2012年10月11日

イマ旬キーワード

サービス工学

製造業からサービス業へのシフトが進み、製造業内においても、企画やマーケティングなどサービス分野の重要性が増しています。

技術開発本部 角谷 恭一

サービス化が進む

サービス分野における生産性は、製造業に比べ測定しにくいとされています。そこで、サービス分野での活動自体を科学的に分析し、工学的に改善することの必要性が主張されてきました。これには、製造業からサービス業に経済の主流がシフトするという社会情勢の変化が背景にあります。製造業内においても、製造工程の管理だけでなく、企画やマーケティング、アフターサービスなどのサービス分野に属する工程の重要度が増しています参考1
また、システム開発では、基幹系のプロジェクトよりも、顧客接点系などのサービス要素が強い業務システムのプロジェクトが増えており、サービス化の傾向の一つと言えます。

サービス工学を支える9つの技術

前回の記事参考2にて、サービス工学研究センター参考3が提唱している「サービス最適設計ループ」を紹介しました。このループすなわち、「観測/分析/設計/適用」を実現するために必要な9つの技術を図に示します。
まず、(1)初期仮説策定、(2)センシング、の技術を使って、いつ、どこで、誰に、何が起きているのかを感知して初期仮説との比較や仮説の修正などを行います。
次に、(3)数理分析、(4)モデリング、の技術を使って、サービスの現場で顕在化、あるいは潜在化している課題や問題を分析して、理想像をデザインします。
さらに、(5)シミュレーション、(6)プロセス設計、の技術を使って、あるべき現場の業務設計や、実行可能で有効な業務変更の内容を具体化します。
最後に、(7)人間支援、(8)ライフログ、(9)人材育成、の技術を使って、実際にサービス提供に従事する人たちの行動変化を促し、新しい業務を無理のない形で実施できるようにサポートします。
以上のように、サービス工学を支える技術は多岐に渡るため、多様なプレイヤーが連携して研究が進められています。NTTデータでも、サービス工学の実践手法の研究に着手しています。サービス工学を適用すれば、内外の環境変化に合わせて、その時々のニーズにマッチしたサービスのQCDの制御が可能になり、自組織の価値を継続的に高めることが可能になります。

【図】

図:最適設計ループを支える9つの技術

参考文献

著者プロフィール

【写真】

技術開発本部 角谷 恭一

経営や業務目標とシステム機能の関係を整理し、IT効果の測定と明確化を主領域として、書籍執筆や講演を実施。近年は、サービス工学やBPOまで活動範囲を広げ、学会発表にも積極的に顔を出している。

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