北米およびEMEALに「IOWN Global Promotion Office」を設立

~2030年のIOWN社会実装に向け海外市場でビジネス展開を推進~

報道発表

2023年10月12日

株式会社NTTデータグループ

株式会社NTTデータグループ(以下:NTTデータグループ)は、2023年10月より北米およびEMEALに「IOWN Global Promotion Office」を設立し、IOWNを活用したビジネス事例を創出していきます。2025年度末までに、グローバルで600名のIOWN技術有識者を育成し、IOWNの社会実装を通じたスマートな社会の実現をめざします。

背景

日本電信電話株式会社(以下:NTT)を始めとしたNTTグループでは、さまざまな社会課題を解決し、あらゆる情報をもとに個と全体との最適化を図り、多様性を受容できる豊かな社会を創るため、IOWN(アイオン)構想の実現に取り組んでいます。IOWNは「Innovative Optical and Wireless Network」の略称で、NTTが発明した「光電融合技術」を用いることで、電子ではなく光で情報の伝送・交換処理を行うことで「低遅延」「低消費電力」「大容量・高品質」の革新的なネットワーク基盤・情報処理基盤を実現する試みです。NTTは2024年にIOWN仕様を確定し、2030年の実現に向けて研究開発を進めています。
またIOWN技術を国際標準化し、その活用事例を共有する国際的なフォーラム「IOWN Global Forum」をNTT、インテルコーポレーション、ソニー株式会社の3社で設立しました。現在、さまざまな業界から130社を超える企業、組織・団体が参画し、IOWNがもたらす価値を世界に広く普及させるために取り組んでいます。

IOWN Global Promotion Officeの役割

NTTデータグループはNTTグループの海外事業を担っており、海外でも多くのお客さまにサービス提供しています。このたび、IOWNを推進する新たな取り組みとして、北米およびEMEAL注1に「IOWN Global Promotion Office」を開設し、各地域・各国拠点とともに、海外でのIOWNのビジネス創出を進めます。

具体的には、海外におけるIOWNビジネス事例を創出する役割を担います。まずはインフラが充実し、市場規模が大きい北米とEMEALに設立し、今後は他の地域にも順次拡大していきます。

IOWN Global Promotion Officeの主な活動は以下の3点です。

海外市場におけるIOWN構想の認知度向上

海外におけるイベントやお客さま向けセミナー等でIOWN構想や関連技術を紹介し、海外でのIOWNの認知度を向上します。

IOWN構想および技術に対するお客さまニーズの把握

海外のお客さまへのIOWN構想の紹介を通じ、お客さまやパートナーとともに革新的技術がもたらす新たな社会の姿を描き、その実現に必要な追加技術や技術ニーズを確認していきます。

IOWNユースケースの創出およびビジネス事例の構築

お客さまの課題解決にIOWN技術を適用する、また海外で展開する当社ソリューションやお客さまのサービスにIOWN技術を適用することで、お客さまへの提供価値を向上するユースケースを創出し、ビジネス事例を積み重ねていきます。
また2023年度末、NTT Ltd.の距離が離れた複数のデータセンターをオールフォトニクス・ネットワーク(APN:All Photonics Network)注2で接続し、低遅延・大容量・高品質のデータ伝送を行うことで、複数拠点の施設であたかも単一拠点のデータセンターと同等の情報処理を行えるかの実証を予定しています。

図:IOWN Global Promotion Officeの役割

図:IOWN Global Promotion Officeの役割

今後について

2025年度末を目標にNTTデータグループは600名規模のIOWN技術有識者を育成し、IOWNの本格的な社会実装をめざします。
APNの他、デジタルツインコンピューティング(DTC:Digital Twin Computing)注3やデータセントリック基盤(DCI:Data-centric Infrastructure)注4など、IOWNと関連した各種の技術を海外においても活用し、お客さまへの提供価値向上、および各地域におけるさまざまな社会課題の解決に取り組んでいきます。

注釈

  • 注1 欧州、中東、アフリカ、中南米を表すEurope, Middle East, Africa and Latin Americaの略称。
  • 注2 通信ネットワークを光通信で占有することで「大容量」「低遅延」「低消費電力」を実現する次世代通信技術です。
  • 注3 従来のデジタルツインの概念を発展させて、多様な産業やモノとヒトのデジタルツインを自在に掛け合わせて演算を行うことにより、都市におけるヒトと自動車など、これまで総合的に扱うことができなかった組み合わせを高精度に再現し、さらに未来の予測ができるようになる技術。
  • 注4 分散配置された複数の異なるコンピューティングリソース(CPU、メモリ、FPGA、GPUなど)と、さまざまなQoSを提供するネットワークとを組み合わせて、アプリケーションを動作させるための環境の提供を目指す技術。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
田中
E-mail:nttdata-pr-inquiries@am.nttdata.co.jp

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータグループ
技術開発本部
IOWN推進室
武田、Rajiv
E-mail:iown@kits.nttdata.co.jp

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