半期で大型の不採算案件が発生したと説明したが、これを正しく伝え切れなかった点である。発生したことは事実であり、決して良い事だとは思わないが、この案件以外の大半のプロジェクトは、プロジェクト審査委員会等、今まで行ってきた不採算案件抑止に向けた取り組みによって、コントロール可能な状況に収めており、グループ会社も含めてほとんど問題がない。
大きく不採算化してしまったプロジェクトは、本当に特殊で世界的にも例のないようなチャレンジをしようとしたもので、研究開発と言っても良いレベルの高難易度なプロジェクトであった。ただ本プロジェクトはこれから順次リリースし、2019年度には完了する予定である。
お伝えしたいのは、1つ大規模な不採算案件が発生したことは事実であり、そのことについて我々も反省し、再発防止に取り組まなければならないが、2014年3月期に多額の不採算額を出してご迷惑をお掛けした状態とは全く違ってきている点をご理解いただきたい。
2つ目の理由は、我々も経営としての課題認識を持っているが、海外事業の利益の問題であり、中でも1番大きいのは北米分野である。
我々のグローバル化の歴史は13年あり、2008年にCirquentを買収してEMEAを得た。ここは大変苦労して、リストラ費用等の特別損失を何回も出していた。現在はボトムアウトして、EMEA・中南米分野は業績が非常に上がってきており、順調に我々が想定したような状況に持ってきている。ドイツ、スペインでも新しい案件が出てきており、またドイツの自動車メーカーであるDaimler AG様をはじめ様々なお客様と、ワールドワイドにビジネスが出来てきている。
ただし、利益率について、我々はEBITAマージンで見ているが、2019年3月期で4%を超える程度のレベルに留まっており、次期中期経営計画が終了する頃には7%程度までは持っていきたいと考えている。
問題は北米分野である。元々数社買収していたが、Keaneの買収後に統合し、旧NTT DATA Inc.を作り、数年前までは9%程度のEBITAマージンであった。旧Dell Servicesを部門買収した際、長期的なBPO案件も多く、あまりマージンを高くとれていない部分もあったことから、旧NTT DATA Inc.と合わせてEBITAマージンは7%程度とご説明し、2018年3月期の業績予想は約7%としたが、若干下回ってしまった。
その理由は2つあり、1つ目の理由は、私たちが一番の課題として認識している外部環境の変化である。北米のお客様は、ドラスティックにデジタルトランスフォーメーションに動き出している。また以前もお話ししているが、日本と北米で圧倒的に違うのは、SEのマーケットにおける流動性である。大規模プロジェクトを行う場合は、マーケットからSEを100人でも200人でも300人でも集めてくる。それはCIOも含めてである。一旦自社の社員とはするものの、3年~5年などの期間でプロジェクトが終われば、全部マーケットに返してしまう。
そういったことが出来るマーケットで、この1年で我々の既存のお客様が急激にインソースの動きを始めた。インソースとは、我々ベンダにアウトソースとして委託していたプロジェクトのうち、例えばデジタルトランスフォーメーションにかかる分野等、重要なプロジェクトは自社の社員で自らやるという動きである。一方でその他の基幹系システムは、アウトソースするものの、できるだけコストが安く、高品質なベンダが一番良い。そこでベンダコンソリデーションが起こる。ベンダコンソリデーションとは今まで10社に発注していたものを3社程度にして、1社あたりの発注量を増やす代わりにコスト削減を求める動きである。この動きに我々は気が付いていないわけではなかったが、失注する案件がいくつか出てしまった。我々の品質が悪いわけではなく、従来と同じレベルのマージンが獲得可能な価格で提案をすると、インド系の会社により低い価格で提案されて負けるケース、ITアウトソーシング等のアプリケーションノウハウが要求されないビジネスのケースでは他社にリプレースされているケースが出てきている。
このようなことから、2018年3月期では、北米分野の受注高は、業績予想を1,000億円以上下回った。その影響もあり、2019年3月期の売上高もかなり慎重に見ざるを得なかった。
この構造問題に対してはいろいろなやり方があるので、2つ3つ既に手は打っている。私自身もインドに行って直接話をしているが、我々自身のITO、BPOのベースはインドにあるので、ここにプレゼンテーション中にご説明したRPA(Robotic Process Automation)を生産現場の中に組み込む等、競争相手との優位性を保とうとしている。
2つ目の理由は、やはり2018年3月期は、旧Dell Services部門との統合に注力したことは間違いないので、どうしても営業パワー、既存のお客様に対するコンタクトパワーが落ちた。既に営業体制を見直す等の対策を打っており、2019年3月期はこれまでに実行に移した対策が効果を発揮するのをしっかり見る必要があると考えている。ただ、北米全体のマーケットのファンダメンタルズは悪くなく、お客様側にITによってビジネスを変えようという旺盛な意欲があるので、やり方を間違わなければ、欧州のように3年も4年もかけずに、回復させることが出来ると見ている。
2019年3月期は、EBITAマージンで、あまり高い業績予想は出していないが、今後最低でも5%程度には早く戻したい。更にその先に、今コミットするわけではないが、次期中期経営計画の終わりぐらいには、海外事業で7%程度までは持っていきたい。
最後に国内事業については、2016年3月期まで実態ベースではそれ程良い状態ではなかったが、ポートフォリオの改善や特定の大規模なプロジェクトに依存しないビジネスモデルに変えてきた結果、10%程度の営業利益率となっている。また2018年3月期で初めて売上高が1兆2,000億円を超えており、非常にしっかりしたビジネスだと思っている。

