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コワーキングスペースから新規ビジネスを創出する

第二金融事業本部 第二バンキング事業部 戦略企画担当

課長代理 永井 裕

技術革新統括本部 システム技術本部 生産技術部 Agileプロフェッショナルセンタ

課長代理 篠崎 悦郎

企業がコワーキングスペースを開放し社内外の方々のコミュニケーションから新規ビジネスを創出するアプローチが注目されている。新規ビジネスを創発するコワーキングスペースとはどんな場所なのか、そこからどのように新規ビジネスが創出されていくのか、を概観する。

コワーキングスペースとは

コワーキングスペースは、解放的な事務スペースに会議スペースやイベント・展示などを行うスペースを加えた共同利用型のオフィスです。元々、コワーキングという言葉に共働という意味があります。開放的なスペースはいろいろなタスクが同時並行して行われており、そこで新たなコミュニケーションが生まれます。新たなビジネスアイデアや業種のノウハウを補完し合うことで新たなビジネスを生み出すことに期待されています。

さまざまなコワーキングスペースの分類

新規ビジネスを創出するコワーキングスペースでの活動はさまざまであり、その特性によってどのようにビジネスを創出するかが全く異なってきます。そこで、それぞれのコワーキングスペースを分類し、ビジネス創出の方法を整理してみます。実際には、コワーキングスペースは以下の複数の特徴を持っていることがほとんどです。

タイプ コワーキングの特徴
共創・ビジネス創発型 新規ビジネス創発を主目的としている組織。新規ビジネス創発のためのメソドロジーや他業種との出会いや共創などを行う体制を備えて施設設計されています。ビジネス創発手法を軸にしたサービスを提供する場合には、手法の有識者が在籍する必要があります。
PoC・プロトタイプ開発型 ビジネス創発時の検証フェーズ・PoC実施を主目的にしている組織。新規ビジネスはシステム開発に伴うプロトタイプ開発も必要なため、プロトタイプ開発を行うためのファシリティも必要です。
コラボレーションエリア型 イベントやセミナーなどの場所の提供を主目的とした組織。顧客への営業ツール紹介イベントや内部でのセミナー開催場所として利用されます。空き会議室等のリノベーション目的で設立されることもあります。
マッチング型 ビジネス創発の前提になる共創の場の提供を主目的とした組織。コワーキングスペースの主催者と第三者組織ないし第三者組織同士をマッチングさせ新規ビジネス創発の支援を行います。第三者のスタートアップベンチャーに創業の場所を有償提供し家賃収入を得るモデルも含みます。

BeSTA FinTech Lab

BeSTA FinTech Lab(※1)(以下、BFL)は2017年7月に大手町にオープンしました。オープンして以来、2018年9月末時点で約7,000人の方にご来場いただいております。BFLにはNTTデータと外部の方とのコラボレーションが自然と促進されるようにコワーキング全体の導線が工夫されております。

BeSTA FinTech Lab コワーキング全体像

BeSTA FinTech Lab コワーキング全体像

BFLは、先ほどの分類では、「共創・ビジネス創発型」「PoC・プロトタイプ開発型」「コラボレーションエリア型」に該当しますので、それぞれの特徴に合わせて説明していきます。

「共創・ビジネス創発型」としての特徴

(1)方法論

人が単に集まっても、簡単にはビジネスの種は生まれてきません。BFLでは、ビジネス創発を行うためのデザイン思考とロジカル思考のエッセンスを取入れた手法DCAP-ID(※2)でアイデアの種を創出し、そこからAltemista® ProjectNow!(※3)を使ってAgile開発につなげることでアイデアを具体化していきます。

BFLでのDCAPによるビジネス創発の風景

BFLでのDCAPによるビジネス創発の風景

(2)他業種との出会い、共創という体制や施設設計

共創を行うアプローチとしてオープンイノベーションフォーラム「豊洲の港から」(※4)で培ったビジネスパートナーさまとのネットワークを活用し、新規ビジネスを創出しています。

「PoC・プロトタイプ開発型」としての特徴

(1)PoC環境

アイデアの具体化を受けて、実際に動くものを創っていくのですが、その都度PoCのための環境を準備していくのでは、もっとも重要なスピードが損なわれます。そこで、あらかじめ開発プラットフォームであるAltemista® Cloud(※5)を用意し、素早くPoCに取り掛かれるようにしておきます。

(2)開発体制

単に環境の用意だけでなく、当然それらを使いこなしAgile開発をスムースにこなすことができるメンバを確保し、常にPoCが実践できる状態を作っております。

BFL内でのAgile開発の風景

BFL内でのAgile開発の風景

「コラボレーションエリア型」としての特徴

お客さまに向けたイベントも定期的に開催し、イベントを通じてお客さまとのリレーションを構築しています。写真はBFLで定期的に実施しているお客さまに新規ビジネスの提案をさせていただくイベントです。

お客さまへのビジネス提案イベント

お客さまへのビジネス提案イベント

イベント内でお客さま同士をつなぐコミュニケーション

イベント内でお客さま同士をつなぐコミュニケーション

ビジネスパートナーさまのプレゼンテーション

ビジネスパートナーさまのプレゼンテーション

NTTデータにおける取り組み

NTTデータでは、BFL以外にもAQUAIR(※6)などのお客さまとのコワーキングスペースを提供しております。「共創する場所から生まれるアイデア」を元に新規ビジネスの創出を推進します。

  1. ※1 BeSTA FinTech Lab(ホームページ):https://www.besta.fin-lab.net/(外部リンク)
  2. ※2 オープンイノベーション支援プログラム DCAP(ホームページ):http://oi.nttdata.com/program/dcap/(外部リンク)
  3. ※3 Altemista® ProjectNow!:サービス企画、アジャイル開発、価値検証、実証環境を活用してDigital Transformationを実現するワンストップサービス
  4. ※4 豊洲の港から(ホームページ):http://oi.nttdata.com/program/forum/(外部リンク)
  5. ※5 Altemista® Cloud:市場へサービス価値を高速に提供するためのクラウド提供型統合サービス開発プラットフォーム
  6. ※6 AQUAIR(ホームページ):https://nddn.design/jp/aquair(外部リンク)

Profile

永井 裕
第二金融事業本部 第二バンキング事業部 戦略企画担当
課長代理 永井 裕

地銀向け基幹システムのインフラ開発、システム運営を経験後、BeSTA FinTech Labを立上げ。BeSTA FinTech Labに常勤し、外部のプレイヤーと交流しながら地方銀行の新規事業開発に従事。「イノベーションラボ」リレーションシップビルダー。

篠崎 悦郎
技術革新統括本部 システム技術本部 生産技術部 Agileプロフェッショナルセンタ
課長代理 篠崎 悦郎

Certified ScrumMaster®/Certified Scrum Product Owner®
NTTデータにてソフトウエアアーキテクチヤー設計およびソフトウェア開発プロセスのテーラリングに従事、現在はAgileプロフェッショナルセンタにてAgile開発の導入支援、BeSTA FinTech Lab でのAgile開発の推進を行っている。