「AW3D®全世界デジタル3D地図提供サービス」がJISA Awards 2018にて最高賞Winnerを受賞

お知らせ

2018年6月12日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)が提供する「AW3D®全世界デジタル3D地図提供サービス(以下:AW3D)」注1は、2018年6月12日、一般社団法人情報サービス産業協会(以下:JISA)より「JISA Awards 2018」の最高賞であるWinnerを受賞しました。

「JISA Awards」は独創性が高く、国際的に通用するシステムの創造者を表彰するものです。「AW3D」は、一般財団法人リモート・センシング技術センター(以下:RESTEC)と共同で開発・販売し、世界中の陸地の起伏を表現しているデジタル3D地図です。最高で0.5mの解像度まで精度を高めた世界最高精度のサービスで、AI・ビッグデータ技術を活用することで短納期・低コストを実現し、防災・資源・建設・通信・電力分野など、世界70カ国以上で活用されています。

今後NTTデータは、AW3Dの自動運転などへの活用を視野に、よりスピーディーでリアルタイムなデータの提供を進め、地理空間情報の利用拡大、市場創出を推し進めていきます。

JISA Awards 2018について

あらゆる産業がソフトウエアを駆使して、新たなイノベーションを起こしていくデジタルビジネス時代において、情報サービス産業には、その先頭を走り、大きな革命を起こしていく使命があります。

これを全うするためには、情報サービス企業が切磋琢磨し、独創的かつ国際的に通用する質の高い技術・ノウハウ・製品・ITサービスの創造に鋭意取り組んでいくことが重要になります。

また、情報サービス企業が経営高度化を図り、マネジメントシステムおよび諸制度を改革し、グローバルにその先進性を示すことにより、名実ともに魅力ある産業としての基盤を築いていくことも必要となります。

このような認識のもと、JISAは2011年度に広報部会(当時)を中心に、上記のような取り組みを奨励・促進するとともに、その成果を業界内外に示すことにより、情報サービス産業の存在感と重要性を広く社会に情報発信していくための方策として表彰制度「JISA Awards」を創設し、今回で7回目となる「JISA Awards 2018」を実施しました。

AW3Dについて

「AW3D全世界デジタル3D地図提供サービス」は、世界で初めて5m解像度の数値標高モデル(DEM)注2で世界中の陸地の起伏を表現する3D地図として2014年2月にサービス提供を開始しました。宇宙航空研究開発機構(以下:JAXA)の陸域観測技術衛星「だいち(ALOS:エイロス)」注3によって撮影された約300万枚の衛星画像を用いて、RESTECと共同で開発・販売しています。都市計画等の分野において利用を広げるために、2015年5月からは米国の民間衛星会社DigitalGlobe社の衛星画像を活用した高精細版3D地図の提供を開始しました。これにより0.5m~2m解像度を実現し、都市エリアを中心とした「建築物」レベルの細かな起伏の表現が可能となりました。

衛星画像を用いた3D地図は、従来の航空写真などを用いた手法と比べ、約1/4以下のコスト、かつ最短1週間という短納期を実現します。また、それまでの30m~90m解像度の世界3D地図から大幅に精度が向上したことから、特にアジアやアフリカをはじめとする新興国において、地図整備、防災対策、電力分野の発電計画、資源分野の鉱区探査、衛生分野における疫病の感染拡大の対策、都市計画や設備計画など、幅広い分野へ利用が広がっています。世界最高精度の3D地図技術、充実した製品ラインナップ、国内外サポート体制により、世界70カ国以上での利用におよぶ新たな市場拡大に成功するとともに、国内外における防災・資源・都市計画・電力・通信サービス等の効率化と高度化に貢献してきました。

これまでAW3Dは、その高い技術力と世界での幅広いサービス提供実績、社会および経済への貢献などが評価され、次の表彰を受けています。

  1. 内閣総理大臣賞(内閣府主催「第2回宇宙開発利用大賞」2016年3月22日)
  2. 優秀賞 日経産業新聞賞(日本経済新聞社主催「2016年日経優秀製品・サービス賞」2017年1月4日)
  3. Asia Geospatial Technology Innovation Awards 2017(Geospatial Media and Communications主催「Asia Geospatial Excellence Awards」2017年8月23日)

参考

注釈

  • 注1デジタル3D地図:地表の3次元座標値(水平位置と高さ)が記録されたデータ。高さを示す数値標高モデル(Digital Elevation Model, DEM)と、水平位置を示す正射投影(オルソ補正)画像の2種類のデータから構成されます。正射投影画像とは上空から撮影された画像の地形にともなうゆがみを除去し、正しい位置情報を付与した画像です。
  • 注2数値標高モデル(Digital Elevation Model, DEM):地表面の地形のデジタル表現で、ある格子点間隔ごとの高さの値をデジタル化したものです。解像度はデータの精細さの尺度です。5m解像度は5mの格子間隔で高さの値を記録していることを意味します。
    なお、これまで全世界規模で整備された地図には、米国が2000年にスペースシャトルを用いて観測したデータによる90mおよび30m解像度の数値標高モデル(2003年に第一版公開)、米国と日本が共同で2000年から観測した衛星画像による30m解像度の数値標高モデル(2009年に第一版公開)があります。
  • 注3陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS, エイロス):2006年1月から2011年5月まで運用された日本の地球観測衛星で、高精細な全世界観測を実施し、地図作成・更新、災害状況把握、地域環境観測等に貢献しました。本事業では運用期間中に撮影された約650万枚の画像のうち、パンクロマチック立体視センサー(PRISM,プリズム)が撮影した被雲が少ない約300万枚を活用しています。
  • 「AW3D」は、株式会社NTTデータと一般財団法人リモート・センシング技術センターの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第一公共事業本部
e-コミュニティ事業部
第三営業担当
大竹、松岡
TEL:050-5546-2507