行政機関のオープンデータ化、即ち、保有している情報の公開と二次利用を促進する取り組みが2012年7月発表の「電子行政オープンデータ戦略」(IT総合戦略本部)以来、活発化している。このトレンドに沿って作成された防災分野の公開・二次利用のガイドについて紹介する。

1.防災分野におけるガイド作成の背景

「電子行政オープンデータ戦略」に加え、昨年は年度の前半から各種の政府諮問機関より国民の生命・財産に直結する防災分野でもオープンデータ化を進めることが重要であるとの提言がなされた。こうした流れも踏まえ、総務省は防災・災害情報の公開・二次利用のガイドを策定することが必要と考え、同省がASPICと共同で運営するASP・SaaS・クラウド普及促進協議会の下に検討委員会をおいて、作業を行うこととした。当社NTTデータ経 営研究所はこの検討委員会の事務局として必要な分析作業を進め、ガイド策定に当たった。

2.防災・災害情報の公開・二次利用ガイドの概要

このガイドは、総務省のホームページから本年の2013年6月に発表されている通り、第I部共通編、第II部情報公開編、第III部二次利用促進編の3部構成とした。

第I部の共通編ではガイドの目的、使い方等の他に、防災・災害情報の二次利用に際して、異なる提供元のコンテンツを重ね合わせて新しいデジタル地図を作成する『マッシュアップ』が重要であることを強調した。

また、第II部の公開編、および第III部の二次利用促進編では、公開と二次利用のメリットを各々冒頭で述べてから、留意事項を記述していった。留意事項については、例えば、 第II部であれば、公開に際しての個人情報や著作権の所在の確認、公開方法としての標準APIへの準拠、また第III部であれば二次利用に際しての原データの信頼性や許諾事項の確認、情報源の明示や利用規約の作成といった、情報の保有者や二次利用者が留意すべき事項を整理していった。これらを記述して、下図の目次で構成されるガイドの形にまとめ上げた。

【図】

図:防災・災害情報の公開・二次利用促進のためのガイドの目次構成

3.今後について

この防災分野のガイドについて今年度は、ライフライン企業等の民間企業の保有する情報も対象とするなど、範囲を拡張させた形で検討することが決まっている。活況の続くオープンデータ化への取り組みに、防災の分野でさらに貢献できればと考えている。

著者プロフィール

株式会社NTTデータ経営研究所
特別理事 兼 エグゼクティブコンサルタント 小田島 労

某発動機会社に入社して後、米国スタンフォード大学への留学を期にコンサルティング業界に転身。現在は社会課題の解決に役立つICTソリューションを中央府省等に向けて政策提言していくことに注力している。

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