ベリトランスへ不正検知サービス「CAFIS Brain®」を提供 ~ベリトランス加盟店は、CAFIS Brain®の共同利用で手軽に高精度なオンライン不正取引検知が可能に~

ニュースリリース/NTTデータ

2016年11月10日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、ベリトランス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役執行役員社長:篠 寛、以下:ベリトランス)に対し、不正検知サービス「CAFIS Brain®」を提供します。

「CAFIS Brain」は、海外で実績豊富なエクスペリアン社の不正判定エンジンを利用しており、オンライン取引において最新のデバイス識別技術を用いた高精度なリスク判定が可能です。また、「CAFIS Brain」に標準で搭載されているグローバルな不正傾向を捉えた検知ルールの活用と、日本独自の不正傾向を加味したルール調整により、不正犯罪の傾向の変化に迅速な対応が可能です。

今回、EC事業者へ総合決済サービスを提供するペイメント・サービス・プロバイダー(以下:PSP)のベリトランス向けに構築したCAFIS Brain利用環境を、ベリトランス加盟店が共同で利用できるようにすることで、ベリトランス加盟店は手軽に精度の高い不正検知サービスを導入することができます。ベリトランス加盟店へのサービス提供は2017年1月を予定しています。

NTTデータは今後もさまざまな業界に本サービスを提供し、各業界で蓄積した不正検知ノウハウを活用してさらなるサービスを拡充することで、非対面取引における不正対策強化を支援していきます。

背景

近年、情報漏えいやフィッシングなどで不正に取得された個人情報などを利用したオンライン上での"なりすまし"による不正取引手口が巧妙化しています。2015年のクレジットカード不正使用被害は年間120億円にまで上り注1、2012年の68.1億円から拡大傾向となっています。経済産業省が主導している「クレジット取引セキュリティ対策協議会」において、2016年2月に実行計画書が公表され注2、PSPやカード会社がEC加盟店に対し、多面的・重層的な不正使用対策の導入を促進するものとすると明記されています。また、なりすまし等不正使用に対する具体的な方策の1つとして、過去の取引情報等に基づいたリスク評価(スコアリング)を行い、不正取引であるか判定するサービスを導入することが掲げられています。

ベリトランスは、EC事業者とクレジットカード・コンビニ・銀行など各種決済提供企業間の決済処理を簡易かつ円滑に行う総合決済サービスを提供しており、「決済業務の効率化」「決済手段の拡充による販売機会の拡大」「オンライン決済における安全性・信頼性の向上」に貢献しています。これまでも、お客さまが安心してインターネットショッピングができるサービス・環境を提供してきましたが、さらなる不正被害の抑制を目指し、「CAFIS Brain」の採用を決定しました。これは、NTTデータが提供する国内の不正傾向に即したルール調整のノウハウや総合支援に加え、マーケティング領域への拡張といった、不正検知に留まらないサービス活用に繋がる可能性を評価したためです。

概要

「CAFIS Brain」は、インターネット取引においてエンドユーザーが操作するデバイス(パソコン、スマートフォンなど)の情報を抽出し、取引情報と合わせて分析を行い、不正な取引を検知するサービスです。EC事業者だけでなく金融機関においても多数の導入実績があります。これまではNTTデータがEC事業者に対して直接「CAFIS Brain」を提供していましたが、今回PSPであるベリトランスへ「CAFIS Brain」を提供することで、ベリトランスの加盟店はベリトランス向けに構築したCAFIS Brain利用環境の共同利用により、手軽に不正検知サービスを利用することができます。なお、CAFIS Brain利用環境を個別に利用したいベリトランス加盟店に対しては、従来通り直接提供することも可能です。

加盟店のメリット

  • ECサイト利用者のデバイスを識別することによる精度の高い不正検知

    「CAFIS Brain」は、海外で多数の導入実績があるエクスペリアン社の不正判定エンジンを利用しています。この不正判定エンジンはデバイス識別技術に優れており、これまでの一般的なデバイス識別技術とは違いエンドユーザーのデバイスに情報を残さないため、第三者による改ざんを防止でき、デバイス識別精度を高く保ちます。また、デバイス識別情報をグローバルで実績のある多数の不正判定ルールを活用し総合判定することにより、なりすましによる不正購買の防止に寄与します。

  • 専任リスクアナリストによる、日本の不正傾向に即したルール調整

    なりすましによる不正購買を防止するためには、「CAFIS Brain」に設定する不正判定ルールを不正犯罪者の最新の手口にあわせ調整していく必要があります。グローバルな不正傾向を捉えることはもちろん、国ごとに生じる独自の手口もあるため、NTTデータはルール調整を行うための専任のリスクアナリストを国内に配置しています。これにより、日本独自の不正傾向にあわせたルール調整を行い、不正犯罪の傾向の変化にいち早く対応できる体制を構築しています。

  • 初期投資・運用コストの削減

    ベリトランス加盟店は、ベリトランス向けに構築したCAFIS Brain利用環境を共同で利用することにより、手軽に本サービスを利用することができます。また、これまで不正取引の可能性があるとして人手による調査の対象としていた膨大な取引情報の絞り込みが自動化されることで、利用企業における業務効率が向上し運用コストを削減することが可能です。

  • ECサイト利用者の利便性を確保

    ECサイト利用者側で特別な設定は不要なため、ベリトランス加盟店は売上機会を損なわずに不正取引を検知することができます。

【図】

図:本サービスの提供イメージ図

今後について

NTTデータはベリトランスをはじめ、PSPと連携し不正検知サービスを提供することや、サードパーティーが保有するネガティブ情報を「CAFIS Brain」に取り込むことで、さらに安心・安全に利用できるインターネット環境を整備していきます。

参考

CAFIS Brainについて

エクスペリアン社について

エクスペリアンは、世界各国でデータや分析ツールを提供しているグローバルな情報サービス企業です。信用リスク管理、不正防止、マーケティングのターゲット絞り込みや意思決定の自動化などのサービスを提供しています。また、企業だけでなく個人に対しても、信用情報管理やID盗難防止などのサポートを行っています。

2014年から3年連続でアメリカ『Forbes(フォーブス)』誌の「世界で最も革新的な企業(World's Most Innovative Companies)」の一社に選ばれています。

ベリトランスについて

デジタルガレージグループで、オンライン決済事業を提供する決済プロバイダー。「オンライン事業者のコアビジネスへの専念」を基本理念に、デジタルガレージグループのイーコンテクストと共に、グループ全体で日本最大規模のオンライン決済プロバイダーとして、日本国内はもとよりアジアを中心とした海外市場をカバーするグローバルなオンライン決済プラットフォームの構築を目指し事業を拡大しています。

注釈

本件に関するお問い合わせ先

報道関係のお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
広報部
甘田(かんだ)
TEL:03-5546-8051

製品・サービスに関するお問い合わせ先

ITサービス・ペイメント事業本部
カード&ペイメント事業部
ビジネス企画統括部
ビジネス企画担当
大原、川村、山田
TEL:050-5546-8573