OSS統合運用管理ソフトの最新版「Hinemos® Ver.4.1」を提供開始 ~ジョブ管理機能の強化により、ジョブ管理製品市場での製品力を向上~
2013年10月1日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータは、オープンソースソフトウエア(OSS)の統合運用管理ソフトウエア「Hinemos®」(ヒネモス)の新バージョンの提供を2013年10月1日から開始します。
従来のHinemosで、機能面、性能面で定評のあったシステム監視機能に加え、今回のバージョンでは、運用面やシステム構築面でより有効に活用できるよう、ジョブ管理機能を大幅に強化しました。
今回の新バージョンにより、「Hinemos」は、システム監視機能とジョブ管理機能の双方の機能が充実し、OSSでありながら、一般的な商用製品と同等の機能、性能を持った製品となります。これによってお客さまは、OSSであることによる導入コスト低減はそのままに、より広い範囲でHinemosを活用したシステムを構築することが可能となります。
Hinemosについて
「Hinemos」は、NTTデータが2005年からOSSとして公開する、世界で唯一のシステム監視とジョブ管理を備えた統合運用管理ソフトウエアです。
近年、仮想化やクラウドといったIT基盤の本格利用が増加しているなか、システム運用はより複雑化する傾向にあり、これに伴う運用コストをいかに抑制するかに大きな注目が集まっています。こうした状況の中で、OSSである「Hinemos」と、NTTデータならびにHinemosパートナー企業より提供する各種Hinemos関連サービスは、仮想化やクラウド基盤の導入を検討している多くのお客さまに対して、低コストでかつ高機能なシステム運用環境を提供しています。
Hinemos Ver.4.1の主な特徴
ジョブ管理機能の強化
新規追加機能
- 1.ファイルチェック
ファイルの変更を契機にジョブを実行する機能
- 2.多重度実行制御
ジョブ多重度をチェックし、一定以上のジョブ多重実行状態を制限する機能
- 3.スケジュール予定
実行予定のジョブを一覧表示する機能
- 4.ジョブ優先度
複数のサーバーのうち、ジョブ優先度の高いサーバーに対してジョブを実行する機能
- 5.ジョブの日跨ぎ
例えば26時のジョブ実行など、翌日にずれこむジョブに対応
- 6.カレンダーの可視化
カレンダーを月間ビューと週間ビューの2つのビューで可視化
新規追加機能の設定画面
カレンダーの可視化
主な改善機能
- 1.参照ジョブ機能の追加
複数の同一のジョブを定義する場合に、2つ目以降は1つ目を参照する事が可能となり、登録作業が簡易化されるようになります。
- 2.通信回数の削減による性能向上
HinemosマネージャーとHinemosエージェントの通信回数を削減し、性能を向上しました。
- 3.実行中ジョブにおけるHinemosエージェントの状態詳細化
Hinemosエージェントについて、実行命令待ち、スクリプト実行中など、状態が詳細に確認できるようになります。
- 4.ジョブ表示、登録性能の向上
大量ジョブの表示性能や登録性能を大幅に向上し、10万件のジョブを1台のマネージャーで管理する事が可能となります。
- 5.カレンダーの共有
祝日カレンダーや営業日カレンダーなど、ユーザーが独自に設定したカレンダー情報を、複数の設定で共有できるようになります。
権限管理の強化
- 1.ロールベースの権限管理
従来はユーザーごとに権限を与える事しかできませんでしたが、「システム管理者」、「オペレーター」といった、"ロール"に対して権限を与え、さらにその"ロール"をユーザーに紐づける事で、ロール単位で権限を与える事ができるようになります。これにより、複数ユーザーの権限を変更しなければならない場面であっても、「システム管理者」や「オペレーター」といった単位で、複数のユーザーの権限を一括して変更することが可能となり、ユーザー数が多い環境でも簡易に権限管理ができるようになります。
- 2.設定単位の権限付与
従来は機能ごとにしか参照・更新・実行といった権限を付与する事ができませんでしたが、死活監視001や、死活監視002といった、"個々の設定"の単位で権限を付与できるようになります。
