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2015年1月22日技術ブログ

次世代ビジネスを支えるヒューマンセンシング

競争力強化や価値創造には、現状をセンシングし、「解くべき課題が何か」を分析することが重要です。今回のイマ旬は、人の行動や状態をセンシングするウェアラブルデバイスの動向をご紹介します。

ヒューマンセンシング

Apple Watch参考1、Google Android Wear参考2、Nike+FuelBand SE参考3やJawbone UPなどに代表されるようにウェアラブルデバイスやヘルスケア市場の活況を受け、スタートアップから大手企業までがヒューマンセンシングのデバイス開発や提供を始めており、一般消費者のバイタル、感覚、行動、心理などをセンシングできる環境が整いつつあります。これらの情報を掛け合わせ、医療やヘルスケアの高度化や感性に基づいた商品開発、マーケティングなどへの活用が期待されています。

セルフヘルスケアの高度化

世界的に少子高齢化により医療費の急激な増加が課題となっており、個人で予防・健康管理ができるようスマホを中心とするセンサーデバイスやサービス開発が盛んに行われています。下表に示すようなデバイスの登場により、活動量、心拍、血圧、血糖値、摂取カロリー、睡眠の質、疲労などのさまざまな情報が収集できるようになりつつあり、日々のセルフケアへの活用や新サービスの登場が期待されています。将来は、日々のセンシングデータで健診に替わる判断ができるようになるかもしれません。

デバイス名概要搭載センサー発売予定など
Jawbone UP3参考4リストバンド型のデバイスで、活動量、睡眠の質などをモニタリングし、改善アドバイスを提供する加速度、バイオインピーダンス(心拍、呼吸、電気皮膚反応)、温度2015年1月発売予定
SPIRE参考5クリップ型のデバイスで、腰に装着し、姿勢や呼吸を計測する。呼吸からストレス、リラックス、集中などの状態をモニタリングし、改善アドバイスを提供する7軸ストリーミング(加速度など)米国発売中(国内未定)
Healbe GoBe参考6リストバンド型のデバイスで、活動量、摂取カロリー、心拍、血圧、ストレス、睡眠の質などをモニタリングし、健康管理を支援するパルス(脈波)、インピーダンス(水和レベル)、加速度米国発売中(国内未定)
Cue参考7体温計の先端のようなスティックを口にくわえ、唾液を採取し、10cm角ぐらいの計測BOXに入れることで、唾液に含まれる分子情報を分析、健康状態を計測する唾液分子(遊離テストステロン、黄体形成ホルモン(生殖能力)、C反応たんぱく質(炎症)、25 OHDビタミンD、インフルエンザA2015年春発売予定
Oku Skin Health Sensor参考8キューブ型のデバイスで、肌の色素、透明感、張り、潤い、油分、シワなどの肌の状態をスコア化して、スキンケアの効果を見える化する光学センサー2015年春発売予定
Quitbit参考9スマホと連携するライターで、いつ火を付けたか(タバコを吸ったか)、何本吸ったのか、喫煙を見える化できる-2015年春発売予定
TempTraq参考10脇の下に張るフィルム形状の体温計で、乳幼児の健康モニタリングに利用する温度未定
FDA審査待ち
Pancreum参考11腹部に装着するデバイスで、糖尿患者などの血糖値を計測し、インスリン投与、低血糖を防ぐ成分の投与管理を行う不明未定
JINS MEME参考12めがね型デバイスで、目の動き、まばたき、見ている方向、姿勢、歩数、眠気、集中度などを見える化できる眼電位、加速度2015年4月下旬発売予定(アカデミック向け)

表:ヘルスケア向けセンサーデバイス例(NTTデータ調べ2015年1月)

単一サービスの限界とデータ連携、利活用の課題

ファッション性や身体情報の見える化の目新しさなどからウェアラブルデバイスがブームとなっていますが、単一デバイス・サービスだけでは見える化以上の価値を提供することが難しく、飽きられてしまう恐れがあります。より良い価値や体験を創出するためには、他サービスとの連携や他センサーデータと組み合わせた分析が必要で、連携の仕組みが課題となります。Apple HealthKit参考13やGoogle Fit参考14などのヘルスケア情報を一元管理する仕組みも登場してきていますが、データ連携や利活用は、企業の都合で勝手にできるものではなく、各国が定めるプライバシー保護の法令やガイドラインに準拠した慎重な対応が求められます参考15

NTTデータでもこれら法令やガイドラインに準拠しつつ、ウェアラブルデバイスを活用した新たなビジネスやサービスを検討してまいります。

【写真】

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