AI分析や、最先端システムを活用した“スマートビル化”
――まずはプラットフォームサービス事業部について教えてください。
下中
プラットフォームサービス事業部は、ITインフラ領域におけるサービスプラットフォームの開発・運用を担う組織です。クラウド基盤やIT運用、データセンタ・ファシリティマネジメントなどのサービスを継続的に高度化し、インフラストラクチャ事業本部が掲げる「Next-Gen Infrastructure」の実現を支えることで、AI時代のお客様のビジネス価値最大化に貢献することを目指しています。
――事業部の中でも、皆さんが担当しているDC・FM(データセンタ・ファシリティマネジメント)領域ではどのような業務に取り組んでいますか?
下中
DC・FM領域では、自社のデータセンタやオフィスビルなどの高度化・効率化に取り組んでいます。これまで別々の組織で取り組んでいたデータセンタやオフィス・FM領域が、一つの領域として再編されたことで、それぞれが推進していた施策を全体最適の視点で進められるようになりました。データセンタ運営、オフィス運営、監視カメラや入退室管理システムを含むビル設備管理など、対象となる業務は多岐にわたります。そこで扱われる設備や業務に関するデータを集約し、クラウドやAIによる分析、デジタルツインなどを活用しながら、スマートビル化や建物運用の高度化・効率化を推進しています。具体的には新規ソリューションの企画・実装や、既存サービスの安定運用・維持管理などに取り組んでいます。
――自社保有のビルということは、そこで働くNTTデータの社員の皆さんがお客様ということですか?
下中
オフィスビルでは、NTTデータの社員を含む建物利用者が主なサービスの利用者になります。外部の入居者がいるビルもありますし、データセンタでは、お客様の事業を支えるミッションクリティカルなシステムが数多く稼働しています。そのため、土台であるインフラを支える私たちの業務にも、非常に大きな社会的責任があると考えています。
――ビルの高度化を目指すだけでなく、NTTデータで働く人々や、そのお客様を支える重要なポジションということですね。続いて、皆さんが現在の業務を担当することになった経緯を教えてください。
下中
入社してから約10年間は大手企業様向けシステムの運用・保守、基盤更改や改修などを担当していました。大学では建築を専攻していたため、もともとFM領域に興味があったんです。先んじて同組織へ異動していた先輩に話を聞く中で挑戦してみたいという気持ちが強くなっていき、公募制度を利用して異動しました。現在は、スマートビル化を担当しています。
――スマートビル化の具体的な事例を教えてください。
下中
スマートビル化には、複数ビルの設備を遠隔で監視・制御する仕組みや、ロボットとビル設備を連携させる仕組み、顔認証などによるシームレスな入退館など、さまざまなユースケースがあります。その中でもイメージしやすいものの一つが、AIを活用した空調制御です。例えば、ビルの空調を管理するシステムからデータを収集し、AIで分析することで、利用の多い部屋では空調を強め、少ない部屋では抑えるなど、利用状況に応じて自動で最適化する仕組みがあり、すでに実証や導入が進んでいます。さらに今後は、ビルOSで設備やシステムのデータを繋ぎ、AIエージェントが建物全体の状態を理解して、異常検知から運転最適化、保全判断までを支援するような、より自律的なビル運用にも可能性が広がっていると考えています。
――エネルギー効率化やコスト削減に繋がりますね。次は内山さん、これまでの経緯について教えてください。
内山
前職は総合電機メーカーで、入退室管理システムや監視カメラシステムなどの設計・導入に携わっていました。転職理由は、一言で言えばキャリアアップです。当時、自分が尊敬していただけでなく、周囲からも期待されていた先輩が、キャリアのために外の世界へ踏み出した行動に刺激を受け、私自身も「このままでいいのだろうか」とこれからのキャリアを見つめ直すようになりました。
――NTTデータへ入社を決めた理由はなんですか?
内山
前職ではハードウェア系のエンジニアだったので、ソフトウェア系の当社で活躍していけるかどうか不安を感じていました。しかし、面接の際に「学ぶ意欲、向上心さえあれば問題ない」との言葉をいただき、これまでとは異なる業界・環境に挑戦したいと考えて、NTTデータへ入社しました。現在は自社ビルやデータセンタにおける、入退室管理システムや監視カメラシステムの運用・維持管理を担当しています。
――電機メーカーからIT業界へ、キャリアを磨くための大きな挑戦ですね。現在は運用・維持管理とのことですが、具体的にはどのようなことに取り組んでいますか?
