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2020年3月3日INSIGHT

オープンイノベーションで推進するゆうちょ銀行の“デジタル化戦略の次の一手”

「顧客リレーションの維持・強化」「変化への迅速・柔軟な対応」「オペレーションの効率化・コスト削減」を3本柱とするデジタル化戦略を推進するゆうちょ銀行は、2020年2月末にいままでのゆうちょ銀行のイメージを大きく変える「ゆうちょ通帳アプリ」をリリースする予定です。NTTデータはアイデア創出のプロセスから現場のイノベーション創発の支援を行ってきました。

持続性確保のためのデジタル化戦略を推進

銀行を取り巻く経営環境が厳しさを増すなか、ゆうちょ銀行は持続性確保のための戦略として、従来からの強みである顧客基盤を活用した「顧客リレーションの維持・強化」「変化への迅速・柔軟な対応」「オペレーションの効率化・コスト削減」を3本の柱として、デジタル化とテクノロジーの活用を進めています。

北野 義人氏

株式会社ゆうちょ銀行 経営企画部 グループリーダー 北野 義人氏

具体的には、①郵便局やATM等のリアルチャネルネットワークに加え、「ゆうちょPayアプリ(2019年リリース)」や「ゆうちょ通帳アプリ(2020年2月末リリース)」等のデジタルチャネルの強化・拡充、②APIや生体認証といったデジタル化を推進するためのシステム基盤である「デジタルバンキングシステムの構築」、③AIやRPAなど自動化技術の活用拡大によるオペレーションの効率化を推進しています。また、これらの施策を機動的に実施するために、組織においてタテ・ヨコのコミュニケーションの充実も図っています。

ゆうちょ銀行におけるデジタル化の方向性

図1:ゆうちょ銀行におけるデジタル化の方向性

デジタル化の鍵は人財

ゆうちょ銀行がデジタル化とテクノロジーの活用を推し進めているように、さまざまな外部環境の変化により、金融機関でもデジタル化は避けて通れない道となっています。言い換えれば、デジタル化に舵を切れなければ、自然淘汰は避けられないのです。金融機関においては、従来領域をデジタル化してコストを削減する、いわゆる「守りのIT」とデジタル技術を用いて顧客への提供価値を高めたり、既存ビジネスを変革して新しいビジネスに参入する「攻めのIT」が共存します。デジタル化成功の鍵は、これらの要素をビジネスに当てはめ、イノベーションを起こせる人財を確保・育成することにあります。

NTTデータ 第一金融事業本部 郵政ビジネス事業部 デジタルビジネス推進担当 青柳 雄一

NTTデータのワークショップ参加メンバーがイノベーションの中核に

NTTデータは、ゆうちょ銀行のデジタル化推進のパートナーとして、APIや生体認証等のシステム基盤の整備やAI・RPA等、DIGITAL FOCUS AREASにおける各領域のデジタル導入支援を包括的に行ってきました。

また、デジタル化の鍵となる人財育成に寄与する活動も行っています。ユーザー向けデジタルチャネルの拡充についても、現場がイノベーション創発活動を行う所から支援してきました。中心となったアイデア創出のプロセスでは、ゆうちょ銀行の社員の皆さまとNTTデータ社員が共同で参加するワークショップを開催しました。ペルソナを深堀し、カスタマージャーニーのアイデアを出し、グループワークでまとめ、プロトタイプを作成するというものです。

参加者の皆さまからも好評をいただき、現在、このワークショップ参加メンバーが現場の中核となって「ゆうちょ通帳アプリ」等のサービス開発を推進しています。またUI/UXを洗練するため、NTTデータだけでなく外部のデザインパートナーとも連携したオープンイノベーションでアプリ開発を行い、そのアプリをゆうちょ銀行利用者の皆様に提供しています。(2020年2月末リリース)

銀行とFinTech企業を含む外部プレーヤーとのオープンイノベーションを促進することで、日本の金融インフラの新たな価値を社会に還元すべく、NTTデータはさらに積極的に活動していきます。

ゆうちょ通帳アプリ事例におけるアイデア創発ワークショップの結果

図2:ゆうちょ通帳アプリ事例におけるアイデア創発ワークショップの結果

  • 本記事は、2020年1月24日に開催されたNTT DATA Innovation Conferenceでの講演をもとに構成しています。
    講演資料のダウンロードは、以下よりお問い合わせください。
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