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2014年12月18日技術ブログ

新たなものづくり社会を生み出すデジタルファブリケーション

Maker Faireなどで盛り上がりを見せる、3Dプリンターを代表とするデジタル工作機器によるものづくり「デジタルファブリケーション」についてご紹介します。

デジタルファブリケーションとは

先日開催されたMaker Faire Tokyo 2014では過去最大の出展者数を記録しましたが、近年、個人やコミュニティー主体のものづくりが活発に行われています。3Dプリンターや切削加工機器、3Dスキャナーなどのデジタル工作機器が活用されていますが、これらのデジタル工作機器を使い、3Dデータから木材や樹脂などの材料を成形したり、実物を3Dデータ化したりする手法は総じてデジタルファブリケーションと呼ばれています。

変化するものづくり社会

デジタルファブリケーションの特徴である"デジタルデータ"を介してモノを生み出すことは、プリンターで紙を出力するように、データさえあれば、いつでも、どこでもモノの出力が可能であることを意味します。このようなものづくり社会は"ファブ社会"参考1と定義されていますが、ファブ社会では、これまでの製造流通サービスに加えて、新たにモノの情報流通サービスが生まれると考えられます。まず個人所有やFabLab参考2、商業施設などの生産設備の増加により、製品物流ではなく資材流通が生まれてきます。さらにモノ自体ではなく、3Dデータや出力品質に価値が移り、3Dデータ販売や出力サービスの発展が進むでしょう。すでにShapeways参考3やDMM.make参考4では、3Dデータをアップロードするだけで制作物を制作・販売することができますし、Thingiverse参考5などの3Dデータ共有サイトや、製作レシピを共有するgitFAB参考6などを活用することで、初心者でもモノが作れるようになってきています。また、サポート終了した商品の破損個所をスキャナーで読み取って近くの商業施設やコンビニの3Dプリンターで出力したり、さらには自宅のプリンターで出力できるような、手軽にモノを修復・復元できる未来がやってくるかもしれません。

【図】

図:ファブ社会の到来

デジタルファブリケーションの活用

アイデアを容易に成形できる技術は、商品試作を高速に行うラピッドプロトタイピングで利用されていましたが、近年ではビジネス創出の面でも活用され、クラウドファンディングにおいてハードウエアベンチャーが急増しているように、スタートアップビジネスの拡大にもつながっています。

またアイデア発想ツールとしての活用も期待されています。部門共通で自由に使える工作室「デジタルファブリケーション工房」といった場所を設置する企業も出てきており、工作室を通して他部門の人とのコミュニケーション活性化や新規ビジネス検討に生かしています。

ファブ社会の実現に向けて

ファブ社会の実現にあたり、法制度基盤、情報基盤などの社会的な仕組み、人材育成が今後の課題とされています参考1。NTTデータではファブ社会実現に向けて、慶應義塾大学SFC主催のファブ・シティー・コンソーシアム参考7を通してファブ社会の在り方を検討すると共に、デジタルファブリケーションを活用した新しいサービス検討を進めています。

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