NTT DATA

DATA INSIGHT

NTTデータの「知見」と「先見」を社会へ届けるメディア

絞り込み検索
キーワードで探す
カテゴリで探す
サービスで探す
業種で探す
トピックで探す
キーワードで探す
カテゴリで探す
サービスで探す
業種で探す
トピックで探す

リアルとデジタルの融合による価値創造

2000年代は、インターネットショッピングの台頭に象徴されるように、ビジネスのデジタル化が急速に進んだ時代でした。それが2010年代に入ると、オムニチャネルの戦略に代表されるように、リアルとデジタルの両チャネルを一体化させ、顧客満足度や顧客サービスの向上、さらには顧客の囲い込みを図ろうとする動きが活発化しました。

そして現在、スマートフォンやIoTなどのデジタルテクノロジーの普及・発展の中で、リアルな空間とデジタル世界との融合がさらに進み、両者の境界線はほとんど失われつつあります。普段の生活の中で、気づかぬうちにデジタルの世界にアクセスしている──。それが今日の状況です。

【 近未来の展望と可能性 】フォーカスすべき3つの変化

リアルとデジタルとの融合が、今後も猛烈な勢いで進むことは確実です。そこで、いかにリアルの空間とデジタルを結び付け、これまでにない価値や体験を顧客に提供するかが企業にとって重要となってきます。そのために必要なのが、「Digital Cybernetics(デジタル・サイバネティクス)」のアプローチです。サイバネティクスとは、ギリシャ語の「舵手」を語源する言葉で、多様な知識・学問を統一して扱う概念です。そのアプローチによって、リアルとデジタルの多様な要素を包括的にとらえ、一体化を進めることで、新たな価値を創出していくことが可能になります。

このデジタル・サイバネティクスのアプローチにおいて、考慮すべきポイントは3つあります。

1つ目のポイントは、顧客が本当に欲していること──つまりは、顧客の「Needs(ニーズ)」の先にある「Wants(ウォンツ)」を探り当て、それを充足すべきということです。例えば、歯ブラシを購入する人が本当に欲しているのは歯ブラシ(ニーズ)ではなく、美しい歯(ウォンツ)であることを突き止め、そのウォンツを充足するというわけです。

2つ目のポイントは、顧客の価値観が、「プロダクト(モノ)」から「体験(コト)」へ」とシフトしていることです。実際、今日の顧客は特定のプロダクトを使用したいのではなく、それによって得られる体験を求めています。プロダクトは、その開発・提供元と顧客とを結ぶ1つのタッチポイントにすぎません。したがって企業は、単にモノを売るのではなく、モノを起点に顧客に良質な体験を提供することが強く求められています。

そして3つ目が、バーチャル(デジタル空間)での体験を、リアルな世界に持ち込もうという流れです。これは、「AR(Augmented Reality:拡張現実)」と呼ばれる技術のトレンドでもあり、代表的な例はスマホゲーム「ポケモンGO」です。ARの考え方自体は特に目新しいものではありませんが、デジタルテクノロジーの進化と高性能化によって良質なものとなり、これまでにない顧客体験を実現する技術として威力を発揮し始めているのです。

【 NTTデータの取り組み 】デザイン、ストラテジー、テクノロジーが揃った三位一体のアプローチを展開

では、上記の3つのポイントを勘案したうえで、具体的にどうやって価値を生み出していけばよいのでしょうか――。

まず、顧客のウォンツに応えるためには、顧客ニーズの深層を読み解く必要があり、表層的なアンケートやインタビューだけでは不十分です。そこでNTTデータでは行動学、心理学、脳科学といったアプローチを通じて人間の心裏に迫ろうとしています。

また、顧客が求める「コト」を提供するために、プロダクトやサービスを利用している時点だけでなく、その前後を含めた「体験の始まりから終わりまですべてをデザインする」という戦略で臨んでいます。

そして、リアルの世界でかつてない体験を生み出すために必要となる要素技術を、さまざまなビジネスやサービスに最適化したかたちで提供・実装することに取り組んでいます。この取り組みでは、コモディティ化した扱いやすいテクノロジーによって、高度な専門知識を持たずとも、誰もが価値創出に専念できる環境作りを目指しています。

そうした目的の下、NTTデータでは、グローバルデザイン戦略ファームのDesignitをはじめ、UI(User Interface:ユーザーインターフェイス)/UX(User Experience:顧客体験)デザインに特化したFOURDIGIT、GoodPatchとビジネス提携を結びデザインエコシステムを形成しています。

このエコシステムが提供する価値は、「Non-stop(ノンストップ)」、「End-to-End(エンドツーエンド)」、「On-Demand(オンデマンド)」の3つです。3社それぞれの専門性を用い、お客様のビジネスをノンストップでご支援し、ご希望を網羅的に(エンドツーエンドで)叶えるデザインのサービスを必要なときにオンデマンドで提供いたします。


NTTデータのデザイン・エコシステム

【 ユーザー事例 】リアルとデジタルを融合させた新コンセプトのフリーマーケット

リアルとデジタルの融合による価値創出に向けて、NTTデータはさまざまなアイデアの具現化を支援しています。

一例が、カフェで開催するママのためのフリーマーケットサービス「MAMA FREMA」です。

そのカフェは、子育て中のママたちのコミュニティを活性化するための場としてデザインされており、お茶を楽しみながら、そこに展示されているさまざまなベビー用品やおもちゃ、ママ用のグッズなどを実際に手に取って使用感や素材を確かめたり、個人のフリーマーケットサイトに出品されている商品をデジタルテーブルで探して購入したりできます。

子育て中のママ友たちが集うリアルな場所と、デジタルを活用したフリーマーケットを融合することで、お買い物体験(ニーズ)だけでなく、ママ同士の交流の場(ウォンツ)を提供することを目指しています。


MAMA FREMAのリアル店舗とデジタルチャネル

関連リンク

お問い合わせ