イーレックス様

データの集約で予実管理の精度が大幅にアップ
各種業務効率の向上に加えて経営判断の迅速化も実現

他業界の企業とパートナーシップを組みながら、"共創"で生まれる新しいサービスの創造を目指しているイーレックスでは、これまで社内に散在していた膨大な量のデータを、「Tableau」を用いた情報系システムに集約。事業拡大に伴うデータ量の増加に対応するとともに、予実管理に必要な数字の安定化を実現した。同時に、業務効率の向上および、企業にとって重要な経営判断の迅速化も図られている。今後は、パートナー企業にも情報共有ができるような次世代型の基盤構築を目指す予定だ。

お客様の課題

  • 社内に膨大な量のデータが蓄積されていた

  • 前提条件や判断基準の差異などから、数字根拠に不明な点があった

  • 業務拡大に伴い、データ処理のスピードを速める必要があった

導入効果

  • データを情報系システムに統合することで、数字の安定化が図れた

  • 「Tableau」を用いて、直感的かつ瞬時にアウトプットが可能となった

  • 各種業務効率の向上に加えて、経営判断の迅速化も実現した

本稿に登場するサービス

電力小売事業の戦略立案・推進における新システム

NTTデータの電力小売業務ノウハウやアジャイル手法によるプロジェクトマネジメント技術を駆使し、BIツール「Tableau」を用いて構築した情報系システム。Tableauを用いることで、電力小売事業における利用量予測や既存需要家への電力販売量・売上実績などの各種データを可視化・分析可能とし、事業計画の作成、および営業の進捗・収益性の管理を、迅速かつ正確に行える。


ケーススタディ

導入の背景と課題

社内に散在する膨大な量のデータ 数字を統合するシステム構築が急務に

イーレックスは"挑む文化"のもと、国内初となるヤシ殻を主燃料とした環境に優しいバイオマス発電や、米国の電力小売先進企業との合弁会社設立など、業界に先駆けた取り組みを実施してきた企業だ。特定規模電気事業者として、2000年に高圧、2016年に低圧の電気小売事業をスタート。そして2018年春には、都市ガスの販売を開始するなど、他業界の企業とパートナーシップを組みながら、"共創"で生まれる新しいサービスの創造を目指している。

このように、常に新たなチャレンジを続けている同社だが、処々の課題を抱えていた。

この点について、イーレックス 情報システム部長曽根俊昌氏は「事業計画の予実管理について、従来はExcel で数値の算出と管理を行い、それをAccessで補完するような体制を築いていましたが、データの質の観点で限界が生じてきたのです」と語る。

同社内では当時、各種案件に応じてさまざまな条件で作成したデータが散在しており、情報の一元管理が困難な状況だった。しかも、用途が異なるデータ同士を結合していくと、どうしても最終的な数値の出力結果にズレが生じてくる。これは、データの積み上げ方や精度が制作者に依存してしまうことに加え、データ自体の定義や取得タイミング、解釈などの違いから発生するものだ。

このように、制作者に紐づいたデータは当人でしか、詳細が分からなくなってしまう。なおかつ、そのデータが脈々と受け継がれれば数字の誤差が広がるうえ、後から確認のためにソースを辿ることも困難になる。「2016年の電力小売全面自由化に合わせた低圧事業の開始にあたり、人材や取り扱う情報の大幅な増加が予想されました。特に低圧の場合、特別高圧・高圧と比べて1件あたりの規模こそ小さいものの、取扱件数が圧倒的に増えます。この膨大なデータを処理するには限界がありますし、経営指標につながる情報の出力にも時間がかかってしまいます。このように、データの"質"と"量"の両面から、正確かつ安定した数字を出せる新たな情報系システムが求められたのです」(曽根氏)

イーレックス
情報システム部長
曽根 俊昌 氏

選定ポイント

「Tableau」の操作性や機能に加えて 「最後までやり切る」意欲も決め手に

こうして同社では、2016年夏に情報系システムの構築に関する検討を開始。翌年夏には、情報系システム開発のパートナー選定も始めた。

主なシステム要件としては、事業計画/営業進捗管理/契約需要家の諸元管理/営業上の競争環境を示すデータ管理などを、正確かつ迅速に行えることが挙げられた。また、現場の使い勝手を考えたユーザービリティの高さ、事業規模の拡大に対応できる拡張性、他ソリューションへの展開につなげられる将来性、そしてパートナーとして長く付き合っていける信頼感なども、選考の重要なポイントになったという。

このような各種条件を満たして最終的に選ばれたのは、さまざまなデータを高速にビジュアライズできるBIツール「Tableau」を用いた、NTTデータによる情報系システムの提案だった。

曽根氏は、その決め手について「NTTデータの提案は、すべての要件を十二分に満たしていたことに加えて、アジャイル型開発手法を用いる点も今後の拡張性を見据えた当時の事情に合っていました。『Tableau』については実際にデモンストレーションを見て、操作性が営業担当者にかなり高評価でしたし、NTTデータの豊富な開発実績も安心材料となりました。そしてもうひとつ、システム開発案件は『構築して終わり』のケースが多い印象があったのですが、『最後までやり切ります』というNTTデータの言葉は特に印象的でしたね」と語る。

