独立行政法人国際協力機構よりベトナム国向け飛行経路設計システム調達案件に関する契約を締結

サービスインフォメーション

2012年1月25日

株式会社NTTデータ

NTTデータが提供している飛行経路設計システム「PANADES®」は、「独立行政法人国際協力機構(以下、「JICA」)の技術協力プロジェクト注1「東メコン地域次世代航空保安システムへの移行に係る能力開発プロジェクト」における、性能準拠航法(PBN)飛行方式の設計に係る能力の開発向けシステムとして入札の結果、採用され2011年12月7日にJICAとの契約締結に至りました。

本システムは、JICAがベトナムをはじめラオス・カンボジアの運輸航空総局および運輸省教育訓練庁に対して実施する当該技術協力プロジェクトに必要な供与機材として、2012年8月に運用開始予定です。

「PANADES」の海外導入については、タイ、インドネシアに続く3カ国目の導入となります。

背景

近年、JICAは、フィリピンやメコン3国(ベトナム、ラオス、カンボジア)など東南アジア諸国を対象に、航空関連の「技術協力プロジェクト」に取り組んでおり、東メコン地域へおいては、カンボジア民間航空庁、ラオス民間航空局および航空管制機関、ベトナム民間航空局および管制航空機関を対象とした技術協力プロジェクト「東メコン地域次世代航空保安システムへの移行に係る能力開発プロジェクト」を実施しています。このプロジェクトは、平成23年1月から5ヵ年計画で、東メコン地域における航空保安システムの次世代システムへの移行を通じて、航空機運航の効率性・安全性の向上および空域容量の拡大を行うことを目的として、性能準拠航法(PBN)飛行方式の設定に係る能力の開発支援や航空管制官および管制技術官に対する次世代航空保安システムの訓練制度の整備支援などを行うものです。

経緯

今回、JICAは「東メコン地域次世代航空保安システムへの移行に係る能力開発プロジェクト向け機材」の調達にかかる競争入札を行い、当社の「PANADES」が、性能準拠航法(PBN)飛行方式の設計に係る能力の開発向けシステムとして採用されました。これに基づき、当社は2011年12月7日付としてJICAとの契約締結に至りました。

PANADES について

PANADESは、国際基準に基づいて航空機の飛行する経路の設計を行うためのシステムです。飛行経路の設計においては、設計する個所ごとに航空機性能や地形・人工障害物・気候条件などを考慮したうえで、航空機の特性に応じた各種パラメーター計算や複雑な幾何計算など、緻密な計算を正確に行う必要があります。PANADESは、こうした飛行経路設計業務における複雑な計算の多くを自動的に処理する機能を実装しており、できるだけ少ないパラメーター入力で飛行区域が自動的に作成できることが特長です。これにより飛行経路の設計作業時間の短縮や、設計結果の品質および信頼性の確保、飛行経路の安全性向上を図ることができます。

【画面イメージ】

PANADES画面イメージ

今後について

NTTデータでは、ベトナム国内において飛行設計業務を行う企業・組織に対して、当社グループ会社と連携し、PANADESの販売拡充を図っていく予定です。

注釈

  • 注1技術協力プロジェクト

    JICAの専門家の派遣、研修員の受入れ、資機材の供与という3つの協力手段(協力ツール)を組み合わせ、一つのプロジェクトとして一定の期間に実施される事業~JICAホームページより引用~

  • 「PANADES」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
公共システム事業本部
第一公共システム事業部
伊神、山田
TEL:050-5546-2289