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2016.1.21技術ブログ

人間(人体)の拡張とデジタル化

人間(人体)にデジタルテクノロジーを織り込むことで、ライフクオリティが向上する時代に突入しています。今回は、人間(人体)の拡張という分野でのデジタル化の潮流について、義足着用者でもある著者がご紹介します。

人間(人体)の拡張とデジタル化の潮流

"デジタル化の波"はこれまで扱えていなかったさまざまなモノ・コトをデジタル情報に変えていきますが、その対象は人体にまで広がっています。人間(人体)の拡張とデジタル化は単なる利便性の向上にとどまらず、"人生の質"を向上させられる可能性を秘めています。

  1. 例1視力に応じて自動的に表示を調節するMITのテクノロジーで老眼鏡がいらなくなる。参考1
  2. 例2人工の目で視力を取り戻したお父さん。初めて見る子供の顔に涙が止まらない。参考2
  3. 例3手の指を7本指にして、傘を持っていても片手でコーヒーをかき混ぜる。参考3
【図】

このような例は、人体のさまざまな挙動をデジタル情報としてリアルタイムに扱う技術が実用化に向かっていることを示唆するとともに、人体を支援する技術が"普通の人体を超えるサポート"を行うステージに入ったことを想像させます。例えば、(例2)のお父さんの視覚には人間が捉えられない情報まで表示させられる可能性があります。(例3)では、義手なのでハンディキャップになるという時代から、義手の指を5本より増やして自分しかできない作業を担うといったことも想像できます。

人間を拡張する技術はまだオーダーメード(一品もの)のフェーズですが、この技術がインターネットのエコシステムに合流していくことでハイスピードに進化を遂げて広がっていくと考えられます。昨今の"デジタルビジネス"のモデルは、製品(ハード)をインターネットと連携させ、外部の協力者が開発・リリース(配信)できるようにすることで、新しいアプリケーションをどんどん生み出していく(エコシステム化・プラットフォーム化)モデルが主流となってきています。

実際に最近のウェアラブル素材や製品では、製品発表とともにSDKと呼ばれるアプリ開発キットが無料公開され、製品のうえで動くアプリを製品メーカーとは別の多くのサービス事業者が自由に開発・リリース(配信)していくことで、世界中のユーザーがさまざまな使い方(価値)を享受できるモデルになっています。参考4

人間拡張の技術とインターネットのエコシステムの合流によって、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開会式頃には、驚くほど多様なデジタル拡張人間が登場しているかもしれません。

デジタル時代の社会への浸透には「体験やストーリー(UX)」の提示が重要

技術革新が進む一方で、昨今は技術的な説明で社会が動く時代ではなくなり、「その技術で得られる体験やストーリー・コンセプト(UX)」を提示して社会的な共感を得る取り組みが始まっています。

  • サイバスロン「Cybathlon」参考5

    ロボットアームを装着した人や、ブレイン・コンピューター・インタフェースを操縦する人たちによるオリンピック。動力付き人工膝、着脱可能な人工腕、強化外骨格、電動車椅子、筋肉電気刺激装置、および最新型のブレイン・コンピューター・インタフェース(BCI)等のさまざまな分野にわたって、数多くの競技が用意されている。

  • 子どもたちの退屈な訓練を「ヒーローへの道」に変える義手(Open Bionics社)参考6

    Open Bionics社はディズニーと提携して、子ども用のバイオニック義手を制作している。構想されているのは『アイアンマン』の義手など。「子どもたちは、退屈な理学療法を受けるのではなく、ヒーローになるための訓練を受けるのです」というコンセプトを提示。

  • 超人スポーツ協会参考7

    人間の身体能力を補綴(ほてつ)・拡張する人間拡張工学に基づき、人の身体能力を超える力を身につけ「人を超える」、あるいは年齢や障がいなどの身体差により生じる「人と人のバリアを超える」、そのような超人(Superhuman)としてフィールドで競う、「人機一体」の新たなスポーツを創造。

Open Bionics社の例などは、義手(装具)を提供しているのではなく、ヒーローになる体験を提供しているといえるのではないでしょうか(動画)。このように、技術の価値を提供するにも「その技術で得られる体験やストーリー・コンセプト(UX)」を描くことが重要になってきています。

日本の立ち位置

高齢先進国になることが予想される日本は"人体の拡張とデジタル化"という未踏の領域で、「技術」と「体験やストーリー(UX)」を提供する機会に恵まれています。世界中のハンディキャップホルダーに大きな希望を与えられる、"足腰が立たなくなっても大丈夫"な「デジタルテクノロジーと体験・ストーリー」の分野で、日本が世界をリードする将来を期待せずにはいられません。

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