2020.03.30

デザイン思考×コンサルティングで社会を変える新規事業・サービスの創造に挑む

ユーザー体験を設計するUXデザインや顧客体験を設計するCXデザインなど、デザイン領域に注力し、これまでのコンサルタントとしての経験とデザインの力を融合することで新規事業・サービスの創出にチャレンジしている角田仁美。入社15年目にコンサルタントとしての専門性をシフトした角田が、自身のキャリアのターニングポイントと、現在の取り組みについて語ります。

Index

会計・BIを軸に製造業のコンサルティングを手がけながら、キャリアを構築

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角田 仁美
製造ITイノベーション事業本部
コンサルティング&マーケティング事業部
ビジネスコンサルティング統括部 課長

角田がNTTデータに入社したのは2002年。専門分野に加えて幅広い知識を身につけられる環境があり、社会貢献につながる仕事ができると思ったことが、NTTデータを選んだ決め手だったと言います。

角田「社会人になるにあたって、幅広い視野と深い専門性を兼ね備えたT字型人財となって、多くの人の役に立ちたいという想いがありました。社会的なインフラをはじめ、様々な分野で世の中にインパクトを与える仕組みを数多く作り出しているNTTデータなら、それが実現できるのでは、と考えたのです」

最初に配属となったのはERPなど経営管理システムを開発する部署。そこでシステムエンジニアとして、オラクルによる財務帳票作成パッケージを日本の会計基準に合わせる開発や、総合重工業メーカーへのSAP導入プロジェクトに携わりました。

キャリアの一つ目の転機が訪れたのは入社6年目のことでした。角田は現在所属する部署の前身となる部署に異動し、コンサルタントとしてのキャリアをスタートしたのです。

角田「大手飲料メーカーへのSAP導入プロジェクトで、BIツールの導入を任されました。そのお客様は製造だけでなく小売もされていたので、受注や売上などサプライチェーンまわりのデータの見える化に携わることになり、ここでサプライチェーンについての知見を得ることができました」

この経験を経て、次に自ら手を挙げて挑戦したのが、大手食品メーカーのグローバル規模で推進するプロジェクトでした。

角田「お客様が世界中に展開されている各工場の生産状況や在庫状況をグローバル規模で可視化して、最適な輸送ルートを選んだり、販売見込みから生産計画を立てたりするシステムを構築するプロジェクトでした。グローバル案件は初めてで、英語でメールを送るのも初めてという状況だったため、チャレンジしながらのスタートでした」

このプロジェクトに携わっている途中で、角田は出産というライフステージの変化も経験します。

角田「約1年間お休みをいただいて、同じプロジェクトに復帰しました。導入前にどういった検討をしていたかがわかっていたので、システムのリリース後に戻って来た時もスムーズに仕事を再開できました。チームの二人の先輩がいずれも共働きの方だったこともあり、子どもは突発的に熱を出すことがあるのをわかってくれていて、保育園から呼び出しがあった時に『今すぐ行ってあげて』と言ってもらえたのはありがたかったですね」”

UXデザインの面白さに惹かれ、未開拓のマーケティング分野へ飛び込む

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入社以来、エンジニアを経て、製造業のコンサルタントとして順調に経験を重ね、着実にキャリアの幅を広げてきた角田。ところが15年目を迎えた2016年頃、今後の自身の方向性について迷いが生じてきます。

角田「入社してからずっと製造業に携わり、その中でサプライチェーン、グローバル案件と、領域を広げてきました。一方で、もっとお客様のなかに入り込んで、お客様の立場で仕事をしてみたい、という思いが強くなってきたのです。とはいえ、これまで様々なプロジェクトで、一人では乗り越えられなかった壁をともに乗り越えてきた仲間たちと、これからも一緒に仕事を続けていきたい。そんな想いも強く、半年間ぐらい悩みました」

