共同利用型外為業務インターネットバンキングサービスを全面刷新 ~金融機関約90超・法人約3万社が利用するクラウドサービスがグローバル化に伴う高度な外為業務ニーズに対応~

サービスインフォメーション

2015年10月16日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTTデータ)は、2004年より提供してきた共同利用型外為業務インターネットバンキングサービス「外為業務ASPサービス」を全面的にリニューアルし、名称も新たに「AnserBizForex®(アンサービズフォレックス)」として、2015年10月19日より提供開始します。

ユーザーインターフェースの全面一新に加え、機能追加第一弾としてSWIFT注1電文照会や外部ファイルアップロード/ダウンロード機能を提供し、その後、段階的に業務・メニューの拡張を行い、最終的には外為業務に関連するすべての業務を提供していきます。また、リニューアルにあたっては、法人向け国内インターネットバンキング「AnserBizSOL®」との統合による認証機能の強化など、セキュリティー対策をさらに拡充しています。

金融機関は、AnserBizForexを導入することで、高い利便性と業界最高水準のセキュリティーを備えたメガバンク並みの外為業務インターネットバンキングサービスを、低コストかつ短期間で自社サービスとして顧客に提供可能となります。

また、AnserBizForexは、ファーストユーザーとして秋田銀行・伊予銀行の採用が決定し、2015年10月19日より提供開始します。

今後、NTTデータは本サービスについてさらなる利便性向上を図り、2018年3月までに120の金融機関への導入と法人顧客10万社での利用を目指します。NTTデータは、外為インターネットバンキング利用の拡大を通じて法人顧客の海外進出をサポートしていきます。

背景

NTTデータでは、2004年から外国送金や輸入信用状開設、為替予約など、外国為替関連取引に特化した共同利用型の法人向け外為業務インターネットバンキングサービス「外為業務ASPサービス」を提供してきました。本サービスは現在、約90を超える金融機関と、金融機関の法人顧客約3万社が利用しています。

金融機関においては、法人顧客の海外進出に伴い外国為替関連の取引が増大しており、法人向けの外為業務インターネットバンキングは非常に重要なサービスのひとつとなっています。その重要性が増すと同時に、外為業務インターネットバンキングの利便性の向上、外為業務の高度化・サービス領域拡大、サービス基盤の強化、大規模災害時の業務継続性といった金融機関のニーズが高まっています。

また昨今、内国為替の法人インターネットバンキングにおいて、不正アクセス・不正送金の被害が増加しており、外為業務インターネットバンキングにおいても、内国為替の法人インターネットバンキングと同様にセキュリティー対策の強化が必要となっています。

そこでこのたびNTTデータは、金融機関および金融機関の法人顧客のニーズに対応し、利便性の向上および機能拡充、安全な取引基盤を提供するセキュリティー対策強化、信頼性強化を目的に、外為業務インターネットバンキングサービスを全面刷新し、「AnserBizForex」として提供することとしました。

その利便性・信頼性が秋田銀行・伊予銀行に認められ、ファーストユーザーとして、2015年10月19日にサービス提供を開始します。

概要

AnserBizForexは、外国送金や輸入信用状開設、為替予約など、外国為替関連取引に特化した共同利用型の法人向け外為業務インターネットバンキングサービスです。金融機関は本サービスを利用することで、個人事業主から大規模企業まで幅広い法人顧客のニーズに対応した、業界最高水準の外為業務インターネットバンキングを提供可能です。

今回のリニューアルでは、機能の拡充に加え、ユーザーインターフェースを全面刷新するとともに、約80万社の法人顧客が利用する国内インターネットバンキング「AnserBizSOL」との統合により、業界最高水準のセキュリティー対策を行っています。具体的には、法人顧客のログイン時に、ワンタイムパスワード(ハードウエアトークン、ソフトウエアトークン)、クライアント証明書、リスクベース、ID/パスワード、その他のセキュリティーオプション機能注2とさまざまな認証機能を提供することで、金融機関は法人顧客のセキュリティーニーズに応じた対応が可能となります。

また、大規模災害時に備えたバックアップセンターを設け、事業継続性を強化しています。

なお、機能については、2015年10月19日から提供の第一弾としてSWIFT電文照会や外部ファイルアップロード/ダウンロード機能を追加し、その後段階的に業務・メニューの拡張を行い、最終的には外為業務に関連するすべての業務を提供していきます。

主な機能拡充内容

  • SWIFT電文照会機能

    法人顧客が依頼し、SWIFTを介して相手先金融機関に発信された送金の電文内容を、インターネット上で照会、印刷することができます。

  • 外部ファイルアップロード機能

    法人顧客が自社システム等で作成した全銀形式の送金等依頼データを取り込み、一括で送金依頼することができます。

  • 事務委託機能

    SWIFT発電を他複数の金融機関注3に委託することが可能となり、取扱業務ごとに委託先金融機関を指定することができます。

    (以下は、2017年以降追加予定機能)

