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2015年6月11日技術ブログ

“データがビジネスを駆動する”-データマネジメントが競争力を左右する時代に

オムニチャネル、IoT、データドリブンなど、ビジネスとITが密接不可分に結びつく中で、データマネジメントへの注目が一層高まっています。その注目の理由を、先日開催されたカンファレンスの内容を交えてお伝えします。

3割以上も増えた来場者

去る2015年3月12日、一般社団法人 日本データマネジメント・コンソーシアム[Japan Data Management Consortium:JDMC参考1]の主催する年に一度の祭典-「データマネジメント2015~データがビジネスを駆動する~参考2」が目黒雅叙園において盛大に開催されました。設立初年度から数え4回目のアニュアル・カンファレンスは、例年の傾向として来場者が10%ずつ増えてきていましたが、今回は3割以上も申し込みが一気に増加し、1,350名を数えるまでになりました。また、チュートリアルセッション、ユーザー企業・ベンダー企業による事例発表と全32にも及ぶ講演は、ほぼすべてが満席となるほどの活況ぶりでした。

圧巻だったのは、NHKスペシャル「震災ビッグデータ」の現役ディレクターによる基調講演-『震災ビッグデータが拓く次世代防災~データ可視化の威力と可能性~』は、東日本大震災後のヒトやモノの動きを実際にビジュアライゼーションし、データで物事を動かすためには"どう魅せるか"が重要なファクターであることを極めて具体的に示してくれました。そのビジュアライズの対象となるデータのクレンジングや前工程の整備がどれだけ大切であるかも、この講演を通じて理解が広まったのではないかと考えます。

なぜ「データマネジメント」が今脚光を浴びているか

「オムニチャネル」や「IoT」といったキーワードが世間で盛んに喧伝されていますが、企業・組織内の現状を見ると、いまだに日々発生するデータが個々の部門ごとに部分最適な形で運用され、複数濫立したシステムの中で同じ顧客や事業所、商品・部品などに対して別々のコードを振り出して管理されているケースが多くあります。

企業の「うちなるデータ」、つまり分析や仮説検証の基軸となる顧客や商品のデータを正しく適切な精度、粒度、鮮度でサスティナブルに維持・向上させるデータマネジメントの営みが確立されていなければ、いかに素晴らしい「外部の大量なデータ」や「センサーから発せられるビッグデータ」があったとしても、ビジネスへの活用がままならないことは論を待ちません。その結果、「部門やグループ企業を横断して、顧客の法人ごとや事業所ごとの取引の実態を指し示す明細をタイムリーに把握し、共通の軸で分析・活用できない」など、重要な情報資産を適切に管理・活用しきれていない企業がほとんどです。

こうした信頼性や一貫性を欠いたデータの問題を解決していくためには、「基幹系の販売管理システム、SFA/CRMシステムやWeb受注システム、店舗系ポイントシステム、コールセンターシステムなど、複数に分散したデータをつなぐ」必要があり、それができてはじめて、「それぞれのタッチポイントで顧客と自社の関係性を可視化し、マーケティング戦略の策定・実行管理に活かすことができる」ようになるのです。

IT導入の目的が変わりつつある

しごく当たり前のことですが、経営者のITへの期待が「業務処理の効率化」という従来の情報システム導入目的から、「自社の商品やサービスを競合他社と差異化していくための強力なツールとしてITを活用したい」というニーズに遷移してきており、これに応えていくためには『自社のデータと真剣に向き合わなければならない』という企業がここ数年で一気に増えてきています。この気運の高まりが、JDMCカンファレンスの盛り上がりの原因であることは間違いない事実といえます。

なお、JDMC「データマネジメントの基礎と価値研究会」では、データマネジメントがどのような構成要素になっているかなど、基礎から全体像を俯瞰できる「データマネジメント概説書参考3」をAmazon Kindle版で電子出版しています。ご興味・ご関心があられる方は、是非ダウンロードしてみてください。

【写真】

基調講演の模様

【写真】

データマネジメント各賞表彰式の模様

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