[Trend]

急速に一般化するAIを人々は日々の生活に取り込み、時には頼っていく。このような判断する機械との共存が進む社会では、そこで求められる判断根拠の明示・差別の防止・脆弱性の対策・品質基準の確立も急務となる。

[Abstract]

AIという「判断する機械」を活用する場面の拡大を目指し、その利用をより容易にする様々な技術が提供される一方で、身近になるAIがもたらす課題もまた広く認識され対応の具体化が求められていく。
手軽にAIを活用できるツールの充実が著しい。簡易にAIを知り、使い、本格的に学べる無償の道具が、インターネットに接続するだけで利用できる。特殊な装置やソフトウェアはクラウドが吸収し、ノウハウや知識は実践的に提供され、専門的で複雑な試行錯誤は自動化が進んでいる。人々が日々の仕事や生活で蓄えた知識や判断をAIに教え込み活用する未来に向けた技術進化は着々と進んでいる。
しかしその先にある人とAIの共存社会、機械に人の判断を一部代替させる世界では、AIの特性から生じる様々な課題もまた拡大する。想定外の差別を生む、判断根拠を説明できない、ある種の攻撃で判断を誤るといった課題への対応も拡大していく。
急速な技術発展と普及に反して、AIそのものの善し悪しを判断する基準や、利用に当たって注意すべき観点は、具体的に定まっていない。ようやく出揃ったAI利用の原則をさらに現実的な対処の基準、具体的な行動指針に落とし込む作業が、喫緊の課題となるだろう。