  • 実勢相場によるリアルタイムでの外貨預金振替機能

    従来、法人・金融機関の間で電話等にてレートを決めていた一定金額以上の外貨預金振替について、リアルタイムで更新される市場実勢相場を適用してインターネット上で取引を締結することができます。

  • 輸出業務関連機能

    輸出信用状の到着状況確認、輸出手形に関する入金明細等の照会機能に加え、手形の買取・取立をインターネット上で依頼するなどの各種輸出業務関連機能をサポートします。

【図】

図1:機能追加ロードマップ

特長(メリット)

金融機関のメリット

  1. 1.共同利用型によるコスト軽減

    AnserBizForexを利用することで、メガバンク並みの外為業務インターネットバンキングサービスを、低コストかつ短期間で調達して法人顧客に提供することができます。

  2. 2.国際勘定系/SWIFT関連システムとの連携

    金融機関の国際勘定系システム等との連携を容易とする、共同利用型のゲートウェイサービスを提供します。金融機関は、これまで大きなハードルとなっていたシステム連携用のゲートウェイサーバーを個別構築することなく、低コストで国際勘定系システムと連携を行えるようになります。これにより、外為業務インターネットバンキングサービスの拡充が容易となり、法人顧客に幅広い外為業務を提供できるようになるほか、法人顧客が依頼した仕向外国送金や輸入信用状開設等の取引に関する後方業務を削減できます。

  3. 3.SWIFT発電処理を他金融機関へ委託可能

    金融機関では、国際勘定系システム処理後に海外金融機関に対してSWIFTを利用して送金等の指図を送信しています。従来からSWIFT発電を他金融機関へ委託できる機能を提供していますが、AnserBizForexでは複数の委託先金融機関を同時に選択可能とすることで、金融機関は取引内容に応じて最適な委託先金融機関を選択することができます。

  4. 4.高度なセキュリティー対策とバックアップセンターによる業務継続

    金融機関は、法人顧客のセキュリティーニーズに応じて各種セキュリティーオプションを導入することで、セキュリティー強化が可能となります。また遠隔地に完備されたバックアップセンターにより、大規模災害時にも外為インターネットバンキングサービスを継続可能です。

金融機関法人顧客のメリット

  1. 1.オフィスで取引依頼が可能

    法人顧客は金融機関窓口に出向くことなく、インターネット上で仕向送金等の各取引依頼やリアルタイムの取引状況の確認などの外為取引を行えることで、事務負担を大幅に削減できます。

  2. 2.利便性の向上と安心安全なインターネットバンキングサービス

    昨今のトレンドを取り込んだ画面デザインとメニュー構成により、操作に不慣れな利用者でも直感的に操作できます。また、各種セキュリティーサービスによって、インターネットバンキングサービスを安心・安全に利用できます。

  3. 3.内部統制強化

    複数者による承認機能の追加によるワークフロー向上、ユーザーごと・取引ごとの利用者権限管理および操作履歴照会等の追加による管理強化により、法人顧客の内部統制を強化できます。

【図】

図2:外為業務関連システム等の全体構成

今後について

AnserBizForexは、2017年度までに「外貨預金振替における実勢相場対応」、「輸出関連業務(輸出信用状買取・取立依頼)、輸出信用状照会、等)」を順次追加予定です。金融機関および金融機関の法人顧客を取り巻く環境の変化、増加し続けるニーズに迅速に対応させるため、積極的に機能追加・向上を進めていきます。

またNTTデータは、今後3年間で国内の金融機関を対象に120行への導入を目指します。

注釈

  • 注1SWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)とは、金融機関同士の国際決済を処理するための通信内容を規定する標準化団体、または同団体が提供する、金融機関同士の国際的な決済を処理するオンラインシステムを指します。
  • 注2その他のセキュリティーオプション機能とは、個別ドメイン機能、電子署名付メール、フィッシングサイト検知・閉鎖サービス、クライアント証明書の秘密鍵媒体格納化、EV SSL証明書、ソフトウエアキーボードを指します。
  • 注3三菱東京UFJ銀行、JPモルガン・チェース銀行、三井住友銀行、信金中央金庫を中継銀行として本機能を提供します。
  • 「AnserBizSOL」「AnserBizForex」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
三宅
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第二金融事業本部
e-ビジネス事業部
e-ビジネス商品企画営業担当
矢口、有田、日比
TEL:03-5484-4321