内山
入退室管理や監視カメラなどのリプレイス時期を見据えた中長期的な保全計画の策定や、協力会社様との折衝、実際のプロジェクト管理までを統括しています。こうした計画的な業務に加えて、日常的な突発トラブルへの修繕対応で安定稼働を守りつつ、現在は「顔認証システム」の実証実験といった新しい取り組みにも並行して取り組んでいます。
――ありがとうございます。最後に西田さん、これまでの経緯について教えてください。
西田
もともと大学では物理専攻で、ITを専門的に学んでいたわけではありませんでした。しかし、NTTデータに入社した先輩から大きな裁量を持って、やりたいことに挑戦できる風土があることを聞いて挑戦してみようと思いました。また、新たな技術の社会実装を導いていける影響力を持つ会社だと感じたことも、入社を決めた大きなポイントです。
――やりたいことや、新たな技術への挑戦は実現できていますか?
西田
実現できています。入社直後からFM領域に携わり、3Dモデルを用いたデジタルツインアプリケーションの技術検証やAIカメラ検証などを担当してきました。もともと新しい技術やデジタル機器に触れることが好きなので、やりたいことともマッチしています。2026年7月からは新たなプロジェクトに参画しており、ビル運用高度化に向けたさらなる取り組みを推進しています。
自社ビルを扱う組織だからこその醍醐味
――それぞれのプロジェクトで向き合っている課題について教えてください。
下中
これは私のプロジェクトというよりはスマートビル化共通の課題になりますが、少子高齢化による人手不足です。ビル管理や設備運用に携わる働き手は年々減少していますが、その中でもサービスの質を維持していかなければなりません。限られた人員で効率的かつ安定的に建物を運営していくための解決策の一つが、スマートビル化だと考えています。
――なるほど。実際に省人化に繋がる取り組みは、どのようなものがありますか?
下中
省人化という観点では、巡回・点検、監視、保全、各種報告作業など、これまで人が現地で担ってきた業務を、データやAI、センサーなどで補完・効率化していく取り組みが幅広くあります。その中で、私たち自身も実証を行ったものの一つがAIカメラです。現在も多くのビルには監視カメラが設置されていますが、従来は主に映像の確認・記録に活用されてきました。一方、AIカメラでは、人の流れや滞留状況などを映像から解析し、現場の状況把握を支援することができます。これまで人が担っていた監視・確認業務の一部をシステムで補完し、必要な場面で人が判断・対応する運用へ変えていくことで、省人化とサービス品質の維持を両立できると考えています。
――新たな技術の導入によって、より効率的な運営を実現していますね。既存システムの運用に関してはいかがですか?
内山
既存システムの運用・リプレイスにおいて最も難しい課題は、やはり「24時間365日稼働し続けるインフラを止めずに、限られた期限内で確実に計画を遂行すること」ですね。データセンタやオフィスビルでは、一瞬のシステム停止も許されないケースが多く、納期を守るための緻密なスケジュール管理や突発的なトラブルへの備えが常に求められます。だからこそ、限られた期限の中で計画通りに無事プロジェクトを完遂できたときの達成感は大きいです。それが結果として、そこで働く方々に日々「当たり前の快適性」を届けることに直結しています。
――無事にプロジェクトを完遂させるために、意識していることはありますか?
内山
トラブル発生時の迅速な判断と対応です。どれほど緻密に計画を立てていても想定外のトラブルが発生することもあります。その際は原因分析に時間をかけるのではなく、リカバリー策に注力し、プロジェクトが止まらないように意識しています。
――迅速な判断と対応が、高い信頼と安全に繋がっているんですね。西田さんはいかがですか?
西田
技術を導入する際、「現場の方にとって本当に価値があるか」を常に意識しています。例えばAIカメラやロボットを導入しても、現場の負担が増えてしまっては意味がありません。目新しい技術だけでは直接的な業務改善や価値創出に繋がりにくいこともあります。
――単に新しい技術を導入すれば良いわけではないということですね。本当に価値があるのかをどのように判断されますか?
