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2016年8月22日技術ブログ

IT×銀座×レタス栽培

銀座にある文房具専門店 銀座・伊東屋(G.Itoya)内にある野菜工場。 この野菜工場では温度や湿度、CO2濃度などをセンサーで計測するIT技術が役立っています。 野菜工場の取り組みや今後の展開などをレポートします。

銀座で作られた野菜を銀座で食す

銀座でレタス栽培

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銀座にある文房具専門店 銀座・伊東屋(G.Itoya)内の野菜工場では、2015年6月のリニューアルより、レタスをはじめ、数種の野菜が完全無農薬で水耕栽培され、なんと収穫したての野菜を最上階のカフェ&レストランで実際に食べることができます。

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野菜工場は、リニューアルに際し「文房具や道具だけでなく、心地よい場所と空間もお客様に提供したい」という強い想いから、銀座・伊東屋の11階「FARM」フロアに設けられました。

“銀座で作られた野菜を銀座で食す。”
新しい銀座の姿を、ここで見ることができます。

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野菜工場によって起きた変化

レタス栽培を始めると、野菜工場がビルの中にあることにお客様が驚かれるようになりました。
「特に外国からのお客様が興味を示され、写真を撮ったりレストランで試食したりすることが増えました。」とは野菜工場を切り盛りする野菜工場担当 森本克司氏の言葉。

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設置当初は、野菜工場で収穫したものだけでサラダを提供することはできなかったといいます。現在では供給が安定し、毎日、最上階のレストランへ提供できるようになりました。

野菜工場を支えるIT技術

この伊東屋の野菜工場の取り組みには、大成建設とNTTデータの2社も協力しています。
大成建設は伊東屋のビル建築を手がけただけでなく、野菜工場の水耕栽培設備などのファシリティー面や栽培方法などのソフト面をサポート、NTTデータは温度や湿度、CO2濃度などをセンサーで計測するIT技術で運用をサポートしています。

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「色々な種類を植えると成長に必要な養分の濃度に偏りが出てしまうため調整が難しく、大成建設の担当者などと相談しながら生産しています。養分の濃度を低くすると弱ってしまう種類の野菜もあり、濃度の調整に気をつかっています。違う種類の野菜を一緒に育てていると強い野菜の方に養分をとられてしまうこともあり、簡単に見えるが、奥が深い。1種類なら問題ないが、複数種類となると難しいのが野菜工場です。」と、栽培の難しさを語る森本氏。

その一方で、「今後はセンシング技術を改良し、水質をより詳細に計測し、水質の変化があった際にITで警告など知らせてくれる仕組みがあると便利」「パレット洗浄や水の入替え作業など手作業での工程をロボット技術で自動的にできるようになると効率的」と、今後のIT活用へ期待を膨らませています。

簡単そうに見えて、実はとても奥の深い水耕栽培。日々、試行錯誤を繰り返しITのサポートによって、より美味しく安定した野菜の生産に尽力されていますので、みなさんも是非一度足を運ばれてみてはいかがでしょうか?


▼詳しくはこちら▼
http://www.ito-ya.co.jp/ginza/

2015年6月にリニューアルし、ちょうど1年を迎えた伊東屋の新本店「G.Itoya」。
コンセプトは「“モノを買う店舗”から様々な体験のできる“過ごせる店舗”へ」ということもあり、文房具だけでなく本記事でご紹介している野菜工場やレストランなど、一日中店内で様々なアイテムに触れて楽しめる空間となっています。

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文:神田主税

※記事で扱っている取り組みは現在終了しており、掲載している情報はすべて取材当時のものです。

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