そんな時、今後のキャリアについて話し合う中で、専門性をシフトする提案を受けたのです。

角田「いくつか提案いただいたオプションの中の一つが、同じ部署内の隣のチームに移ることでした。そのチームは流通・小売系のお客様に対する、デジタルマーケティング分析ツールの導入などを手がけていました。当時マーケティングは私にとって未開拓の領域で、よりお客様に近い位置で仕事ができる点に魅力を感じました」

そして角田は、コンサルタントとしてのキャリアの軸を、会計・BIといった基幹系からマーケティング・UXといったマーケティング系にシフトしました。これが、角田にとって二つ目のキャリアのターニングポイントとなります。

専門性の変更後、最初に携わったのが、大手不動産会社が運営する商業施設の業務課題を分析し、CRMシステムを構築・導入するプロジェクトでした。そしてこの時に角田は、米国企業が開発したUX診断サービスに触れたのをきっかけに、ユーザー体験のデザインやデザイン思考に興味を持ちます。

角田「人間の心理をうまく使って、ユーザーの不快感を減らしたり、課題を解消したりできるのがデザイン思考の面白いところです。有名な事例としては、空港の手荷物受取所で待ち時間の長さの不満を解消した例があります。飛行機を降りるゲートから受取所まで歩く距離を長くしたところ、乗客が受取所に着いてから荷物が出てくるまでの時間が短くなり、クレームが減ったというものです。このようなデザインの力と、コンサルタントとしての戦略思考とを使い、お客様の新たな事業やサービスを作り出したいと考えるようになりました」

デザインの力で社会の課題を解決する、新サービスの実現を目指して

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現在、角田は「デザイン・マーケティング&UXチーム」を率いて、クライアントを支援するとともに、国内外のデザインファームと連携しながら、新規事業やサービスの開発にチャレンジしています。

角田「当社は2018年にUXデザイン開発などを手がける株式会社フォーデジットの株式を取得し、2019年にはアメリカ・カリフォルニア州に本社を持つデザインファームStar Global Consultingと資本提携しました。これらの会社と協業し、デザインアプローチを使った次世代のコンビニエンスストアの店舗形態の提案など、様々な案件に取り組んでいます」

自分が狙いたい領域に、自ら手を挙げてチャレンジできるのが、今の仕事の魅力だと言います。

角田「コンサルタントとしてお客様の役に立つだけでなく、デザインの力でユーザーや社会課題の解決につながる大きな構想を描いて実現できるのがやりがいです。今は市場規模や伸び率といったコンサル的な思考も取り入れながら、どの領域を狙えばお客様企業や当社の売上につながるかを検討しています」

新規事業開発にあたっては、会計・BIなど基幹系コンサルタントとして培ってきたビジネスの仕組みに関する知識や経験も役立っているそうです。

角田「これまではマネジャーでありながら、どちらかというとコンサルタントとしての仕事に主軸を置いていました。しかし2019年度下期からはマネジメントにシフトし始めています。今後はマネジメントにさらに力を入れてメンバーを育成し、チームで勝負できる体制づくりを進めたいですね」

NTTデータは今、従来のSIから、クライアントのデジタルトランスフォーメーションを支援するビジネスパートナーへの変革を進めています。

角田「実際に現場のプロジェクトの内容や組織、人財も変わろうとしています。このような変革期だからこそ当社には、たくさんのチャンスがあり、様々なチャレンジもできます。私たちのチームは、海外のグループ会社やデザインファームとも協業しており、例えばイタリアで新規事業を考えるプロジェクトに参画する機会などもあります。世の中の課題を自ら考え、行動し、事業を変革していきたい方には最適な環境ではないでしょうか」

自らが理想とするT字型人財を目指し、コンサルタントとして深い専門性と幅広い知識を培ってきた角田。これまで培ってきたコンサルティングの専門性と新たに飛び込んだマーケティング分野やデザインの力で創り出した新規事業やサービスが、世の中を変えるのも、そう遠い日のことではないのかもしれません。

※掲載記事の内容は、取材当時のものです