NTTデータ、NGNの帯域確保型データ通信サービスに対応した機能を開発 ~オンデマンドにNGN上で帯域確保型データ通信網を構築する機能を提供~

ニュースリリース/NTTデータ

2010年5月31日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータは、東日本電信電話株式会社(以下:NTT東日本)および西日本電信電話株式会社(以下:NTT西日本)が提供する次世代ネットワーク(NGN)の大規模拠点向け光IP電話サービス「ひかり電話ナンバーゲート」の帯域確保型データ通信サービス「データコネクト」に対応した接続機能および回線認証連携機能(以下:「両機能」)を開発し、動作検証を完了しました。

NGN上で両機能を利用することで、電話番号を使用して必要な時に通信相手に接続し、帯域を確保した安全な通信路を設定することができます。

NTTデータでは、両機能をNGN接続連携プラットフォーム「VANADIS® NGN Platform」の一機能として2010年10月より提供する予定です。

概要

NTTデータは、NGNに対応した、帯域を確保してデータ通信接続を行う機能と、発信者電話番号により接続元を認証する回線認証機能を共通インターフェースにより提供するための基盤を開発しました。

両機能は、NTT東日本およびNTT西日本が6月1日より提供を開始する、大容量・多チャンネルの大規模拠点向け光IP電話サービス「ひかり電話ナンバーゲート」の帯域確保型データ通信サービス「データコネクト」に対応しています。それぞれの機能の概要は以下のとおりです。

1.「ひかり電話ナンバーゲート」対応帯域確保型データ通信機能

「ひかり電話ナンバーゲート」契約拠点に設置することにより、「フレッツ 光ネクスト」の「ひかり電話サービス」加入拠点との間で、必要なときにデータ通信のための帯域を確保しながら接続する、帯域確保型データ通信サービス「データコネクト」を利用することが出来るようになります。通信内容は必要に応じて暗号化することが可能です。(注 「フレッツ 光ネクスト」契約拠点にもデータコネクト対応機器が必要です)

2.「ひかり電話ナンバーゲート」対応回線認証連携機能

既にNTTデータにて開発済みのNTT東日本およびNTT西日本が提供中の「フレッツ・キャスト」および「フレッツ・VPN ゲート」に対応した回線認証連携機能に加えて、新たに「ひかり電話ナンバーゲート」に対応した回線認証連携機能を開発しました。この機能は、SIP(Session Initiation Protocol)により通知された発信者電話番号を取得すると共に、アプリケーションに発信者電話番号を通知するための共通インターフェース(アプリケーションプロトコルヘッダーへの埋め込みなど)を提供します。これにより、受信側のアプリケーションは発信者電話番号によって接続の可否などを制御することが可能となります。

なお、両機能は、NTT情報流通プラットフォーム研究所の技術をベースに開発し、NTT東日本およびNTT西日本が提供する試験環境にて接続検証を行い、動作の確認を完了しています。また、ヤマハ株式会社が同社のギガアクセスVPNルーター「RTX1200」に搭載した「データコネクト」接続機能プロトタイプとの間で相互接続できることを確認しております。

【図】

開発した機能のイメージ

利用例

「データコネクト」は利用帯域毎の時間従量料金であるため、多地点間の常時接続が不要なデータ通信に適しています。この特長を活かして、以下のような利用シーンを想定しています。

1.広域イーサネットやIP-VPNのバックアップ回線としての利用

クラウドデータセンターなどの大規模センター拠点に今回開発した機能を導入し、センター拠点と接続する中小規模拠点にヤマハ製「RTX1200」などを設置することで、多拠点(「ひかり電話ナンバーゲート」1契約で最大200拠点)と接続することの可能な大容量バックアップ回線を構築することができます。これにより、従来、バックアップ回線として利用されていたISDNでは、バックアップ回線利用時に帯域が足りずに縮退運転となっていた問題を解決することが出来ます。

2.オンデマンド型ダイヤルアップデータ通信の実現

センター拠点に今回開発した機能を導入し、店舗側にヤマハ製「RTX1200」などを設置することで、POSデータの送信やクレジットカードの与信照会、電子マネーの決済など、間欠的なデータ通信が発生する場合に、必要な時だけセンターにダイヤルアップ接続することが可能です。これにより、64kbpsの帯域で30秒以内の通信であれば、1円(税別)でデータ送信することが可能になります。

今後の展開

NTTデータは、今回開発した機能を「VANADIS NGN Platform」の一機能として2010年10月の商用化を目指します。また、今回開発した機能とヤマハ製「RTX1200」などのデータコネクト対応機器を利用し、NGNを活用したネットワークの設計・構築・運用サービスを展開していきます。

「VANADIS NGN Platform」について

「VANADIS NGN Platform」は、NGNの特長であるセキュリティ確保および品質確保といった機能を、容易に実現するためのサービス基盤です。通常、NGNの特長であるこれらの機能を利用するためには、アプリケーション提供者がNGNで規定されたインターフェース仕様に従って個別に実装する必要があります。VANADIS NGN PlatformがNGNとアプリケーションの間を仲介する役割を果たすことにより、アプリケーション提供者はNGNで規定されたインターフェースを意識することなく、セキュリティ確保と品質確保を容易に実現する事が可能になります。

注釈

  • 「VANADIS」は、日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 文中に記載されている商品・サービス名、および会社名は、各社の商標または登録商標です。

関連情報

東日本電信電話株式会社 ホームページ

西日本電信電話株式会社 ホームページ

ヤマハ株式会社 ニュースリリース

本件に関するお問い合わせ先

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広報部
杉山、高橋(沙)
TEL:03-5546-8051

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TEL:050-5546-2301

VANADIS NGN Platformに関するお問い合わせ先

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ビジネスソリューション事業本部
馬場・与那原
TEL:050-5546-8945