モバイルの次世代通信規格4G(LTE-Advanced)の周波数割り当てに向けて、総務省の事業計画ヒアリングが始まった。通信規格が3.9G(LTE)から4G(LTE-Advanced)に進化する事で、都市部を中心に広帯域、高速ネットワークが利用可能となる。

1.4Gは速いのか

日本国内では2016年から4G(LTEAdvanced)利用が可能となる。
4Gは広帯域化、高速化が売りだが、広帯域だから速いのではなくレイテンシが短いから速いのである。車に例えると、車線が多いから速いのではなく、道を走る車の速度が速いということ。4Gでは車線が増え、車の速度も向上する。

2.光回線環境とモバイル回線環境を比較

現状の光回線と2016年のモバイル回線を比較してみよう。
光回線が200Mbps20ms程で、4Gは1Gbps60msで利用可能となる。スペックに大きな差が無くなってくる事が解かる。

3.回線の選択

システム導入時、回線の選択として光回線とモバイル回線のどちらを選択すれば良いだろうか。

リアルタイムで利用するのであれば、レイテンシの短い前者、レイテンシが要求されない非同期大容量データ転送の利用であれば、後者の選択が正しい。

4.4Gの死角

4Gは良い事づくめ、夢の様なインフラと思いきや、当然弱点もある。4Gでは広さ、速さを実現するために、高い周波数帯の利用が検討されている(主に3.4GHz~3.6GHz)。周波数が高くなると伝送損失が増加し、カバーエリアが狭小化したり遮蔽物の透過性も低下する。その結果、都市部以外の利用制限、屋内利用時の性能低下が顕著になるが、電波の入りにくい場所では3.9Gの補完利用が可能である。

さらなる弱点として、通信速度が向上すると消費電力が増加してしまう問題点が挙げられる。スマートフォンのバッテリー問題が再浮上する。

5.4G登場によるシステム変化

多少の弱点はあるが、4Gの登場でモバイル回線のシステム活用は増加するだろう。4Gの普及がシステム面でどの様な変化をもたらすか想像してみよう。

通信インフラとしては、サービス終了を控えたINSの置き換え利用や、敷設が容易でスペック差も少ないフレッツ回線から、モバイル回線にシフトするケースが想定される。また移動店舗のような、移動する事を想定したシステムが増加するだろう。

タブレットのビジネス利用はさらに増える。モバイル環境で大容量データ転送が可能となるため、コンテンツを端末保存からクラウド保存へ、また、高速化も実現出来るため、レスポンスを要求されるリアルタイム通信システムとしてシンクライアント、webアプリの利用が増大する。

ローカルデータが無くなる事で、リスク(紛失、破損)が大幅に軽減され、その結果、タブレットはシステムインターフェースになる。

このような将来を見据えると、社内システムは1人1回線型、インターフェースはタブレットになる可能性が高い。

6.最後に

モバイル回線の進化により、Windows登場以来のシステム変革期を迎えている。
ユーザー企業の声として、「お客様待受型からお客様訪問型へ」「ワークスタイル変革」といったキーワードが多くなっている。将来のモバイル活用に向け、日々利用する簡単なシステムで試行導入する事が必要になってくる。

著者プロフィール

ビジネスソリューション事業本部 ネットワークソリューションビジネスユニット 営業統括部 第二営業担当 課長 松山 武司

1996年NTTデータ入社。2008年にネットワークソリューションサービスとオフィスソリューションサービスの提供を行う部門で、主に国内金融系のシステムの営業を担当。2013年からモバイルビジネス推進も担当する。

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