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SAP S/4 HANAによるリアルタイムグローバル経営管理

NTTデータ 製造ITイノベーション事業本部 グローバル&SAP統括 SAPコンサルティング担当

課長 小笠原 学

主任 安達 真由美

2018.11.09

日本企業が世界中に進出している昨今において、グローバル経営管理の必要性がさらに急務になっている。企業がどのような情報をもとに、何を判断すべきなのか、目指すべきリアルタイム経営管理について述べる。

グローバル経営管理においては、各拠点の必要な情報をクイックに集め、早期に意思決定を行う必要があります。しかしながら、現実的には以下のような課題を抱えている企業が多くあるのではないでしょうか。

企業が抱える一般的な課題

企業が抱える一般的な課題

このような課題を解決するためには、各拠点、各部門のオペレーションを最適化するだけでは不十分です。ではどのようなかたちで経営管理を行うのがよいのでしょうか。

経営管理のあるべき姿

各拠点、各部門の情報をシームレスかつリアルタイムにリンクさせ、経営目標との比較を行い、意思決定できることが理想的な姿です。
さらに、今後の予測されるトレンドとして、ロボットやIoTなどのデジタルツール等を利活用した生産性向上とものづくり人材不足への対策も急務となっています。
「2018年版ものづくり白書」によると、データ収集と活用の必要性は各業界で強く認識されており、その最重要目的は「生産計画の精度向上」「製造工程の効率化」「品質の向上」がトップ3となっています。リアルタイム経営でない場合、上記のような課題に対して、企業の各部門では、どのようなことが起きる可能性があるでしょうか。製造業での例をあげてみます。

―リアルタイム経営でない場合―

  • 生産部門
    • ・稼働状況の把握が正確にできず、メンテナンスやトラブルの対応に遅延が生じ、品質の低下を招く可能性があります。生産計画の精度が落ちる可能性があります。
    • ・製品多様化に備えて、不要なバリエーションの原材料や半製品の在庫リスクを抱える可能性があります。
  • 物流(調達・納入)部門
    • ・予測外の原材料・部品仕入に伴う調達リードタイムの遅延が発生する可能性があります。
    • ・短納期実現のために通常船便を使うところを空輸便にするなどで輸送コストがかかる可能性があります。
  • 経営者層
    • ・レポーティング分析対象が多様化することで、集計の手間や、利益を圧迫する原因の特定に時間がかかるようになります。
    • ・月次決算まで待たないとレポーティングができないため、適切なタイミングでの意思決定が遅れる可能性があります。

―リアルタイム経営の場合―

  • ・生産部門は短期ライフサイクルでの需要予測に基づいて、適正在庫と生産ラインの稼働予測が可能となり、生産計画の精度が向上します。また、製造原価の差異を差異分析のレポートですぐに参照することができます。
  • ・調達担当は、販売数量の推移をみながら調達や在庫シミュレーションができます。
  • ・経営者層は、月次決算まで待たなくとも、予実管理がリアルタイムで可能となり、計画に対してどの程度達成されたのか、という観点で状況をチェック可能、的確な経営判断が可能となります。

上記は、データ活用の一例ですが、データを見ながら的確に判断し、即実行に移せるということは、経営者のみならず、各業務担当が一段高いレベルの仕事を遂行できるようになるのです。
これらを実現するためには、業務オペレーションを標準化し、数値をリアルタイムに更新する「足固めとしてのERPシステム」の活用が経営上必須命題となります。

経営管理のあるべき姿

経営管理のあるべき姿

SAP S/4 HANAのメリット

SAP S/4 HANAでは、すべてのオペレーションが即時に伝票に連携、一元管理されており、集計レポートから発生源伝票までリアルタイムに遡及・分析を行うことができます。
HANAを使うことで、膨大なデータを扱うレポーティングや資材所要量計画(MRP)が高速化されており、またFioriによるスムーズな画面遷移が設計されております。
業務全体を1つのシステムで管理しているため、必要な情報が漏れることなく、「見える化」され、意思決定に結びつきます。
データを記録するだけでなく、データを活用するのが、真のERPシステムの価値といえます。

ERPシステム導入におけるテンプレート活用メリット

弊社が独自開発した S/4 HANAテンプレートでは、豊富なお客様事例をもとに、製品のライフサイクルをトータルに管理するために、事前にプリセットされた分析軸と、それを実現するためのオペレーションをパッケージ化しております。
テンプレートをプロジェクト初期検討フェーズから活用することで、「経営目標を満たす現実的な導入計画」を実現することができます。

例:組立加工製造業様向けテンプレート概要

例:組立加工製造業様向けテンプレート概要

デジタルイノベーションが急速に進む中、経営管理に待ったはありません。リアルタイム経営はグローバル企業においてスタンダードであり、今後SAP S/4 HANAによる各企業の情報武装がますます進むことでしょう。
10年後、20年後にも競争力をもつために、弊社のS/4 HANAテンプレートが日系企業の課題解決の一助となればと思います。
よろしければ、弊社のSAPサイトもぜひごらんください。
https://digital.nttdata.com/sap-global/(外部リンク)

Profile

小笠原 学
NTTデータ 製造ITイノベーション事業本部 グローバル&SAP統括 SAPコンサルティング担当
課長 小笠原 学

名古屋で新規顧客開拓中。営業、経営企画を経て、自動車業界向けセールスとして数年間インドに赴任した経験を持つ。タフな環境での粘り強い営業を持ち味としています。

安達 真由美
NTTデータ 製造ITイノベーション事業本部 グローバル&SAP統括 SAPコンサルティング担当
主任 安達 真由美

入社以来一貫してSAPビジネスに従事。日本、シンガポール、タイ、ドイツなどのプロジェクト導入経験を元にお客様へSAP導入・移行をご提案中。