2013年4月18日

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人間指向

NTT DATA Technology Foresight 2013特集。技術トレンドの一つである"「個」を理解する人間指向のIT"について解説します。

技術開発本部 城塚 音也

マス重視から個重視の社会へ

社会は、効率化が重視される「大量生産の時代」から、新機能・高品質が重視される「機能・品質の時代」、顧客の満足度や効用の最大化が重視される「経験価値の時代」へと遷移しており、この流れから推察するに、今後は価値観の多様化への対応やライフログ活用の促進により「個」を重視する時代が訪れると予測できます(図)。人情報を収集・分析することで行動や心理が理解され、「個」に合わせた製品やサービスが提供されます。その結果、「個」の満足感を向上させるパーソナライズ、意欲の向上による社会的生産性の増大、ユーザの創造性向上や充実感・感動の創出などが実現されるでしょう。

【図】

図:「個」重視の時代への変化

「個」を理解する人間指向のITについて

「個」を理解する人間指向のITを構成する技術は大きく4つの分野に分けることができます。

1つ目は多様なユーザインタフェースやコミュニケーションツールの発展による人情報の収集技術です。例えば、NUI(Natural User Interface)参考やBMI(Brain Machine Interface)のように、ユーザが自然にITを活用するインタフェース技術の進展により、システムによる人情報の収集が容易になります。

2つ目は「個」を理解する技術で、ライフログ・ワークログの分析や、行動分析、生体情報分析が挙げられます。収集した様々な人情報をいろんな角度から分析することにより、工学的に「個」を理解することが可能になります。

3つ目は製品・サービスを「個」に適用させる技術です。ターゲティング広告のようなパーソナライズ技術や、家庭でも3次元のオブジェクトを簡単に生成可能な3Dプリンタなどの技術が相当します。理解した「個」の情報を基にして、「個」にフィットしたサービスや製品を提供することが可能になります。

4つ目は「意欲」の喚起・人間系の最適化を実現する技術になります。ゲーミフィケーションや行動心理学のように、人間の心理・行動に影響を与える技術や手法が挙げられます。こういった技術や手法により、「個」のモチベーションを高めることが可能となり、社会的生産性の向上や「個」のQoL(Quality of Life)向上が実現します。

「個」を理解する人間指向のITにまつわる将来象

人は存在しているだけで認識されサービスを享受できる時代が到来するでしょう。システムは環境に溶け込み、ITの利用を意識させないアンビエント化が進行します。個人情報の取り扱いについても議論され、法整備が進むと考えられます。

著者プロフィール

【写真】

技術開発本部 城塚 音也

テキストマイニング、文書処理の専門家として、R&Dおよびビジネス展開に活躍。近年は、ホワイトカラー業務の抜本的改革を実現する「ダイナミックケースマネジメント」の普及展開に注力中。

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