導入の流れ

膨大な量のデータを精査・集約し より正確性の高いアウトプットを実現

同社ではNTTデータを開発パートナーに迎え、2017年9月に情報系システムの構築をスタートした。構築に際しては、NTTデータの担当者が現場と綿密な意見交換を繰り返しながら、小回りが利くアジャイル型開発手法のメリットを最大限に活かして進行。これまで使用してきた膨大な量のデータを精査・集約しながら、順次レポート化できる状態へと仕上げていった。

同 情報システム部 課長代理の北小路崇亮氏は「データをまとめるうえでは、数字の正確性を保つことが特に重要でした。基となるデータの精査はもちろん、レポート完成後も営業部門内で数字の擦り合わせを実施。もし数字のズレが発生していれば、その理由を明確にしたうえで、社内的な運用ルールも含めて統合していきます。NTTデータが頼もしかったのは、システム開発に関する知識や技術面だけでなく、こうした細かい数字の突合せまで、親身になって付き合ってくれたことですね。ファイルの確認からロジックにズレが生じた原因の究明、最終的なアウトプットの提案に至るまで、どのような形で数字を捉えるのが弊社のビジネスに最適なのか、ルールづくりも含めて参加してくれました」と語る。

イーレックス
情報システム部
課長代理
北小路 崇亮 氏

導入効果と今後の展望

1日がかりの資料作成が瞬時に完了 業務効率向上に加えて経営判断も迅速化

こうした構築フェーズを経て、同社では2018年8月に全社的な情報系システムのカットオーバーを実施。計30ものレポート出力が可能となった。

そのメリットについて、北小路氏は「膨大な量のデータが散在していた従来環境と比べて、数字のベースが統合されたのは大きな進化ですね。これで数字の信頼度が増し、より精度の高い予実管理が可能になります」と語る。

また、稼働からわずか2カ月ながら、早くも実務において効果が見られているそうだ。

「たとえば申込獲得集計業務に関して、従来は担当者が毎朝CSVデータを読み込んで集計結果を作成、メールで配信していました。しかし、情報系システムなら自動で表示してくれるため、毎日約30分かかっていた作業が業務開始前にわかるようになりました。また、これまで1日がかりで行っていた経営層が求める資料の作成業務についても、画面をクリックするだけで表示が可能です。これは業務効率の向上と同時に、経営判断の迅速化という、企業にとって非常に大きなメリットが得られたと感じています」(曽根氏)

このように、「Tableau」を用いた情報系システムの構築で、各種業務の大幅な効率化、データの一元管理および可視化、より確実かつ迅速な事業計画の予実管理などを実現したイーレックス。

その今後について、曽根氏は「現在はSQLをベースとしていますが、将来的にはデータの統合管理用にCWH(セントラルウェアハウス)を構築し、そこにデータマートを組み合わせることで、パートナー企業様にも情報を共有できる基盤にしていきたいと考えています。小売以外の事業を含めた数字の統合はもちろん、他業界とパートナーシップを組んだ"共創"による新しいサービスには、こうした基盤が必要不可欠といえます。もちろん、この大規模な構想を実現するためには、NTTデータの協力も欠かせません。現在は弊社内に常駐メンバーを派遣してもらっているので、内部からの視点でシステム的な弱点を見極めると同時に、第三者視点で新たな"気づき"を与えてくれるNTTデータに、長期的な開発パートナーとして今後も大きな期待を寄せています」と笑顔を見せた。

最後に、事業規模が拡大し続ける同社の未来について、曽根氏は、「電気という商品の上流(発電・調達)から下流(販売)まで一貫して手掛けるビジネスモデルのため、他業界とのパートナーシップを視野に入れながら、柔軟な対応のできるシステム投資は必要」と語ってくれた。

電力小売や発電、燃料・電力のトレーディングといった既存事業の枠を越え、"共創"を軸にさまざまなサービスへの進出を目指すイーレックス。まさに、日本の未来を切り拓くエネルギー企業といえるだろう。

お客様プロフィール

お客様名
イーレックス株式会社
本社所在地
東京都中央区京橋二丁目2番1号 京橋エドグラン14階
会社設立
1999年12月8日
事業概要
1999年の創業以来、2000年の特別高圧電力自由化、2004年の高圧電力自由化、2016年の電力小売全面自由化に合わせ、これまで多くの顧客へ電力を供給し続けてきた特定規模電気事業者。電力小売事業から発電事業、電力トレーディング事業、燃料事業と事業基盤を拡大し、2018年春より首都圏から都市ガスの販売を開始。エネルギー業界にとどまらず、他業界の企業とタッグを組みながら、"共創"で生まれる新しいサービスの創造を目指している。なお、今後はBIツールの活用により、デジタルマーケティングを強化する方針である。
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