NTTデータのアジャイル開発基盤とPivotalのオープンクラウド基盤を統合

ニュースリリース/NTTデータ

2015年12月2日

株式会社NTTデータ
Pivotalジャパン株式会社

株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTTデータ)とPivotalジャパン株式会社(本社:東京都港区、カントリー・マネージャー:正井 拓己、以下:Pivotal)は、アジャイル開発ソリューションの提供について協業することで合意しました。

両社は、すでにNTTデータのアジャイル開発基盤とPivotalのオープンクラウド基盤を統合する取り組みを進め、このたび、その開発が完了しました。これにより、両社は国内外にて急増しているアジャイル開発のニーズにより迅速に応え、より高度なアジャイル開発サービスの提供が可能となります。

今後、本ソリューションについて、導入コンサルティングや開発、運用・保守等のサービスメニューの整備を行い、2016年2月の提供開始を目指します。両社は本ソリューションのグローバル展開を進め、お客さまの新規ビジネスの立ち上げを柔軟かつ迅速なシステム提供を通じてサポートしていきます。

背景

昨今、製造業におけるIoTの活用や金融サービス業におけるFintechの拡大、流通・小売・EC等の企業におけるオムニチャネル化といったITを活用した新規ビジネスの開拓に伴い、"攻めのIT投資"が増加しつつあります。特に、新規ビジネス分野の開拓においては、企業のIT環境もビジネス環境の変化に柔軟かつ迅速に対応する必要性・重要性が高まっており、短期間でシステムの開発・提供が可能なアジャイル開発手法に注目が集まっています。また、ビジネス規模の変化に応じた柔軟なシステム運用を実現するために、クラウド環境を用いたシステム運用のニーズも高まっています。

これまでNTTデータでは、グループ内のアジャイル開発のためのプロセスおよびツール活用のノウハウを集約したアジャイル開発基盤を構築し、国内外の20社以上の企業でのアジャイル開発プロジェクトを推進し、実行してきました。一方Pivotalは、オープンクラウド基盤の業界標準であるCloud Foundryをベースに、エンタープライズのお客さまで必要になる付加価値機能を実装した「Pivotal Cloud Foundry(以下、PCF)注1」の開発およびグローバル展開を進めており、数多くの企業のシステム基盤として採用されています。

そこでこのたびNTTデータとPivotalは、さらなるお客さまニーズの変化に対応していくため、両社のソリューションを統合し、システム開発と運用をシームレスに連携することで、クラウド環境を前提とした次世代型システムをより短期間かつ高頻度にリリースできるアジャイル開発・運用ソリューションを開発・提供することとしました。

本ソリューションの概要

本ソリューションは、NTTデータが持つアジャイル開発基盤とPivotalの最先端のプラットフォーム機能を統合することで実現しています。システム基盤となるミドルウエアやアジャイル開発・管理支援ツール、運用開始後のシステム運用ツール、システムのユーザー行動分析ツール等、システムのアジャイル開発および運用に必要な機能をすべて提供します。

これにより、お客さまの新規ビジネスを支えるシステムの初期開発から、その後の継続的なシステム運用および改善までを一貫してサポートすることが可能となります。

特長

1.ビジネス仮説の検証支援機能

NTTデータがノウハウを培ってきたさまざまなユーザー行動分析ツール群を、お客さまシステムへ容易に組み込むことが可能です。たとえば、A/Bテスト注2ツールを組み込むことで、システムのユーザーに対してランダムに異なるデザインの画面を表示し、デザインごとのアクセス数の変化を計測することができます。これにより、定量データに基づいたお客さまビジネスの次の一手の判断を支援します。

2.迅速なシステム開発支援機能

NTTデータがノウハウを培ってきたシステム開発・管理支援ツール群およびPCFに搭載される各種ミドルウエア・フレームワークを利用可能な環境を即時提供します。これらを利用することで、システム基盤の構築や開発・管理環境の準備作業が一切不要になります。これにより、従来に比べ、システム開発に要する工数を大幅に削減することが可能です。

3.柔軟なシステム運用支援機能

PCFが提供する高度なクラウド基盤の管理機能が提供されます。たとえば、システム負荷に応じたシステムを構成するサーバー数の自動増減や、一部のユーザーにのみ新機能を搭載したシステムを開放するようなシステム構成を実現できます。これにより、ビジネス規模や環境の変化に応じた、柔軟で安定したシステム運用が可能となります。

【図】

図:統合ソリューションイメージ図

今後について

本ソリューションは2016年2月より提供を開始予定です。両社は提供に向けて、導入コンサルティングや開発、運用・保守等のサービスメニュー整備を行います。また、NTTデータは本ソリューションを活用したアジャイルビジネスを推進し、2016年度から3年間で300億円の売り上げを目指していきます。

NTTデータとPivotalは今後、国内外におけるオープンクラウドおよびアジャイル開発の領域における協業をよりいっそう加速していきます。

NTTデータについて

NTTデータは、情報システムの戦略立案から企画・開発・運用保全をトータルサービスとして提供するITサービス業界のリーディングカンパニーです。

世界40ヵ国以上におよそ7万6千人の社員を擁し、「One NTT DATA」として世界中のどこでも信頼性と品質の高いITサービスを提供することで、グローバル展開を加速するお客さまのビジネス競争力の向上をITの力で支えています。

Pivotalについて

Pivotalのクラウドネイティブプラットフォームは、世界で高い評価を受けている数多くのソフトウエアイノベーションの原動力となっています。Pivotalのテクノロジーは、世界中のコミュニティーで何百万人の開発者が利用することで、何十億人のユーザーが日々触れるものとなっています。過去10年以上にわたって、多くのシリコンバレー企業のソフトウエア開発カルチャーを形成し、現在Pivotalは、ソフトウエア開発における世界のテクノロジー動向の変革をリードしています。

注釈

  • 注1Pivotal Cloud Foundryは、Cloud Foundryをベースとしてエンタープライズのお客さまで必要になる付加価値機能を実装した製品です。PCFにはアプリケーションの実行環境やDevOps、継続的デリバリーに必要なツール群、データベースやメッセージングなどのミドルウエア機能が実装されています。
  • 注2A/Bテストは、インターネットマーケティング手法のひとつです。あるシステム画面について複数のバージョンを用意し、それらをユーザーに逐次的ないし並行して提供し、ユーザーの行動がどのような差異が発生するかを観測し、より質のよいバージョンを見極めていきます。
  • 「Pivotal Cloud Foundry®」はPivotalの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
風間、三宅
TEL:03-5546-8051

Pivotalジャパン株式会社
TEL:03-5308-8800
E-mail:info-jp@pivotal.io

製品・サービスに関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
技術革新統括本部
技術開発本部
アジャイルプロフェッショナル担当
柴山
TEL:050-5546-9771