西田
自分たちが技術起点で考えるだけではなく、まず現場の課題を丁寧にヒアリングし、その課題を解決できる技術を選定することを大切にしています。自社ビルだからこそ利用者に話を聞きやすく、本当に価値のあるものかどうかが判断しやすいです。
――ありがとうございます。次に、この組織で働くからこそ得られるやりがいを教えてください。
下中
企画から運用まで一気通貫で携われることです。以前は下流工程が中心で、現場の要望をダイレクトに聞いてプロジェクトを進めることはほとんどありませんでした。だからこそ、自分たちで課題を見つけ、新たなサービスを企画し、構想を実装し、利用者の反応を確認しながら改善まで行えることに大きなやりがいを感じています。
西田
私は特に自らのアイデアを現場の方々に利用してもらったときに、大きなやりがいを感じます。以前、デジタルツインを活用した設備管理システムを導入したときの話です。それまで使用していた2Dでは場所の高さや壁の裏に何があるかまで分からず、トラブルの際も現場に行かなければ原因究明が困難でした。しかし、3Dでは直感的に把握することが可能であり、状況が一目瞭然である点に利用者から評価をいただけました。アイデアを形にできるだけでなく、効果を認めてもらえたときはうれしいですね。
内山
私はプロジェクト完了時にやりがいを感じます。データセンタや大型ビルという止められないインフラだからこそ、品質、コスト、納期(QCD)をすべて担保しながら計画通りに進めるプレッシャーは常にあります。想定外のトラブルが起きても決して諦めず、適切な軌道修正を繰り返しながら、泥臭くPDCAを回し続ける地道な取り組みの連続です。だからこそ、チームや協力会社様と一丸となってすべての工程をやり遂げ、ゴールに辿り着いたときの達成感は大きく、自分が携わったシステムが多くの人々の「当たり前の快適な日常」を裏側で支えているのだと実感しています。
――新規ソリューションの企画や実装と既存サービスの安定運用・保全。それぞれで異なる魅力がありますね。そんなやりがいを得られる組織の強みについても教えてください。
下中
この組織の最大の強みは、自社ビルやデータセンタという実際のフィールドを持っていることだと思います。一般的に、新しい技術やサービスを検証する際には、実証フィールドの確保や現場との調整が必要になります。一方で私たちは、自社の現場を持っているため、課題の把握から企画、実証、実装、運用・改善までをスピーディーに進めることができます。また、NTTグループ各社との連携も大きな強みです。例えば、不動産や都市開発を手掛けるグループ会社、ビル管理ソリューションを持つグループ会社などの専門性や技術・ノウハウを、自社のフィールドと組み合わせることで、一社だけでは実現できない取り組みを進められることも、この組織ならではだと感じています。
内山
確かに自社というフィールドは大きな強みですね。過去にリプレイス予定のシステムで、半導体枯渇により物品の納期が間に合わないという危機に直面したことがありました。一般的な受託案件であれば、無理をしてでも当初の計画を強行しようとしがちですが、私たちの組織は違いました。一瞬の停止も許されないインフラだからこそ、リスクを冷静に見極め、お客様の安全を最優先に考えて「あえて計画を戦略的に延期する」という決断を迅速に下しました。「決まったレールを思考停止で進む」という選択肢だけでなく、状況に応じて何が最善かをフラットに議論し、臨機応変に舵を切れる。そうした柔軟性と、それを支えるチームの引き出しの多さこそが、当社の誇れる組織力だと感じています。
西田
連携と言えば他社とだけでなく、組織内の連携力も強みだと思います。先にお伝えした通り、利用者に話を聞きやすいのはもちろん、組織に在籍する建築や電力の専門知識を持つ方々に直接ヒアリングすることも可能。課題を見つけやすく、アドバイスまでいただけるのはこの組織ならではです。
挑戦を繰り返す先にある、実現したい未来
――ここまで組織で得られるやりがいや強みについてお伺いしましたが、組織風土についても教えてください。
下中
意見を発信しやすい風土です。ビルを運営する立場でもある私たちには、「顧客から言われたことをやる」のではなく、「利用者や現場の課題を捉え、自分たちでより良い形を考えて導入する」という視点が求められます。そのため、アイデアについて議論する機会が多く、社歴や役職に関係なく意見を発信できる風通しの良さに繋がっていると感じています。
内山
組織改善もしやすい環境です。私がこの組織に異動して1年目に担当していた業務にて、自チームと外部パートナーさんの担当範囲において、さらに効率化できるグレーな領域があることに気づきました。そこで、上長に改善を提案し、担当範囲の明確化やルール変更を実施しました。その結果、業務のムダが減り、外部パートナーとの連携が向上しました。決まった枠組みに従うだけでなく、より良い方向に改善していく風土があります。
――下中さんのような異動者や、内山さんのような経験者採用の方も多くいらっしゃいますか?
