2016年2月18日

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NTT DATA Technology Foresight 2016特集。NTTデータが導出した2016年の情報社会や技術のトレンドを6回にわたりご紹介します。第2回目は技術トレンド「アンビエントコマース」です。

技術開発本部 戸村 元久

eコマース市場の拡大と今後求められること

スマートフォンの普及に伴い、eコマースが人々の生活に浸透しています。世界のeコマース市場は2014年時点で1.3兆ドルに到達しており、2018年には2.5兆ドルにまで成長する見込みです参考1。eコマースの拡大と共にあらゆる顧客接点でのデジタル化が進んだ今、商品の発見、購入の意思決定、購入手続き、配送受取まで、顧客がストレスなくなめらかに辿り着けることが、今後の市場をリードする鍵になると考えています。顧客個人の嗜好や属性・状況に応じた接客といった、パーソナルな仕組みも実現されるでしょう。

顧客接点のデジタル化の例

例えば、日用品や食材や雑誌など定期購入サイクルがある商品を対象に、事前に需要を予測することで最初からECサイトのカートに商品を入れておくサービス参考2が登場しており、購入者の確認前に発送・補充を行うサービス参考3も検討されています。リアル店舗においては、カメラやセンサで表情や歩き方から感情を分析する技術参考4など、来店者の行動や属性を計測する技術の活用が進んでいます。これにより、商品ディスプレイ最適化など店舗運営の改善や、顧客の潜在的ニーズに合った商品開発が実現され始めています。

コマースにおける各フェーズでの変化

コマースにおける各フェーズで変化を見てみます。「商品の発見」フェーズでは、顧客個人の特徴を分析・理解する手段として、人工頭脳の活用が選択肢に入ってきています。各商品に対する顧客の好き嫌いを人工頭脳が学習することで、店内の商品から好みの商品を選択・お勧めする試みです。この時、好き嫌いのような感性データだけでなく、3D技術で測定された身体データを掛け合わせれば、デザインもサイズも自身にあった商品に素早く辿り着けるサービスが構築できるでしょう。

「購入手続き」フェーズでは、簡素化の動きが拡大しています。具体的には、SNSや検索サイト上に「購入ボタン」を導入し、販売企業のサイトに移動せずに、自サイト内での決済、購入を可能とするサービスが広がり始めています。良いと思った瞬間に購入可能とすることで、機会損失の軽減が期待できます。

また、カートを使わずテキストメッセージやツイート、チャットで商品注文が可能な会話型コマース参考5も登場しています。リアル店舗では、指紋や静脈、顔といった生体情報の認証による決済が進み、将来は手ぶらでの商品購入が普通になるかもしれません。

「配送受取」フェーズでは、Amazonが1時間以内に配送するサービス参考6を始めたことが大きなインパクトを起こしています。その都度対応可能な一般人を活用して配達するUber Rush参考7では、配達員の場所や到着までの時間がリアルタイムに確認できるなど、便利で素早く安く配達できるサービスが次々と登場してきています。マンションに設置する受取用のロッカーやコンビニでの店頭受取、GPSの位置情報に基づく屋外での受取といった、再配達を減らし好きなタイミングで受取できるプラットフォームも順次整備が進んでいます。

あらゆる顧客接点のスムーズ化が進展することで、コマースは今後ますますストレスフリーでなめらかに変わっていくでしょう。

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著者プロフィール

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技術開発本部 戸村 元久

入社当時は、マルチメディア系の技術開発に従事。現在は、情報システムの生産技術開発、およびAIやIoTなどの先進技術開発をマネジメントしている。

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