高度な人工知能や、それを搭載した多様なロボット・デバイスが脚光を浴びる中、いよいよこれらの技術を活用したサービスへの期待が高まってきている。NTTデータでは、これらを統合的に利用できるクラウドロボティクス基盤の整備を進めている。

1.ロボティクスの現状

少子高齢化で深刻化する労働力不足の解消やサービスの生産性向上などを狙い、さまざまなシーンにおいてロボットの活用が期待されています。

現在(2017年初頭)、さまざまな種類のサービスロボット(特にコミュニケーションロボット)が続々と世に出てきています。コミュニケーションロボットは人間の代わりとして見られることが多く、そこには人間の頭脳の代わりとなる音声認識/合成、自然言語処理、画像認識、センシング、ロボット制御など、最先端のテクノロジーが詰め込まれています。

ロボットが持つ各要素技術は急速に発展しているものの、実際にはロボット単体で完全に人の代替として役に立つにはまだこれからというのが現状です。

2.ロボット・デバイスを連携させたサービス開発の実現

業務の課題、特に物理的な顧客接点での課題を明確化したうえで、多様なロボットの特徴を活かした使い方や物理空間に合わせた適切なセンサーやデバイス・サービスを連携させることで、現状の技術においても付加価値の高いさまざまなサービスを提供できる可能性を秘めています。

NTTデータでは、このようなさまざまなロボットやデバイスを連携させたサービスの開発に必要な機能群をクラウド上で利用できる基盤を開発しています。この仕組みを利用してこれまで店舗窓口や接客業務、イベント展示などさまざまなフィールドでの実証実験を行ってきました。実際に物理的な空間で行われる実証実験においては、当初想定していなかった課題や、より付加価値の高い活用方法が見えてくるなど多くの発見があります。実証実験の中では何度もサービスアプリケーションを修正し、効果を確認しながら行うことに注力してきました。

【図】

図:NTTデータのクラウドロボティクス基盤

3.オープンイノベーションを加速させる「クラウドロボティクス基盤」

クラウドロボティクス基盤はNTTの研究技術corevoの要素技術を活用しており、シンプルなGUIベースの開発環境と実行環境により複数デバイスを統合的に制御し、音声対話に必要な機能群も一式備えています。これにより複数種のロボットやデバイスを活用した顧客接点領域でのサービスアイディアを容易かつ迅速に、実際に動くサービスアプリケーションとして開発を行うことが可能となります。

物理的な空間の中で人間を相手にした新たなサービスを開発する際には、数多くのアイディアとトライアル&エラーが必要になります。今後はクラウドロボティクス基盤上でユーザー企業様、デバイス/ロボット企業様、テクノロジーパートナー様、開発パートナー様と連携してさまざまな業界で数多くの実用的なサービスを創出していくことを目指しています。

著者プロフィール

株式会社NTTデータ テレコム・ユーティリティ事業本部 ビジネス企画室課長 稲川 竜一

2001年にNTTデータに入社。大手通信事業者向けミッションクリティカルシステムのインフラ構築や先進的なテクノロジーを導入する業務に従事。
2014年より、R&Dテーマであったロボティクスをビジネス化する企画を立ち上げ、現在はさまざまな業界で実用化に向けた実証実験や基盤の開発を実施している。

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