Q3北米の投資家とも議論しているが、そんなに北米の市場環境は悪くない。NTTデータの体制は、旧Dell Services部門を統合して1年以内だったこともあり、十分に体制が整っていなかったとは思うが、もう少しスピーディな対応が出来たのではないか。また2019年3月期は、PMI及びリストラ費用が減少するにもかかわらず、2018年3月期より、悪化するのはなぜか。そして2020年3月期以降はどのような成長をめざすのか。

旧Dell Services部門を買収したのは、今でも大変良かったと思っている。また買収後、旧NTT DATA, Inc.も含めてメインのお客様との契約は、契約延長が出来ているので問題ない。また重要な従業員のリテンションも全く問題がない。そういった意味でPMIは順調であり、もう間もなく完了予定である。2019年3月期もリストラ費用含め50億円程度は発生するが、2020年3月期以降は、このような一時的な費用は無くなる。
また2019年3月期だが、EBITAマージンで見ると前期比で悪化はしていない。まだ十分なマージンでないことはよく理解しているが、まずは今期、受注高をどれくらい獲れるのか、ここが1つの大きなポイントだと考えている。

Q4株主還元について、2019年3月期の配当性向は20%台であるが、あまりこういう会社は多くないと思う。NTTデータは自社株買いを実施する会社ではないのかもしれないが、例えば親会社であるNTTは、株価が下落した等、様々な要因があったとは思うが、自社株買いを行っている。親会社であるNTTは株価をよく見ているように思う。
NTTデータは株価の現状に対して、どのように考えているのか、株主還元を含めて教えてほしい。

