北越銀行向けプライベートクラウド環境を構築開始 ~サブシステムをプライベートクラウド環境へ集約~

ニュースリリース/NTTデータ

2013年4月19日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、株式会社北越銀行(取締役頭取:久須美 隆)が所有するサブシステムを集約するプライベートクラウド環境の構築を開始しました。このプライベートクラウド環境は、北越銀行において実績のある沖電気工業株式会社(代表取締役社長:川崎 秀一)の協力を得て北越銀行の事務センターに設置され、2013年秋にサービス提供を開始する予定です。

クラウドサービスの利用により、従来と比較してサーバー台数を約1/10に集約できる見込みであり、ITコスト削減が見込まれます。また、維持運用の標準化、システムの信頼性向上などの効果も見込まれます。

背景

北越銀行では、勘定系システム業務を中心に、平成21年5月よりNTTデータの地銀共同センターを利用することでITコストの削減、維持・運用の効率化を実現していますが、残るサブシステムについては、システムごとにトータルで数十台のサーバーが設置されており、コスト効率・運営効率の妨げとなっていました。

そこで、北越銀行ではこれらサブシステムの更改費用/維持・運用費用の抑制を目的に、仮想化技術を活用したサーバー集約を検討した結果、NTTデータが北越銀行の事務センター内にプライベートクラウド環境を構築し、サービスを提供することとなりました。

概要

NTTデータは北越銀行の事務センター内に、仮想化技術を用いた北越銀行専用のプライベートクラウド環境を構築後、数十存在する各システムを順次移行し、システム基盤の維持運用を行います。また、プライベートクラウド環境への移行を機に、システム基盤の監視やバックアップを統合し、維持運用の標準化を行います。

プライベートクラウド環境への仮想化集約により、サーバー台数は約1/10に集約する予定であり、かつシステム監視をNTTデータの統合監視センターからリモートで実施することで、安全かつ低コストな運用を実現します。さらに、環境構築にあたっては、北越銀行において実績のある沖電気工業株式会社からハードウエアを調達し、現地保守対応についても協力を得る予定です。

また、プライベートクラウドの利用料金は、利用に応じた課金モデルを適用しているため、北越銀行は柔軟でコスト効率の高い運営が可能です。

【図】

図1:プライベートクラウドのイメージ図

メリット

  • ITコストの削減

    システムごとに稼働していたサーバーをプライベートクラウド環境へ集約することにより、サーバー台数が約1/10と大幅に削減されるため、ハードウエア費用や構築費用等の削減が期待できます。また、サーバーの運用効率が向上するため、維持・運用費用の削減も期待できます。

  • 維持運用の標準化

    プライベートクラウド環境への移行を機に、これまで個々のシステムに対して必要であった監視作業やバックアップ作業を標準化したうえで統合できるため、運用効率が向上します。

  • システムの信頼性向上

    今回構築するプライベートクラウド環境は冗長化構成を施しています。これにより、これまで費用対効果の観点で冗長化されなかったサブシステムが、プライベートクラウド環境への移行に伴い冗長化されるため、システムの信頼性が向上します。

  • 投資リスクの軽減

    NTTデータの資産であるプライベートクラウド環境をサービス利用する形式のため、北越銀行にてシステム基盤を保有する必要がなく、投資リスクを軽減できます。また、ハードウエア更改を意識することなく、プライベートクラウド環境を利用できます。

  • 費用の平準化

    今回のプライベートクラウド環境構築料金については月額利用料にて支払う形式のため、イニシャルコストを抑制し、費用の平準化を図ることができます。

  • 環境の適時利用

    必要な時に必要なハードウエアリソースを利用可能なため、開発環境構築など一時的に追加システム環境が必要となる場合においても、柔軟に対応することが可能です。

今後について

NTTデータでは、北越銀行をはじめ各地銀共同センター参加行に対し、既に提供中の勘定系・情報系等基幹システムサービスに加え、サブシステムの仮想化集約の展開を進め、参加行に対しさらなるTCO(システム利用に伴う総費用)の削減に寄与していきます。

また今後、地銀共同センター内に各参加行が共同利用できる「コミュニティークラウド」の設置を企画し、地銀共同センター参加行に対してシステム全般にわたり、さまざまな形のシステム提供が行えるよう検討を進めます。なお、地銀共同センターのコミュニティークラウドの主な利点は以下のとおりです。

  1. 1.プライベートクラウドとコミュニティークラウドの併用

    サブシステムの特性に応じてプライベートクラウド環境とコミュニティークラウド環境を使い分けることで、ネットワークコストやシステム間連携の安全性などを考慮した最適な構成を実現することが可能です。

  2. 2.システムの安全性向上とシステム運用の最適化

    地銀共同センター内に設置するコミュニティークラウドを活用することで、サブシステムにおいても堅牢なファシリティやセキュリティー基準、基幹システムとのシームレスな運用の実現など、安全で最適なシステム運営を実現することが可能です。

  3. 3.アプリケーションシステム領域における共同利用の促進

    参加行同士が、実績のあるアプリケーションシステムを当該コミュニティークラウド上にて共有することで、アプリケーション活用ノウハウの蓄積・展開、さらなるコスト削減に向けた取り組みを推進することができます。

【図】

図2:今後の展開イメージ

注釈

  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
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TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
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第二バンキング事業部
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吉田、渡部
TEL:050-5546-8933

株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
システム方式技術ビジネスユニット
営業担当
渡辺(由)、江本
TEL:050-5546-9792