2022.10.17

金融分野横断の「プロジェクト支援」で、プロジェクトマネージャの成長が飛躍的に加速する

金融業界を取り巻く社会の変化、デジタルをはじめとした新しい技術の登場により、金融分野のプロジェクトも多様化しています。いわゆるレガシーシステムと呼ばれる基幹システムだけでなく、クラウドやAI、ブロックチェーンなどのデジタル系のプロジェクトも増えつつある中、プロジェクトマネジメントのあり方も変わりつつあります。今回紹介するのは、金融戦略本部でプロジェクト支援を担う技術戦略推進部の部長、加藤 雅也。技術戦略推進部でプロジェクトマネージャとしてキャリアを積む魅力を聞きました。

Index

加藤 雅也
金融戦略本部 技術戦略推進部
プロジェクトサポート担当 部長

新卒で大手SIerに入社。金融分野のシステム開発をメインにプロジェクトマネジメントの経験を積む。その後、同社の技術本部に異動し、不採算案件や重要案件のプロジェクト支援に従事。10年の勤務後、前職で培ったプロジェクトマネジメントのスキルがどこまで通じるのかを試したいと考え、2012年にNTTデータへ転職。数々の高難易度プロジェクトを経験し、現在は技術戦略推進部で金融分野横断のプロジェクト支援に当たっている。

金融分野横断でプロジェクト支援を行う技術戦略推進部

金融戦略本部における技術戦略推進部の役割は、金融分野全体を横断して高度な技術支援・プロジェクト支援を行うことであり、その対象はいわゆるレガシーシステムから最新の技術を用いたデジタル系のプロジェクトまで多岐にわたります。今や金融においてもクラウドは当たり前ですが、技術戦略推進部ではAIやブロックチェーンなどの先端技術もカバーしています。

また、プロジェクト支援のスタイルについても、高い専門技術を持ったメンバーが開発に加わることもあれば、開発の手前に位置する提案前のフェーズや、トラブルシュートを行うなど、さまざまな形で支援を行っています。

そんな技術戦略推進部をさらに進化させようと挑んでいるのが、「プロジェクトマネジメントチーム」を率いている加藤です。彼らの役割は、受注から開発、移行、維持といったプロジェクトのライフサイクル全般において支援を行うこと。加藤自身、前職から現在に至るまで、数々の高難易度プロジェクトを経験しながらプロジェクトマネジメントのスキルを磨き上げてきました。

私自身、前職のSIerでもメガバンクのシステム統合案件という大規模プロジェクトのプロジェクトマネジメントを経験し、全社の不採算案件や重要案件などの支援にも携わってきました。10年勤務し、目指していた姿にアチーブできたという考えから転職を決意。NTTデータを選択したのは、前職以上の巨大なプロジェクトを経験できるフィールドで、自分のプロジェクトマネジメントの能力を試したいという思いからでした。

NTTデータに入社後、加藤は与信系システムのプロジェクトマネジメントを担当し、大幅な品質改善を実現。新参者ながら、40名近くのメンバーが加藤を信頼してついてきてくれたことが印象に残っているといいます。その後、銀行に対するパッケージ導入プロジェクトを兼務。パッケージベンダに対しても教育・指導を行い、無事にカットオーバー。社内のプロジェクト表彰も獲得しました。

そして2018年には金融戦略本部の技術戦略推進部へ異動。故障分析の取組み改善や、現場のプロセス改善情報収集などのアプローチの見直しを行い、数々のプロジェクト支援に携わってきました。

組織の枠を超えた全社プロジェクトで得た、稀有な成長体験

前職で担当したメガバンクのシステム統合という超巨大プロジェクトを超える経験を積みたいーー。そんな加藤の希望が叶うどころか、想像をはるかに超える規模のプロジェクトが現実に待っていました。

それは、本来は金融分野という組織では扱わない、とある公共性の高いシステムのプロジェクト支援。問題の巨大さ、人命に関わりうるというミッションクリティカル性、過去に類似プロジェクトが存在しなかったことなどから、組織横断で支援にあたる全社プロジェクトとなりました。

例えば事務処理などの一般的なシステムであればワークフローが決まっていますが、そのシステムではリアルタイムに状況が変わるものを扱わなければなりません。今までに誰も開発したことがないような複雑なシステムでした。

1年という期限を設けて各本部からスーパーエースが集められました。加藤は「火消し役」として有名だった技術戦略推進部長に「右腕」として抜擢され、プロジェクトに加わります。