下中
私が所属している担当では、半数以上が他組織からの異動者や、経験者採用の方です。それぞれ異なるバックグラウンドの方と議論するからこそ、自分にない視点を得られて視野が広がります。ときには意見がぶつかることもありますが、その過程で新しいアイデアやより良い施策が生まれることも多いです。
――組織で働いている方々の人柄についても教えてください。
西田
とても優しい方が多いです。新しいことに挑戦していく中では、思うような結果が得られなかったり、そもそもプロジェクトとして成立する段階まで至らないこともあり、悩む場面が何度もありました。そんなとき、業務の時間を割いてまで相談に乗ってくれる先輩たちのおかげで前に進めました。
内山
私も「何が起こってもフォローするから」という先輩からの言葉で前に進めました。この組織は「まずは試してみよう」と挑戦を後押ししてくれる方が多く、踏み出した一歩を否定されることがないので、のびのびと業務に取り組めると思います。
――失敗を恐れず、挑戦していける環境だと感じました。挑戦を続ける中で、どのような知識・スキルが身につきますか?
下中
AIやクラウドなど、新しいデジタル技術に触れる機会も多く、最新技術に興味がある方には魅力的な環境だと思います。また、建築・設備、電力・空調、ネットワーク、クラウド、セキュリティ、AIなど、ITとファシリティの両方にまたがる幅広い知識を身につけられます。これまで培ってきた専門性を活かしながら隣接領域へ幅を広げ、複数領域の技術を繋ぎ、さまざまな関係者を巻き込みながら全体を設計・推進できる人財へ成長できます。
内山
何を目的に進めるのかを考え、計画を立てて、多くの関係者を調整しながら推進することでプロジェクトマネジメントのスキルが磨かれていくと思います。大小さまざまなプロジェクトを経験できるので、今後のキャリアにとっても貴重な経験になるはずです。
――皆さんはどのような方と一緒に働いてみたいですか?
下中
今ある仕組みを当たり前だと思わず、「本当にこれが最適なのか」と新たな視点から考えられる方と働いてみたいです。意見を発信しやすい環境だからこそ、さまざまな視点を持ち寄ることが大切だと考えています。現場では当たり前になっていて見過ごされている課題や改善点を見つけたり、これまでの経験を活かして新たな発見に繋げたりと、お互いに新たな気づきを与え合える関係が理想です。
内山
改善・挑戦意欲のある方です。考えるだけでなく、実際に行動に移せる環境なので、モチベーション高く向き合えると思います。最初から何もかもできる必要はありません。まずは現状に対して「もっと良くできないか」から一緒に考えていきましょう。
西田
失敗を恐れずに挑戦できる方と働きたいです。新しいことへの挑戦では、必ずしも最初から想定通りの結果が得られるとは限りません。そうしたときにもチームで振り返り、得られた学びを次の挑戦に活かしていくことができます。トライ&エラーを繰り返す中で生まれる小さな成功を積み重ねながら、前に進もうと考えられる方がマッチする組織だと思います。
――新たな仲間とどのような未来を実現してみたいですか?
下中
スマートビルは、業界全体としてまだ進化の途上にある領域だと感じています。設備会社、不動産会社、IT企業などが、それぞれの専門性や視点を持ち寄り、あるべき姿を模索している段階です。今後、どのような設備やサービスがあり、どのような運用ができればより良いスマートビルと言えるのか、私たち自身もその方向性づくりに関わっていきたいと考えています。そこに自分たちのアイデアを反映し、思い描くスマートビルを実際に形にして、その場所で仲間と一緒に働いてみたいです。
内山
私は仲間と一緒に、新たなビル建設の初期段階から携わってみたいです。現在は既存のデータセンタやビルの高度化に向けた取り組みをしていますが、今後も新たなビルが建設されていくでしょう。その際に、自分たちが培ってきた知見を活かして、ゼロからさまざまなシステムを企画していきたいです。
西田
下中さんが目指すスマートビルや、内山さんが企画するシステムのように、今後も長く利用され、建物やそこで働く人に価値を提供し続けられるサービスや仕組みを作りたいと考えています。それらを完成させて、さらにその先に「あのビルは私たちが手掛けた」「あのシステムに携わったのは私たちだ」と、仲間と一緒に語り合う未来を実現したいです。
――
スマートビルという未来の実現に向けて挑戦を続けるエンジニアたち。その背景には、自社ビルという特性を活かしたスピード感のある取り組みや、企画から運用までを一気通貫で担える体制、そして挑戦を後押しする風土があります。人々の理想を現実へと変えていくこのフィールドに魅力を感じた方は、ぜひエントリーをご検討ください。


