兵庫県内JA向け タブレット端末を用いた「営業支援システム」の提供開始

サービスインフォメーション

2015年5月19日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、兵庫県信用農業協同組合連合会(以下:JAバンク兵庫)とともに、タブレット端末注1を用いた「営業支援システム」を開発し、2015年4月21日より提供を開始しました。

本システムは、渉外業務において重要な顧客情報等をデータベースで一元的に管理し、タブレット端末を通じて外出先での情報の閲覧・入力が可能となるシステムです。これにより、渉外担当者・管理者・窓口担当者注2間でリアルタイムに同一情報を共有することが可能となるだけでなく、顧客情報と地図情報との連携をはじめとしたさまざまな情報活用機能によって、管理者による渉外担当者への的確な指導、渉外担当者のターゲットを絞った効率的な訪問計画や顧客ニーズの把握による適切な提案、帰店後の事務処理の大幅な軽減が可能となります。

また、タブレット端末は、従来の渉外機能である集金機能に加え、今回開発した営業支援機能を備え、モバイル回線によってリアルタイムに顧客情報を連携することで、効率的な渉外業務を支援します。注3

NTTデータは、JAバンク兵庫との検討による営業力強化のためのノウハウが詰まった本システムを金融機関の営業力強化に寄与する有効なツールと位置付け、今後JAグループへ幅広く展開することを目指します。

背景

近年、金融機関では、中小企業向け貸し出しの減少等を背景とした貯貸率低下に伴い、今後継続的に収益を確保する手段としてリテール分野の強化に力を注いでいます。少子高齢化により市場規模が縮小する中、営業店・渉外等の顧客接点において、より顧客一人一人のニーズをくみ取った提案や情報提供を実施することが、差別化を図る上での重要なポイントとなっています。また、営業店・渉外等の営業現場においては、分かりやすい情報提供、顧客情報のタイムリーな活用、業務のマニュアル化等によるサービスレベル向上を実現する手段として、タブレット端末の導入が急速に進んでいます。

JAバンク兵庫においても、多様化する顧客ニーズに柔軟に対応し収益の拡大を行っていくために、業務の効率化(事務負荷の軽減/見込み顧客の効率的な管理/店舗・要員配置の最適化 等)と、営業力の強化(渉外担当者の提案力・説明力向上/営業ノウハウの蓄積・共有/担当間でのリアルタイムな情報連携 等)を課題と捉え、これらの解決につながる業務改革の検討を実施してきました。

これに対しNTTデータは、顧客情報を蓄積・共有するだけでなく、地図連携機能、電子渉外日報機能、セキュリティー機能等のさまざまな最新機能を搭載した「営業支援システム」を提案し、JAバンク兵庫にて採用されました。

概要および特長

営業支援システムは、日本システム技術株式会社と協業し、金融機関向け情報統合パッケージ(CRM/SFA)「BankNeo(バンクネオ)」をベースに、JAバンク兵庫とともにNTTデータが検討・開発したシステムです。渉外業務における情報を一元管理し、渉外担当者・管理者・窓口担当者間での情報の蓄積・共有を可能とします。タブレット端末を使用することで、外出先からでもデータベースにアクセスすることが可能となります。今後JAバンク兵庫は、県下JAへタブレット端末約1,200台の導入を予定しています。

1.顧客情報管理データベースによる情報一元管理が可能に

顧客とのさまざまな接点から得られる情報を一元管理することで、情報の共有が容易となり、各ユーザー(渉外担当者・管理者・窓口担当者)および顧客には以下のメリットが生まれます。

  • 管理者

    渉外担当者の計画/実績、担当エリアの現状を確認でき、厳格な管理、的確な指導が可能となります。

  • 渉外担当者

    管理者や窓口担当者からの情報を即座に認識し、渉外活動の改善に生かせます。

  • 窓口担当者

    渉外担当者から得られた顧客情報をもとに、顧客に応じたタイムリーな商品紹介が可能となります。

  • 顧客

    タイムリーな情報が各ユーザーの業務に反映されることで、顧客の満足度向上につながるような、よりきめ細かなサービス、情報提供や商品紹介を受けることができます。

2.業務効率化・営業力強化のためのさまざまな機能を搭載

  • 電子渉外日報機能

    従来、渉外日報は渉外担当者がおのおの手書き等で作成していましたが、訪問予定計画と訪問実績(渉外結果、メモ情報含む)に基づき自動作成することができるため、渉外担当者の帰店後の事務負担軽減、効率化が図れます。

  • 担当者連絡メモ・訪問メモ情報機能

    従来、顧客からのニーズ等は渉外担当者がそれぞれ個別に管理していましたが、タブレット端末での登録、一元管理ができるようになるため、担当間での共有や担当交代時にも顧客情報の的確な引き継ぎが可能となります。

  • 顧客への情報提供機能

    顧客の取引状況やニーズに応じた提案(商品チラシ・キャンペーン情報、商品情報照会、試算(シミュレーション)、おすすめ商品、相談会予約受付など)などのコミュニケーションに必要な情報をタブレット端末から即時に照会ができるため、顧客ニーズに的確に応えることができます。

  • 地図連携機能

    地図上に顧客情報や取引情報をプロットすることができ、エリア分析等を分かりやすく、簡易に実現できます。また、地図上では担当エリアにおける既存顧客と未取引顧客の色分け表示や訪問順序表示をすることができるため、効率的に顧客へアプローチすることが可能となります。

3.セキュアなタブレット端末とモバイル回線の採用

タブレット端末は、セキュリティー対策として遠隔操作で端末をロックし、データを消去する機能を備えており、万が一の端末紛失・盗難時のリスクを軽減しています。また、顧客情報を取り扱うため、通信は閉域モバイル回線を採用しセキュリティーが担保されています。

【図】

図:システム構成

今後について

NTTデータは、「営業支援システム」を金融機関における営業力強化に寄与する有効なツールと位置付け、JAバンク兵庫と一体となって検討してきた業務・システムのノウハウを生かしながら、今後JAグループへ幅広く展開することを目指します。

注釈

  • 注1OSはWindows8.1です。
  • 注2JAバンク兵庫における窓口担当者のタブレット利用は、今後の予定です。
  • 注3集金機能とは、入金や預かり証発行等の機能を備えた渉外担当者の集金業務をサポートするための機能で、富士通株式会社が開発をしています。また、モバイル回線は、株式会社NTTドコモが提供しています。
  • 「BankNeo」は日本国内における日本システム技術株式会社の登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
後藤(尾)
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第三金融事業本部
JAシステム企画担当
伊勢谷、井原、中村
TEL:050-5546-9784