世界15都市開催 第7回 豊洲の港から® presents グローバルオープンイノベーションコンテスト結果発表

お知らせ

2018年3月28日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、2017年7月26日より「第7回豊洲の港から® presents オープンイノベーションビジネスコンテスト」を世界15都市で開催し、2018年3月22日、グランドフィナーレでの審査の結果、最優秀賞をバルセロナから選出されたGestoos(ゲストゥース)が受賞しました。

本コンテストは15都市で応募を受け付け、現地のパートナーやグループ会社からの推薦も含め、応募合計は269件に上りました。書類選考・各都市でのピッチコンテスト(2017年12月~2018年3月)を経て、15都市の各優勝企業がグランドフィナーレに進出しました。

その中から、Gestoosが、微細な手の動きや行動を認識・理解し、機器操作やコンテンツ利用を可能にするAIによる革新的なジェスチャー認識ソリューションを提案し、最優秀賞(グランドチャンピオン)に選ばれました。かつてSF映画で表現されていた世界観がついに実現できるという最先端技術への期待感が高く評価されました。今後GestoosはNTTデータとともに約3カ月間、事業アイデア実現に向けての検討を進めます。

NTTデータでは今後も、世界中の先進技術やビジネスモデルを保有するベンチャー企業等との新規ビジネス創発を加速していくために、毎月のオープンイノベーションフォーラム「豊洲の港から」と、年2回のオープンイノベーションコンテスト"さあ、ともに世界を変えていこう"(うち1回はグローバル開催)を継続して実施していきます。さらに2018年度は、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)に対応したスタートアップの発掘と協業連携を強化させていきます。

15都市の最優秀企業一覧(カッコ内は各地コンテスト開催日)

イスラエル テルアビブ/イスラエル:PayBox(2017年12月6日)
グループ間での集金サービスをモバイル端末で簡単に行えるプラットフォーム
中国 貴陽/中国:Institute of Software CAS(2017年12月14日)
スマートホームでのアクシデントや急病を行動認識で察知し緊急通報するソリューション
シンガポール シンガポール/シンガポール:FOMO Pay(2018年1月11日)
https://www.fomopay.com/(外部リンク)
異なるQRコードをアグリゲートして統一し、クロスボーダー決済にも対応したモバイル決済ソリューション
インド ムンバイ/インド:ftcash(2018年1月16日)
http://www.ftcash.com/(外部リンク)
中小規模事業者向けのペイメントサービスと、ローン仲介を組み合わせたソリューション
日本 東京/日本:Cinnamon(2018年1月19日)
http://cinnamon.is/(外部リンク)
さまざまなドキュメントを人間のように読み取り、情報を抽出するAI-OCRソリューション
チリ サンチャゴ/チリ:Coeus(2018年1月24日)
https://tjmvogel.wixsite.com/horus(外部リンク)
人間のボディーランゲージを画像解析して、行動パターンを解釈し、不審者を発見するソリューション
オーストラリア メルボルン/オーストラリア:Emvisage(2018年2月1日)
http://www.emvisage.com(外部リンク)
モバイル、タブレット向けの非常に柔軟性の高いBPMソリューションを提供
カナダ トロント/カナダ:Zoom.ai(2018年2月6日)
http://www.zoom.ai/(外部リンク)
チャット形式でスケジュール調整やプロファイリングやドキュメント生成を自動化してくれるソリューション
アメリカ サンフランシスコ/アメリカ:SightCall(2018年2月8日)
http://sightcall.com(外部リンク)
ARを活用した動画技術を使って、損害保険の支払請求の査定をサポートしてくれるソリューション
スペイン バルセロナ/スペイン:Gestoos(2018年2月12日)
http://gestoos.com(外部リンク)
人のジェスチャーを詳細に捕捉し、動きでコンテンツやサービスを操作できる人工知能ソリューション
スペイン マドリッド/スペイン:Electronic IDentification(2018年2月14日)
http://www.electronicid.eu(外部リンク)
AIを活用したアルゴリズムにより、ストリーミングビデオの顔とIDカード提示で本人認証を行うソリューション
ポルトガル リスボン/ポルトガル:loqr(2018年2月20日)
https://loqr.io/(外部リンク)
KYCやアンチマネーロンダリングに対応した大企業向けワンストップショップのデジタル認証プラットフォーム
イギリス ロンドン/イギリス:Callsign(2018年2月22日)
http://www.callsign.com(外部リンク)
生体認証とあわせてデバイスの位置情報や動作を基にAIを活用して認証を行うソリューション
ブラジル サンパウロ/ブラジル:DATAHOLICS(2018年2月27日)
http://www.dataholics.io/eng(外部リンク)
SNS等の公開情報をもとに、クレジットスコアを作成するソリューション
イタリア ミラノ/イタリア:GiPS tech(2018年3月2日)
http://www.gipstech.com(外部リンク)
地磁気やジャイロ、beacon、Wifi等センサーデータを駆使し、屋内のナビゲーションを可能にするソリューション

本選結果(カッコ内は都市名)

最優秀賞:Gestoos(Barcelona)

審査員特別賞:FOMO Pay(Singapore)、SightCall(San Francisco)

オーディエンス賞(観客より最も多く支持を受けた企業):ftcash(Munbai)

最優秀賞の特典

最優秀賞受賞者には、以下の副賞を贈呈します。

最優秀賞
(グランドフィナーレでの優勝者)

受賞案件に関するビジネス化検討に対し3万ドル相当のフルサポートの提供

  • ビジネス化へ向けたサポートコンサルティングチーム組成(3カ月間)
  • 想定されるお客さまへのヒアリング、ビジネスディスカッション等のアレンジとそのための現地滞在サポート(2名分の旅費および滞在費2週間分、通訳等)
  • 受賞された企業とはビジネス化への検討を実施しますが、ニーズやタイミングなどさまざまな事情を鑑み検討するため、必ずしもビジネス化が約束されるものではありません。

