高品質のIT基盤を手軽に利用できる「グリーンデータセンタ® 共通IT基盤サービス」の提供について 〜2008年10月よりサービス提供開始〜

ニュースリリース/NTTデータ

2008年6月11日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータ(本社:東京都江東区、社長:山下 徹)は、本年1月より環境に配慮したデータセンタサービス「グリーンデータセンタ®」を提供してきましたが、新たに「共通IT基盤サービス」をラインナップに加え、10月より提供を開始します。
 今回提供を行う「共通IT基盤サービス」は、これまでシステム毎に個別に構築されてきたIT基盤を、複数のシステムで共有(シェア)することで、高品質のIT基盤および運用を低価格(従来と比較で最大2〜3割の価格低減を目指します)で提供するサービスです。

 今回のサービスの特徴は、建物設備(ファシリティ)やネットワーク、コンピュータというハード面の共有だけでなく、OS、ミドルウェアといったソフト面、加えてこれらのIT基盤の運用保守も共有することです。これにより、お客様は安定して動作するIT基盤を手軽に“おまかせで”利用できるようになるとともに、アプリケーションの開発に注力することができるようになります。
 なお、本サービスにより、CO2換算で年間約2,000トンの削減(東京ドーム21個分の森林保護)、2011年度までに40億円の売上を目指します。

【背景等】

 現在、情報システムに必要なリソースはシステム毎に調達され、同じ企業内のシステムであっても別々の拠点や異なるプラットフォーム上で稼働をしているケースが少なくありません。一方、仮想化技術の進展などにより、システム基盤を集約・共有化することが可能となってきています。
 今回のサービスは、当社のデータセンタにおいて各システムの集約、統合が実現できる共通化、標準化されたプラットフォームを提供するものです。さらに、IT機器やOS、ミドルウェア等のプラットフォーム設備をユーティリティサービスとして提供し、さらにこれの設計構築、運用管理を一括して請負うことで、ユーザ企業の情報システムの運用維持コスト軽減、ノンアセット化を支援、促進します。

【共通IT基盤サービスの特徴】

  1. IT基盤を“おまかせ”で提供する「マネジメント付ホスティングサービス」
     プラットフォームにかかるファシリティ、IT機器、OS、ミドルウェア等の設備及びそれにかかる運用をすべてパッケージ化し、利用者にサービスとして提供致します。これにより利用者はプラットフォームの詳細を意識する必要がなく、それにかかる設備や技術者、運用者などの要員は不要となり、情報システムにかかる初期投資、運用コストの低減をはかることが可能です。
  2. 付加価値サービスの拡充
     セキュリティや災害対策を中心に付加価値ソリューションを拡充し、各システム個別の品質要望に対応します。
  3. 提供価格
     従来当社iDCサービスと比較し、最大2〜3割の価格低減を目指します。
     課金は、利用するリソース量に応じて行います。
  4. 最新技術の採用によるサービス柔軟性、経済性の向上
     当サービスの提供にあたっては、特に下記最新技術の導入に積極的に取り組みます。
    • 仮想化、統合化技術
    • 運用自動化技術
    • オープンソースの活用
     これにより、従来に比べ更なる柔軟性、経済性をはかることが可能となります。
  5. CO2排出量削減を重視した省エネ型データセンタサービスの提供
     サーバなどのIT機器の高負荷化・高密度化に対応するための高効率な空調設計やラック設計などを行い、近年のデータセンタで急増している電力不足問題や熱問題を解決します。
    注 共通IT基盤サービス(第1期分 約1,200m2)で利用するスペースについては従来の当社iDCサービスと比べて、CO2換算で年間約2,000トンを削減する見込みです。(約370世帯の年間CO2排出量に相当し、森林面積にして約96ha/東京ドーム21個分の森林保護につながります。)

【「グリーンデータセンタ」における省エネの新たな取組みについて】

 高効率化・省電力化を促進し、環境に配慮したiDCサービス、ハウジングサービス、設計構築サービスの提供を1月より行ってきました。今後、省エネ対策の技術的な取り組みとして、以下の施策を行います。

  • 高電圧直流給電システムの導入
     従来のデータセンタでは商用電源を交流で受電した後、無停電電源装置で直流に変換し蓄電池に充電すると共に出力側のインバータで交流に再変換されIT機器に電力を供給します。また、IT機器は直流で運用されるため機器側電源部内の整流器で直流に変換して使われております。この3度に渡る交流-直流変換を最初の1回にとどめ、機器に直接直流を供給することにより、エネルギー損失を削減することが可能になります。
     H20年度内に高圧直流給電システムを一部システムへ試験導入することで消費電力量を最大15%程度削減を目指す予定です。
  • 太陽光発電システムの採用
     クリーンで永続的な太陽エネルギーを利用した発電システムをいち早くデータセンタに取り入れ負荷低減に役立てます。
     H20年度内に一部システムへ試験導入することで消費電力量の低減を目指す予定です。

【今後の展開】

  • 「グリーンデータセンタ」で導入する技術や製品は、国内外の優れた企業、ベンダー、サプライヤーと積極的にアライアンスを組んでいく予定です。
  • 日本におけるデータセンタの省電力、高効率化等に向けた官公庁の動きとも同期を取り、情報交換や技術検証などに積極的に参画し意見提起していく予定です。
  • SaaSビジネスの本格展開に向けて、SaaS事業者に向けたプラットフォームとしてのサービス提供を行う予定です。

注1 「グリーンデータセンタ®」は、NTTデータの技術・ノウハウ・実績に基づくデータセンタの省エネや最適化に向けたIT設置環境の測定、評価、改善、管理を行うサービス、及びそのサービスから生み出された成果物の総称を言い、当社の商標です。
注2 その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部 宗像
TEL:03-5546-8051
その他グリーンデータセンタに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
ビジネスソリューション事業本部
データセンタビジネスユニット 営業統括部
高田
TEL:050-5546-8622