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2015年1月29日技術ブログ

ビジネスのデジタル化(デジタライゼーション)

ビジネス(経営)にデジタルを織り込んでいくことが差別化の源泉になる時代に突入しています。今回はデジタルテクノロジーの発展によって生まれるデジタルアセットの例と、そのビジネス適用の潮流をご紹介します。

さまざまなモノ・コトのデジタル化

デジタルツールの主役がPCからスマートフォン・タブレットへと変わる中、ウェアラブル端末、スマート家電、コネクテッドカーといった支流が生まれ、それぞれが大きな流れとなる可能性を見せています。さまざまなサービス・デバイスの普及による"デジタル化の波"は、これまで扱えていなかったさまざまなモノ・コトをデジタル情報に変えるとともに、さまざまな表現/伝達を可能にしていきますが、それによって新しいビジネスが生まれる可能性を秘めています。

  • 感覚のデジタル化(擬似的に体験):360度カメラ参考1、VRゴーグル参考2、Google Glass参考3

    別人の視点でぐるりと見渡せるなどの「感覚のデジタル化」は、さまざまなプロの職人の感覚を再現(コンテンツ化)する可能性を秘めています。ビジネスの世界で、現場実査は現地職員に360度カメラで撮影してもらうなどの使い方もあるかもしれません。教育の世界でも、たとえばクラシック指揮者を目指す世界の子供や趣味のシニアたちに対して、世界的な指揮者の視点・聞こえてくる音を360度・サラウンドで再現できるなど、機会に恵まれない人たちに多くの経験を擬似的に提供できます。(アイドルの一人としてステージに立てる疑似体験サービスなども今後生まれるかもしれません)

  • カタチのデジタル化(離れた場所で詳細に復元):3Dスキャン、3Dプリンター参考4

    形(フォルム)をコピー・復元できる、「カタチのデジタル化」は、モノの移動コストをゼロに近づける可能性を秘めています。宇宙ステーションや海上プラントなど、モノの輸送が困難な場所では、3Dプリンターによって作られるちょっとした部品などが命拾いにつながるかもしれません。身近なところでは、簡易な子供向けノベルティグッズなどを現場で選んでプリントできる時代はすぐそこにきていると思います。

  • 状態/動作のデジタル化(その時々の情報を外部情報とマッチング):コネクテッドカー参考5、スマート家電、ウェアラブル端末

    機械・設備・人の状態/動作をデジタルデータ化して外部コネクトする「状態のデジタル化」は、業界をまたいで新しい市場を作る可能性を秘めています。例えば、駐車場のリアルタイム空席情報と、そのエリアで駐車をしたい車(のニーズ)をつなげることで、駐車料金のダイナミックプライシング(変動価格化)もできるかもしれません。

デジタルアセットを経営に生かす

"感覚"、"カタチ"、"状態"といったデジタル化されにくかった情報が、インターネットの中でさまざまなサービスとコネクトしています。現代のサービスは、インターネットの技術がベースになっていることで、連携がしやすくなっているのも特徴のひとつです。デジタルの情報がより直感的に伝えられる環境が整ってきたこと、その情報がインターネット技術をベースにして広くつながるようになってきたことで、産業界でも自社のデジタルアセットを生かして差別化していく流れが始まっています。

たとえばドイツ政府では、"インターネットにより工場内外のモノとモノ(IoT)が連携することで、新しい価値やビジネスモデルの実現を目指す"という「Industry 4.0参考6」を主導しています。また、GEは、「Industrial internet参考7」というコンセプトの元、各業界での産業機器とデータと人がつながることで生まれる価値を差別化の源泉にしていく方針を発表しています。このように、自社の機器情報をデジタル化して、従業員とのコラボレーションや、外部と連携したサービス化にどう生かしていくか?という点が大きなテーマとなっています。

エンタープライズの世界で、旧来のITアセットを新しいデジタルの仕組みに適応させていくことは今後大きなアドバンテージを持ちます。現時点ではまだ国内で圧倒的な先行者がいないこのフロンティアでいち早く行動を起こし、先行者利益を得るのはどういったプレーヤーになるのか楽しみです。

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