TT05 データ活用時代のセキュリティ

Technology Trend 05

[Trend]

データ活用が必然となる中、情報保護の在り方が変化している。企業は分散が進む秘密情報の防衛に加え、ゼロトラストの視点で保護強化を図り、さらに個人を特定しない情報活用技術の導入などの対策で信頼獲得に向け動き出す。

[Abstract]

データ活用がビジネスの前提となった時代において、個人のデータは益々その価値を高めている。そのため、提供者である個人がサービサーに不信感を抱かず、むしろ信頼を寄せてデータ提供に同意する環境の維持が絶対的な前提条件といっても過言ではない。
まず、サービサーへの攻撃に対する防御は第一の条件だ。クラウドやモバイルの利用が拡大する中、全ての侵入を防ぐという従来の考えは限界を迎えている。そこで、ログ解析による異常検知や低スペック機器の暗号化など、侵入された際の被害の最小化を目指した技術が具体化しており、一層強固な防御の実現が期待されている。 個人に配慮したデータ利用という観点も益々重要になってきた。世界各地でデータ利用に対する法整備が進む中、個人が自らの情報を制御可能とするサービス設計や、個人を特定しないデータ利用のための技術開発が進んでいる。これらを追求していくことが個人からの信頼獲得に大きく寄与するだろう。
生命や社会の安全確保といった公益とプライバシーのバランスは、ITの強力な個人追跡能力ゆえに議論も多く、新たな規範を求める局面を迎えている。個人からの信頼維持のためにも、この相反するバランスの追求が今後の社会やビジネスにおける主導権の獲得には必要不可欠となるだろう。