私たちは、配当性向を中長期スパンでの連結キャッシュフロー配当性向で見ており、現状の水準を維持したいと考えている。
また自社株買いについては、確かに株主還元の1つの大きな方法だとは思うが、我々はもしキャッシュがあるのであれば2つのことに資金を振り向けたい。
1つ目はやはりM&Aである。これはまだまだ行っていく必要がある。今の我々の実力であれば、この先3年程度で1,000億円規模のM&Aを2つか3つ程度はできると思っている。ただし、M&Aは相手との関係もあり、計画的には実施できないので、それなりのキャッシュはキープしておきたい。
2つ目は、新規領域への投資である。先ほども説明したとおり2019年3月期は100億円程度を予定している。2018年3月期は、期初に70億円を使用予定と説明し、予定どおり70億円程度の実績であった。2019年3月期についても、100億円程度は使いたい。
内容は大きく3つぐらいの要素があり、1つ目の要素は、次世代コアバンキングへの投資である。
日本における金融機関の共同センタは我々の大きな強みであるが、その共同センタ、コアバンキングが現在のITアーキテクチャを継続することは難しいかもしれない。既にオープン化する、場合によってはクラウドに移行させるという提案をしているベンダも存在しており、我々もこの分野に投資し開発をしておく必要がある。こういった我々の強みがあるビジネスのデジタルトランスフォーメーションに関する研究開発をしていく。
2つ目の要素は、今AI、IoT、Blockchain等、様々な技術が総花的に咲いてきている。トヨタ様も2018年3月期決算説明会において、1兆円程度研究開発費を使うと説明されていたが、これは危機意識の現れだと我々は認識している。Blockchainはとてもすばらしいテクノロジーだと思うが、まだ完成しているわけではない。そういったテクノロジー全般に対して投資する体力は我々にはない為、ある程度ターゲットを絞りながら投資していきたい。
3つ目の要素は、我々が行っている「豊洲の港から」というビジネスコンテストに関するものである。2018年3月期は15都市で実施し、ベンチャーとのアライアンスを進めている。世界的にアライアンスのコーディネートをする団体とのリレーションも含め、ここから何が生まれのるか、すぐにお約束はできないが、こういった取り組みもしていく必要がある。
その他にもいくつかあるが、大きく3つの要素に100億円程度の投資をしていきたい。これは従来の研究開発費に加えて投資する話であるが、将来の発展に向けて使っていきたい。
こういった投資のリターンがいつ株主に返ってくるのかというご質問だと思うが、それについては次期中期経営計画等の中でしっかりお示しするということでご理解いただきたい。

質問者2

Q12019年3月期から会計基準をIFRSに変更するとのことだが、変更による影響を教えてほしい。

大きく影響するのは、2点である。1点目は、のれん非償却化に伴う、営業利益へのプラス影響である。2点目は、営業外損益及び特別損益の一部が、営業内に入ってくることである。2018年3月期においては旧Dell Services部門のPMI費用等200億円弱が、営業利益のマイナスとして影響する。それ以外にもいくつか影響はあるが、特に大きく影響があるのはこの2点である。

Q22019年3月期の見通しで、北米分野とEMEA・中南米分野の受注高と売上高が伸びる計画となっているが、オーガニック、一過性の要因が何なのか、どのように業績予想が立てられているのか具体的に教えてほしい。

北米分野及びEMEA・中南米分野については、年間売上高が50百万USドル以上のお客様が増えてきており、海外では現在20社を超えるお客様がいる。こういったお客様とは、比較的長い期間での契約、あるいは年度単位の契約であっても規模の大きい親密ベンダ3社程度に絞った枠組みで契約を結んでいることが多い。このような契約であると、複数年にわたっての売上高、利益を見込むことが出来る。
これが一番わかりやすいのは受注残高であるが、日本は従来から受注残高が多く、北米分野も旧Dell Services部門は複数年契約が多かったため、2兆円をはるかに超えて2兆3,000億円程度の受注残高となっている。
EMEA・中南米分野は、残念ながらこれまであまり大きくなかったというのが重要な点だが、今後、多くのお客様とLong-term relationshipsを構築し、複数年契約に基づく受注残高をどのくらい積み上げていくことが出来るかが今後、経営を安定させることが出来るかを測るパラメータである。
ただしEMEA・中南米分野と一言でいっても厳密に言うと、欧州も国ごとにかなり違いがあり、それに加え中南米も入っている。私は2017年にコロンビア、ペルー、チリ、その前にはブラジル、アルゼンチンにも行っているが、やはり国ごとにビジネスモデルは少しずつ異なる。特にeverisの中南米ビジネスは、オーガニックにかなり成長しており、我々が買収した頃から比較すると、従業員数は倍以上になっている。これは会社を買収した影響ではなく、オーガニックな成長によるものである。
新しい案件が出てくると、案件をデリバリーするために、マーケットから従業員を採用することになるが、この影響が大きい。辞めていく従業員も同程度いるが、年間2万数千人程度は採用している。こういうマネジメントの中では、HR部隊は非常に重要であり、少なくともスペイン、中南米では新しいお客様に提案をし、案件を受注すると、デリバリーするための要員を集めることが必要となる。
2018年3月期では、このように要員の先行確保や、多くの提案活動に販売費を使った結果、決算期統一影響等の一時的な影響を除くと、前期比で営業利益は減益となった。
ただしこの影響は2019年3月期の営業利益にはプラスとなって効いてくる。我々もこのビジネスモデルをどのようにマネージしていくのか現地のマネジメント含め相談しながら、進めているところである。