選考過程について

  • 世界各国のグループ事業会社が提示した、35にわたるテーマでコンテスト公式サイト(日・英)より募集を行い、各地の有力なパートナーの協力を得て広く提案を受け付けました(別紙:参考1)。その結果、269件の応募がありました。テーマを提示した事業部門担当を含めた書類審査によって、各地でのコンテストへの出場企業を選定しました。
  • 2017年12月6日のテルアビブコンテストを皮切りに3月2日のミラノコンテストまで全15都市で地域コンテストを行い、各地の優勝企業を決定しました。
  • 3月22日に各地の優勝企業を招へいし、東京・豊洲のNTTデータ本社にてグランドフィナーレ(本選)を開催、外部審査員ならびに当社および当社グループ社員からなる内部審査員によって最終審査を行いました。

審査員

外部審査員(順不同)

  • 山本 修一郎氏(名古屋大学 大学院教授)
  • 本荘 修二氏(多摩大学大学院客員教授・本荘事務所代表(経営コンサルタント))
  • 大澤 弘治氏(Global Catalyst Partners・Global Catalyst Partners Japan Managing Director & Co-founder)
  • 西口 尚宏氏(一般社団法人Japan Innovation Network 専務理事)
  • 近藤 安氏(株式会社NTTドコモベンチャーズ Managing Director)
  • ティム・ロメロ氏(Disrupting Japan ホスト、シリアル・アントレプレナー)

内部審査員

  • NTTデータグループ内関連事業部門担当者および社内アクセラレーター18名(うち海外より7名)(別紙:参考2)

今年度の成果について

今年度のグローバルオープンイノベーションコンテストは、世界各地より多くの開催希望を寄せられ15都市に拡大しました。

今年度の特長は、世界各地のパートナーやグループ会社のイノベーターが昨年度以上に積極的な関与を行うことで、「優良スタートアップの選出」、「個性あふれるイベント運営の仕掛け」、「スタートアップとの迅速なコラボレーション」の3点が実現したことです。

一点目の選出方法においては、世界各地のパートナーやグループ会社の「目利き」により、優良なスタートアップを推薦してもらうことで、300件近い応募を受け付け、各地コンテストで60社(総数)を入賞企業として表彰することができました。

二点目の運営の仕掛けについては、現地パートナーやグループ企業が、開催都市ならではのオープンイノベーション促進の工夫を行いました。例えば、ミラノコンテストではお客さま約60社のCEO・CIOが審査員として参加しました。バルセロナ・マドリッドのコンテストではグループ会社のパートナークラスが20名以上審査員として参加しました。また、トロントではオーディエンス数が330人を超える大規模ピッチイベントとして開催し、チケットがソールドアウトになりました。

三点目の迅速なコラボレーションについては、各都市優勝企業は、その日から各地のグループ会社とのミーティングを始めており、グランドフィナーレの際には既に連携が始まっているところがいくつも出てきました。

さらにグランドフィナーレにも、イタリア、イギリス、スペイン、ブラジル、チリ、中国よりグループ会社社員等コンテスト関係者が参画し、自国だけでなく、世界各地の登壇スタートアップとの連携を図るなど、クロスボーダーな動きが加速しています。

2017年度全体の成果としては、第5回グローバルイノベーションコンテストでのグランドチャンピオンであるバルセロナのSocial Coinと"地域課題発見ラボ"での協業開始(参照 http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2018/022300.html)等、約5件のビジネス化事例が創発されたことです。これらを含め、オープンイノベーション事業創発事例は、約10件となります(別紙:参考3)。なお、その内容としては、当社のプラットフォームに連携し互いの付加価値を高めていく"プラットフォーム型ビジネス創発"6件と、これまでにないソリューションを連携して創発する"ディスラプティブ型ビジネス創発"4件の2つのタイプに大別されます。

今後について

最優秀企業となったGestoosは、今後3カ月間、コンサルティングチームによる支援を受け、NTTデータグループとの事業創発に向けて、具体的に取り組みを進めます。その他の優秀企業や連携希望企業とも、個別のビジネスミーティングを設定しビジネス化の可能性を探っていきます。

また、2018年度は、一般社団法人Japan Innovation Networkと連携し、2015年9月に国連総会で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」をオープンイノベーションコンテストにおけるテーマに加え、さらに個別企業を支援していくことで、真に世界を変えていく社会インフラを創発する仕掛けとして、チャレンジを進めていきます。

【写真】

全体集合写真

【写真】

最優秀賞:Gestoos

参考 豊洲の港からとは

2013年より「豊洲の港から」の名の下に立ち上げたオープンイノベーションフォーラムおよび2014年よりスタートしたオープンイノベーションコンテストは、グループ会社も巻き込みながら、当社による最先端の技術とアイデアを持つ世界のベンチャー企業、当社のお客さまであるさまざまな業種の大手企業/金融機関/公共機関、そして世界の情報インフラを支える当社の技術/ビジネスソリューションを"掛け算"し、3者が互いに「Win-Win-Win」の関係となる革新的で持続可能なビジネスを創発するオープンイノベーションの実現につなげています。具体的には月1回の定例会と年2回のコンテスト開催を中心に取り組んでいます。

関連リンク

注釈

  • 「豊洲の港から」は、日本国内におけるNTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

別紙

本件に関するお問い合わせ先

本事業に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
デジタル戦略推進部
オープンイノベーションチーム
西山、渡辺、町澤、残間
TEL:050-5546-9609