たとえばクラウド環境で、一つの環境を複数の企業(ユーザー)が共有して利用しているマルチテナント環境の場合、従来は各企業単位でHinemos環境を構築する必要がありましたが、今回の機能改善で一つのHinemos環境上で、複数の企業(ユーザー)が互いの設定参照・変更が出来ない隔離した環境で管理できるようになります。これにより、Hinemosを用いたマルチテナント環境の構築が簡易に出来るようになります。
その他の改善・拡充
- 1.様々な機能追加
ジョブ管理機能や権限管理以外にも、ログファイル監視の正規表現対応や、Hinemosクライアント上からのプログラム実行機能や、Linuxエージェントインストーラーにおけるサイレントインストール対応など各種機能を追加しました。
- 2.アーキテクチャー変更によるリソース削減と性能向上
アーキテクチャー変更により、メモリ使用量の削減(約30%削減)、起動時間の縮小(約70%削減)など、性能向上を実現しています。
- 3.64bit版OS用インストーラーの公開、英語版マニュアルの公開
32bit版OS対応のインストーラーだけでなく、64bit版OS対応のインストーラーを公開します。また、英語版マニュアルを公開します。これにより、さらに多くのユーザーがHinemosを利用できるようになります。
各製品の提供開始時期
今回のHinemos Ver.4.1および関連製品の対応版の提供開始時期は下記の予定です。
製品名 | 出荷時期 | 製品概要 |
---|---|---|
Hinemos(基本機能) | 2013年10月1日 | Hinemosの基本機能 |
Hinemosジョブマップ オプション | 2013年10月1日 | Hinemosクライアントにジョブネット構成の可視化機能を追加 |
商用UNIXエージェント(Solaris / HP-UX / AIX) | 2013年10月1日 | UNIX環境用Hinemosエージェント |
Hinemos HAオプション | 2013年10月1日 | Hinemosマネージャーの冗長化 |
Hinemos Utilityオプション | 2013年10月1日 | Hinemos設定内容の一括入出力 |
提供方法
Hinemos(基本機能)
「Hinemos」に関する情報は「Hinemosポータルサイト」にて公開しています。Hinemosの詳細やリリース情報以外にも、セミナーやイベント情報、Hinemosパートナープログラムの詳細情報などを掲載しています。また、ソースコードおよび実行バイナリーは、オープンソースのライセンスであるGNU General Public License(GPL)で公開されます。「Hinemos」のプロジェクトは、OSS開発サイトである「SourceForge.jp」にホスティングされています。
Hinemos 有償製品の提供方法
Hinemos有償製品は、Hinemosパートナー各社より提供されます。提供形態、価格はHinemosパートナー各社により異なるため、各社に問い合わせください。
今後について
NTTデータでは、仮想化やクラウドなどの先進的なIT技術を利用する際に求められる運用要件への迅速な対応と、さらなる運用コスト低減につながるHinemosの開発、提供を行います。より一層のHinemosの普及を図るとともに、Hinemosパートナープログラムおよびオプションの提供により、年間10億円の売り上げを目指します。
参考
Hinemos World 2013について
Hinemosの最大のイベントであるHinemos World 2013を、以下の内容にて開催します。
テーマ | Hinemos World 2013 |
---|---|
日時 | 2013年11月15日(金)12:30~18:00 |
会場 | 東京ミッドタウン カンファレンスルーム4F(東京都港区赤坂) |
主催 | 株式会社NTTデータ |
参加費 | 無料(事前登録制) |
Hinemos World 2013の詳細は以下のサイトに掲載しています。
注釈
- 「Hinemos」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
広報部
戸田、田中
TEL:03-5546-8051
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
基盤システム事業本部
谷越、山本
TEL:050-5546-2496