質問者3

Q11. 2019年3月期の営業利益の対前期比での増減要因について教えてほしい。対前期比で190億円程度増益の見通しであるが、対前期比での費用増は、新規領域への投資の30億円程度くらいに見える。のれん償却費に増減はないのか。日本基準では特別損失に入っていたPMI及びリストラ費用がどの程度縮小するのか。その他がオーガニックな成長になると思うので、この部分を要因分解して教えてほしい。

まず2018年3月期、2019年3月期ともIFRSベースの数値同士で比較しているので、のれん償却費については、いずれもゼロで全く影響はない。一番大きく影響しているのは、ご指摘のとおり、北米分野のPMI及びリストラ費用で、2018年3月期が約190億円の実績、2019年3月期が約50億円の計画なので、差額の約140億円改善すると見ている。
それ以外が、基本的にはオーガニックな増益となるが、この中には新規領域への投資の増加、北米分野の若干の利益悪化などもあり、それらを飲み込んだ上で、全社としては実質的な増益を確保したいという設計で営業利益の業績予想を1,420億円としている。

2. 2018年3月期の第4四半期3カ月だと、EMEA・中南米分野は増収減益である。こちらの背景と、2019年3月期に、北米分野、EMEA・中南米分野を合計すると、営業利益としては130億円程度改善する業績予想であるが、PMI及びリストラ費用の増益影響を除いてしまうと、オーガニックでは減益になってしまうのではないか。

海外事業の利益については、基本的にはEBITAで見ている。EMEA・中南米分野についてはご指摘のとおり、2018年3月期はかなり受注の獲得や地理的な規模拡大にコストを割いてきた。特に中南米でオフィスの立ち上げから人の採用なども含めて行ったことで、若干の減益となった。ただし、2019年3月期ついては、これらのコストもかなり下がってくると見ており、EMEA・中南米分野については実力値としても利益が改善すると考えている。
一方、北米分野は、2018年3月期の受注高が大きく減少したことに伴い、売上高も減少している。2019年3月期は、何とか受注高を持ち直して500億円規模の受注増は図りたいとは思っているものの、やはり2018年3月期に獲得できなかった受注高見合いの売上高減は、利益の減にも効いてくる。また、先ほども申し上げたとおり、アウトソーシング関連案件のマージンの低下も若干考慮する必要があるので、北米分野は実力値としては若干の減益を見込んでいる。海外全体では、北米分野とEMEA・中南米分野とで相殺し合いながら成長と利益改善を図るということでうまくかみ合っていると思うが、本質的には北米分野の改善が、2019年3月期の大きな課題と考えている。

3. 2018年3月期は、PMI費用を150億円程度と見られていたと思うが、結果的に200億円近い実績である。これはなぜ増加したのか。

PMI費用は150億円の計画に対して、ほぼ予定どおり158億円の実績である。
それ以外で特別損失に計上されているのは、北米分野において、受注高減に伴いビジネス規模が小さくなった分野でリストラを行っており、その費用が35億円程度発生したものである。2019年3月期においてもリストラを行うのかマネジメントを行う中で考えていくが、大体20億円程度は業績予想に織り込んでいる。
結果、PMI及びリストラ費用は2018年3月期実績が193億円、2019年3月期計画が50億円程度となる。