人数も、金額も、今までに経験したことのない規模でした。多くの人たちを動かしてプロジェクトを成功に導くのはプロジェクトマネジメントの腕の見せ所ですが、ここまでの規模となると、もはや自分が管理できるレベルをはるかに超えています。当時、私は課長というポジションでしたが、なにせ周りは経営幹部や統括部長、部長といった、自分より上の階層の人間ばかりなのですから。

そこで加藤が学んだのは、自分の手が届く範囲・届かない範囲を把握した上で、プロジェクトを動かすということ。現場の能力やキャパシティーを超える要求に対しても、加藤は現場の代表として優先順位をつけ、時には経営幹部にも進言しながら、1年間のプロジェクトを走り抜けました。

そして2年目。加藤を引き入れた技術戦略推進部長がプロジェクトから退きますが、トップマネジメントが代わると瓦解しかねないという推進部長の懸念と加藤への厚い信頼から、加藤は継続してプロジェクトに残ることになります。

延長期間とはいえ、1年目と比べてさほど規模が縮小するわけでもない巨大なプロジェクトにおいて、加藤は全体の管理とお客様との調整を担い、無事にプロジェクトを着地させます。

さまざまな意味で異例のプロジェクトでしたが、乗り切ることができたのは、これまでに身につけたプロジェクトマネジメントの基礎力があったからです。私個人としましては、金融分野は非常に基礎力が求められる分野だと思っています。基礎があるからこそ、応用ができる。基礎があるからこそ、大胆な意思決定ができるのだと思います。通常のシステム開発ではありえない管理ばかりでしたが、そのベースには、金融分野で培ったプロジェクトマネジメントの基礎力がありました。

プロジェクトマネジメントの濃密な経験値を積める環境

金融分野ではレガシーシステムに代表される大規模システムが主流でしたが、近年のデジタル系のプロジェクトの増加に伴い、新しい技術が求められる機会や小規模なプロジェクトも増えてきました。

プロジェクトの多様化が進む中、相談が寄せられた順にメンバーをアサインするという方法では、いずれリソースに限界が来るのは明白です。一方、高いスキルを持った人財はそう簡単に増やせるわけではありません。

プロジェクトマネジメントという職種において、人財不足は特に顕著な問題です。プロジェクトを円滑に回すプロジェクトマネージャという存在がいなければ、いくらお客様からの引き合いが増えたところで事業の継続的な成長は不可能だと加藤は考えており、人財の採用や育成に一層の力を入れようとしています。

さらなる高みを目指したいプロジェクトマネージャにとって、技術戦略推進部は格好の環境であると加藤は語ります。

私見ですが、プロジェクトマネジメントのスキルは座学で得ることが難しく、現場で経験を積むことでしか伸ばせないと考えています。どれだけ多くの経験を積むかがプロジェクトマネージャの成長を大きく左右します。

ひとつとして同じプロジェクトはない、と語る加藤。それゆえに、多様なプロジェクトを経験することがプロジェクトマネージャのキャリアにおいて重要ではあるものの、通常、ひとつのプロジェクトは数年かかるのが一般的です。

その点、技術戦略推進部はプロジェクト支援という特殊な立ち位置から、さまざまなプロジェクトに短期的なサイクルで携わることができます。通常の環境であれば、ひとつのプロジェクトにアサインされたら数年は同じ場所で働くことも多いですが、他組織と比べても技術戦略推進部の機会の多さは際立っています。

加藤自身、数多くのプロジェクトを経験したいという考えから技術戦略推進部に異動し、現場で汗をかきながらプロジェクトマネジメントのスキルを磨いてきました。技術戦略推進部における機会の多さは、加藤自身が1人のプロジェクトマネージャとして実感している魅力でもあります。

比較的短期間に、複数のプロジェクトに携わることができる。技術戦略推進部ではプロジェクトマネージャが数倍のスピードで成長することも不可能ではありません。

そして今、技術戦略推進部のみならず、NTTデータ全体が新しい人財を歓迎する風土へと変わってきています。

私が入社した2012年頃と比べると、転職者はずいぶんと増えてきていますし、NTTデータ全体としてオープンな社風に変わってきていると感じています。異なる経験や文化が混ざり合うことは、組織を強くする上でも重要なことです。

今、私自身も組織の課題を解決しようと挑んでいるところですが、そのために必要なのは新しい人財の存在です。他社で経験を積んできた人たちと一緒に、NTTデータの文化すらも変えていきたいと考えています。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです