「BeSTA FinTech Lab®」の実証実験環境に機能追加 ~AIを用いた実証実験を迅速に行える「AI接続サービス」と音声・文章識別処理の「音声対話デモ」を追加~

サービスインフォメーション

2018年7月25日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、「BeSTA FinTech Lab®」での活動強化として、実証実験環境の機能追加を実施しました。

BeSTA FinTech Labでは、お客さま、特に地域金融機関の新しい金融サービスを創出すべく活動を進めています。BeSTA FinTech Labは金融サービスの実証実験を短期で行うために、今までも多様な実証実験に対応すべくAltemista® Cloud注1の導入やPivotal Cloud Foundry注2の導入といった機能拡張を行ってきました。

今回の機能追加では、AIを用いたサービス・プロダクト開発の高速化が可能になる「Altemista Cloud AI Connector」を利用したAI接続サービスが利用可能になりました。また音声・文章識別処理の「音声対話デモ」を実証実験環境にて実装しました。多様なAI環境と接続可能となったことでAIの実証実験を迅速に行えるようになったほか、AIコネクター活用事例の「音声対話デモ」を参考に、アプリ開発のイメージをあらかじめ掴むことができるようになりました。これにより、新たな金融サービスの創出においてより迅速かつ幅広い検証を行う事ができます。

NTTデータは今後も「BeSTA FinTech Lab」の実証実験環境の強化を行い、より広範囲に渡る新しい金融サービス開発を推進していきます。

背景

昨今、金融機関やFinTech企業によるデジタルトランスフォーメーションの積極的な取り組みが活発化しており、ビジネスでの適用が進んできています。NTTデータで運営するBeSTA FinTech Labでは、地域金融機関の抱えている課題の明確化から解決までをオープンイノベーションを通じて実現することを目指し、金融機関の新規ビジネスを創出する取り組みを行っています。

追加機能

今回の機能追加では、AIを用いたサービス・プロダクト開発の高速化が可能になる「Altemista Cloud AI Connector」と音声文章識別処理の「音声対話デモ」を追加しました。

Altemista Cloud AI Connector

今回の機能追加では、AIを用いた実証実験を迅速に行うためのAltemista Cloud AI Connectorの環境を新規に整備しました。Altemista CloudおよびPivotal Cloud Foundryを用いたデモアプリケーションを追加しています。

Altemista Cloud AI Connectorを利用した本AI接続サービスを利用することで、AIを活用した各種サービス開発において以下のメリットがあります。

  1. (1)効率的かつスピーディーなサービス創出が可能
    AIを利用したアプリケーション開発時に必要となる「画像」、「音声」、「動画」、「言語」などのデータ処理/管理機能をAPI注3にて提供します。同機能を利用することで、効率的なAIアプリケーション開発が可能となります。
  2. (2)より高精度のAIを利用したサービス提供が可能
    本サービスでは、AIに関するパブリッククラウドAPIやオープンソースAPIを一括提供します。開発者は、一括提供されたAPIの中から、特性に応じたAIを組み合わせて利用することが可能となります。これにより、複数のAIを組み合わせて学習データを増加させ、より高精度のAIを利用したサービス提供が可能となります。
  3. (3)さまざまなAIと一元的に連携が可能
    各社AI側で発生する進化や変更に対し、顧客企業が構築するアプリケーションへの影響を抑えることが可能となります。変化の早いAI市場において、スピード感をもったサービス提供が実現できます。

音声対話デモ

「音声対話デモ」の機能拡張においては、Sota注4を用いた音声デモや、スマートスピーカー用に開発した音声対話デモを追加しました。

  1. (1)受付Sota
    大手町オフィスにてSotaが大手町オフィスの音声案内を行ってくれます。
  2. (2)BeSTA FinTech Labラボコンシェルジュ
    BeSTA FinTech Labのさまざまな取り組みを、スマートスピーカーがコンシェルジュとして案内します。
  3. (3)ローンシミュレーションアプリケーション
    ローン計画を対話型の相談アプリケーションを開発しました。音声と画面表示を組み合わせています。
【図】

図1:BeSTA FinTech Lab実証実験環境でのデモアプリケーション実行例

【図】

図2:BeSTA FinTech Labでのデモアプリケーション

今後の取り組み

NTTデータは今後も「BeSTA FinTech Lab」の実証実験環境の強化を行い、より広範囲に渡る新しい金融サービス開発を推進していきます。デザイン思考・リーンスタートアップの手法を取り入れたNTTデータの新規ビジネス創発プログラム「DCAP」注5の適用において、新機能を利用して革新的な新規ビジネス創出を進めていきます。

注釈

  • 注1Altemista Cloudは次世代エコシステムをトータルでサポートする、クラウド提供型統合オープンサービス開発プラットフォームです。開発高速化を実現するAPI開発・管理機能やアジャイル開発基盤、サービス価値検証のためのユーザー行動分析機能、開発したサービスの即時実行基盤などのソリューションを提供し、サービスライフサイクルをトータルで支援しつつ、サービス開発の高速化を実現します。
  • 注2Pivotal Cloud Foundry(PCF)は、Cloud Foundryをベースとしてエンタープライズのお客さまで必要になる付加価値機能を実装した製品です。PCFにはアプリケーションの実行環境やDevOps、継続的デリバリーに必要なツール群、データベースやメッセージングなどのミドルウエア機能が実装されています。
  • 注3API(Application Programming Interface)とは、あるシステムで管理するデータや機能などを、外部のシステムから呼び出して利用するための手順やデータ形式などを定めた規約のこと。
  • 注4Sota(ソータ)は、言葉や身振り・手振りを使った自然な対話を実現する、テーブルトップサイズのコミュニケーションロボットです。カメラやマイク、スピーカー、ネットワーク機能などを搭載し、IoTデバイスやクラウドAIなどと高度に連携することで、あらゆるロボットサービスを提供できるプラットフォームとなっています。高度な機能とかわいらしいデザインを両立しており、人に寄り添う全く新しいコミュニケーションサービスを実現できます。
  • 注5Digital Corporate Accelerate Program(DCAP)はNTTデータが提供するお客さまとベンチャー企業とNTTデータがWin-Win-Winになる新しいビジネス創発の仕組みです。ゼロから1を生み出す「DCAPアイディエーション」、ビジネスモデルの構築を支援する「DCAPビジネスモデルクリエーション」、お客さまとの実証実験を行う「DCAP POC」、ベンチャー企業とのオープンイノベーションを支援する「DCAPフォーラム」から構成されます。
  • 「BeSTA FinTech Lab」「Altemista Cloud」「DCAP」は株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 「Pivotal」、「Pivotal Cloud Foundry」は、Pivotal Software, Inc.の登録商標または商標です。
  • 「Sota」は、ヴイストン株式会社の登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

BeSTA FinTech Lab公式WEBサイト

本件に関するお問い合わせ先

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第二金融事業本部
清水、池谷
TEL:050-5546-7978