電子番組表( EPG )、電子サービスガイド( ESG )ソリューションでNTTデータとEXPWAYが協業 〜EU各国で導入が進むモバイルTV、IPTV向けソリューションを提供〜

　株式会社NTTデータ（本社：東京都江東区、代表取締役社長：山下　徹、以下NTTデータ）とEXPWAY S.A.（本社：フランス　パリ、CEO：Antoine Weil、以下エクスプウェイ）は、モバイル端末に映像を配信する「モバイルTV」、ブロードバンドネットワークにより映像配信を行う「IPTV」向けの電子番組表( EPG：Electronic Program Guide )や電子サービスガイド( ESG：Electronic Service Guide )などのソリューションの提供について、業務提携を行うことで合意しました。
エクスプウェイは、EPGやESGのデータに関する高度な圧縮技術およびソリューションを有しており、この合意により、今後NTTデータでは、コンテンツ配信事業者、および携帯電話やIPTVの製造メーカ向けにエクスプウェイの技術を活用した新たなソリューションの提案を2007年11月から開始します。

【技術の概要】

　動画などのコンテンツの検索を効率よく行うための標準が「MPEG-7」として定められています。具体的には、MPEG-7では、XML( eXtensible Markup Language )を活用し、コンテンツを効率よく検索できるためのキーワード（メタデータ）を提供する方法を定めています。XMLによるメタデータの提供にあたっては、データサイズが膨大になること、およびその膨大なメタデータの処理の負荷が高くなり、ユーザが快適に使うことができない点が課題としてありました。
エクスプウェイは、XMLに関する高度な圧縮符号化技術を持ち2000年の設立以来、技術開発を続けながら、MPEG-7の国際標準化活動に大きく寄与してきました。同社の技術はこのXMLを送信側と受信側でデータの構造に関する情報をあらかじめ共有しておくことにより、1/5から1/10程度の大きさまで圧縮し高速配信を可能とし、かつ受信側でもこれまでの5から30倍程度高速に利用することができるものです。この技術を活用することにより、EPGやESGの表示や検索に関するレスポンスタイムの向上が期待されると共に、モバイル端末などの処理能力が比較的低い環境でも快適な操作が可能となります。
この技術を活用した同社のモバイルTV向けソリューション、「FastESG」は、イタリアにおいては2006年4月より、またフィリピンにおいては今年8月より商用導入済みで、他のEU各国、アジア及び米国においても導入検討もしくはトライアルが開始されております。また、同社の技術は、TV Anytime、DVB( Digital Video Broadcasting )、ARIB（社団法人　電波産業会）などの次世代デジタル放送に関する各国の標準化団体が策定した規約に準拠しております。

【合意の概要】

　今回の業務提携により、エクスプウェイはNTTデータに対しXMLに関する高度な処理技術などの提供を行い、NTTデータはエクスプウェイに対しシステムインテグレーション技術などの提供を行います。これにより、日本においてNTTデータが、エクスプウェイの技術を活用したソリューションの提供や新たなソリューションの開発を行います。具体的には携帯やブロードバンドネットワークを用いてコンテンツ配信を行う事業者、携帯電話機やインターネット対応のテレビ、セットトップボックスの製造メーカなどに対して、快適な電子番組表や電子サービスガイドをコンテンツ視聴者向けに提供するためのソリューションをNTTデータが日本向けに提供していきます。

【今後について】

　ブロードバンドネットワークを利用したコンテンツ配信サービスや、携帯電話などモバイル機器を使ってコンテンツを視聴することができるサービスの普及が本格化しつつある今、視聴者を目的のコンテンツに、軽快にナビゲートするための技術は、サービス事業の成否を左右する基盤となります。
NTTデータでは、この領域で世界的に先導的な役割を果たすエクスプウェイとの今回の提携により、リッチなコンテンツの検索を快適に実現する基盤技術を日本市場へ投入すべく、2007年11月から関連するソリューションの提案を開始します。

• 別紙：エクスプウェイ( EXPWAY S.A. )について