ASEAN+3 債券市場フォーラム・サブフォーラム2報告書の公表について ~ASEAN+3でのクロスボーダー債券取引の標準化にむけた取り組み~

お知らせ

2014年5月1日

株式会社NTTデータ

NTTデータがコンサルティングを通じてサポートしている、ASEAN+3 債券市場フォーラム・サブフォーラム2(ASEAN+3 Bond Market Forum Sub-forum2、以下:ABMF SF2)は、4月にフェーズ2報告書「ASEAN+3:Information on Transaction Flows and Settlement Infrastructures」を、ABMF事務局であるアジア開発銀行を通じて公表しました。ABMF SF2はこれまでの成果を基に、ASEAN+3におけるクロスボーダー債券取引・決済を促進するために域内債券決済インフラのISO20022に準拠した標準化を進めています。

ABMF SF2の活動について

ABMFは、2010年5月のASEAN+3(日中韓)財務大臣会合での決定を受け、ASEAN+3域内のクロスボーダー債券取引に係る市場慣行や規制を調和化(Harmonize)するための共通の場として設置され、2012年4月に、国債の取引・決済についての調査結果を公表しました。

今回の報告書は、国債および社債についてASEAN+3各市場における決済および元利払いのフローや市場慣行について調査し、2013年12月末時点での状況を同一の書式で比較しています。また、その調査結果を元にASEAN+3域内における債券決済インフラの標準化に向けた提言を行っています。

今後、ABMF SF2は債券決済フローについて参照モデルの提示や入力項目のISO20022に準拠した標準化を通じ、域内債券取引・決済のクロスボーダーSTP(Straight through processing)化を推進するとともに、その実現に向けた2020年までの、ロードマップを提示する予定です。

なお、ABMFのもう一つのサブフォーラム(ABMF SF1)では、域内地域間で標準化された債券発行枠組み(ASEAN+3 Multi-Currency Bond Issuance Framework:AMBIF)の創設について検討を行っています。

ABMFにおけるNTTデータの活動について

NTTデータは、ABMF SF2のコンサルタントとして、各市場の債券取引・決済に関する調査や取引・決済の標準化に関するノウハウを提供するとともに、報告書の執筆および政策提言を行っています。今後はその実現についても検討を進めていく予定です。

参考

ABMF SF2フェーズ2報告書(アジア開発銀行 ABMFサイト)

ABMF SF1報告書

注釈

  • サブフォーラム2

    クロスボーダーでの債券取引の自動一環処理化を目標として、取引慣行および決済上のメッセージの調和化・標準化について検討を行うフォーラム。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
グローバルビジネス事業推進部
ビジネス企画室
乾 泰司、柳澤 孝浩
TEL:050-5547-1282