衛星画像を利用した地理情報コンテンツサービスGeoコンテンツ®サービスの活動を本格化 〜自由に衛星画像地図を作成できる『CitiesPlus』など新製品を提供〜

ニュースリリース/NTTデータ

2004年3月30日

株式会社NTTデータ

 (株)NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:浜口 友一)は、衛星画像を利用した地理情報コンテンツサービス「Geoコンテンツ®」サービスにおいて、サービス活動を本格化させます。
 具体的には、既に発売している、日本全国を撮影した衛星画像地図データ『BASEIMAGE®(ベースイメージ)』の2004年版の撮影を4月から開始するのをはじめ、衛星画像を3次元化して提供する『OverScene®(オーバーシーン)』をバージョンアップした『OverScene ver2』および、ユーザ自身が衛星画像を簡単に加工することのできる『CitiesPlus(シティーズプラス)』を4月1日より販売開始します。

【背 景】
 衛星画像とは、人工衛星から地上を撮影したデジタル画像です。この衛星画像をもとに、環境調査、災害監視、農林水産、都市計画など幅広い利用分野が想定されています。その市場規模は、2008年には約1,000億程度に成長すると予測*1されています。しかし、現在はまだ衛星画像ビジネス自体が発展段階にあります。
 NTTデータは、2002年にフランスのSPOT衛星の販売権を獲得し、衛星画像コンテンツの販売を行ってきました。専門的な知識・ソフトウェアを必要とする衛星画像の市場拡大のため、今後はその利用環境を含めたさまざまな付加価値の高い製品を提供することで、より多岐にわたる分野での衛星画像の利用を促進していこうと考えています。
 
【各製品の特徴】
 各製品の特徴は以下のとおりです。
1. BASEIMAGE (2002-2003年度版)
 BASEIMAGEとは、SPOT5衛星(地上分解能*2 2.5m)により日本全国*3を撮影/整備した画像地図データです。衛星による撮影は天候条件に左右されやすいため、画像の取得までに数ヶ月を要する場合がほとんどでした。また、撮影を行っても、画像の一部に雲がかかっている場合がある事などが問題となっていました。BASEIMAGEではこの問題を解決するために、計画的に日本全国の雲の無い画像を撮影し、データベース化することで、欲しいエリアをすぐに提供することが可能です。また画像は、GIS(地理情報システム)での利用を考慮し、地図と重なるよう補正を施したデータを約100平方km単位で提供しています。
 ※BASEIMAGEでは今後、年度ごとに日本全国のデータ更新を行う予定で、2004年4月からは2004年度版の撮影を開始する予定です。

2. CitiesPlus
 BASEIMAGEのデータを市町村ごとにビューアとセットで販売するパッケージ製品です。衛星画像を扱うソフトウェアがなくても付属のビューアを使用することで、すぐに利用することができます。ビューアでは画像の拡大、縮小、スクロール等基本的な操作から、文字・図形の書き込み、画像の色の調整といった加工が容易に行え、ワープロソフト感覚でユーザ独自の画像地図を作成することが可能です。また、各種地図データと組み合わせた表示(重ね合わせ表示、左右に並べて連動表示等)も可能であり、ユーザの希望に応じた地図データを取り込んで提供することも可能です。

3. OverScene
 OverSceneはGeoコンテンツサービスで整備する広大な衛星画像コンテンツに3次元加工処理を施し、バーチャル3次元空間を提供するパッケージ製品です。高解像度衛星画像を用いたリアルな景観を、特別なハードウェア、ソフトウェアを用意することなく、付属の高速3次元ビューアで自在に閲覧、編集することができます。
 従来のOverSceneは3次元化する範囲が限られていましたが、その制限をなくし、日本全域、世界全域といったスケールでの現地景観をダイナミックに表現することが可能となりました。そのため関東地方と関西地方といった、離れた地域を同一のビューアで見ることができます。
 プレゼンテーション業務、大規模開発の予察、エンターテインメント等、地理情報の直感的な把握が要求される分野での利用を想定しています。

【価 格】
  1. BASEIMAGE
    • 2002-2003年度版
      Standard(2.5m地上分解能、カラー):120,000円

    • 2004年度版(発売開始日未定)
      Standard(2.5m地上分解能、カラー):150,000円
      ※約100Km2単位での価格

  2. CitiesPlus
    市区町村単位の提供  228,000円〜


  3. OverScene
    購入面積による      980,000円〜


【今後の展開】
 NTTデータが日本国内における独占受信販売権を取得し、昨年6月に打ち上げに成功したアメリカの商用衛星「OrbView-3」を利用したサービスについて、現在のBASEIMAGEの技術を応用した製品を作成中で、今後順次展開をして行く予定です。
NTTデータは、これらの製品に加え、衛星画像の解析技術を利用したコンテンツを順次販売し、5年間で150億円の売上を目指します。

*1 (財) 資源探査用観測システム研究開発機構の調査による。
*2 地上分解能
 撮影した画像上で識別可能な地物の大きさ。画像処理の観点からいうと、撮影画像1ピクセルで表される地上の範囲。BASEIMAGEの場合、1ピクセルが2.5m。
*3 一部の離島は除きます。
*4 2次メッシュ
 国土地理院発行の2万5千分の1地形図が整備されている区画の単位

(※「Geoコンテンツ®」「BASEIMAGE®」「OverScene®」はNTTデータの登録商標です。「SPOT」はフランス及びその他の国におけるフランスSpot Image社の商標または登録商標です。「OrbView」はアメリカ及びその他の国におけるアメリカORBIMAGE社の商標または登録商標です。)
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