顧客管理基盤テンプレート「PentaSenser®」を提供開始 ~店舗・EC・コールセンター等に散在する顧客情報を統一管理、より高度な顧客戦略の実現を支援~
2014年1月29日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、マルチチャネルやマルチブランド、複数事業を持つ企業向けに、自社の顧客情報を最大限に活用するための顧客管理基盤テンプレート「PentaSenser®」を2014年1月29日より提供開始します。これにより導入企業は、これまで利用用途ごと、システムごとに個別最適化してきた顧客情報を、企業グループ全体の共有資産として活用することが可能となり、多様な顧客接点を連携させた戦略的な顧客サービスの提供が可能となります。
顧客戦略は企業にとって重要な戦略であり、企業の個性が発揮される必要があります。「PentaSenser」では顧客管理に必要な豊富な機能群と柔軟な外部接続インターフェースをテンプレートで提供することで企業の個性に制約を設けず、かつ新規にシステム開発するよりもコストやスケジュールを抑えた方法で、最適な顧客戦略の実現を支援します。
背景
近年、店舗・EC・カタログ・コールセンターなど、企業がもつあらゆる顧客との接点を連携させ拡販につなげるオムニチャネル戦略に注目が集まり、かつ業界や業態の垣根を越えた事業展開を進める企業グループが増えています。しかし、従来これらの企業が保持する顧客情報は利用用途ごと、システムごとに管理されているため、利用する顧客にとっては複雑で使い勝手が悪い状態(顧客情報が散在し複数の情報管理が必要な状態、企業から提供されるサービスレベルが不均一な状態等)となっている場合が散見されます。
店舗、EC、カタログ、コールセンターなど個々の顧客接点ごとのサービス競争の限界が近づくなか、オムニチャネル戦略に代表される、企業グループの持つ顧客接点を最大限連携させ、顧客のLTV(Life Time Value)注を最大化する仕組みへのシフトが求められています。
NTTデータでは、このような企業のニーズに応えるため、顧客がそれぞれ加入している、店舗会員、EC会員、またはグループ企業の他サービスの顧客情報(顧客属性、販売情報等)を一元的に管理し、個々の顧客のライフサイクル情報や、趣味・嗜好情報などを広く捉えることが可能な顧客管理基盤「PentaSenser」を提供します。
「PentaSenser」は、一般的なポイント管理機能をはじめ、顧客のライフサイクルを管理する機能、クーポンやダイレクトメール(DM)等の顧客アプローチトリガー、家族や特定のつながりを持つグループを管理する機能などワンランク上の顧客管理サービスを提供します。なお、「PentaSenser」の核となる機能については、2013年4月に株式会社ココカラファインが、グループ全体の顧客サービスの統一を目的に、グループ6社の顧客情報を統合した際の顧客管理基盤として提供した実績があります。
図1:顧客管理基盤「PentaSenser」のコンセプト
特長
- 1.ブランド、チャネル、グループ間の顧客統合による相互送客を実現
ブランドやチャネル、グループ企業が個々に管理していた顧客情報を統合することで、顧客をより深く知ることができるため、自社グループ全体でシナジー効果を発揮する相互送客を実現します。
また、一般的なポイントカードに基づく顧客管理のみならず、コミュニティー、イベント、モニタリングなど顧客と企業が持つさまざまな接点を顧客管理に最大限活用できるよう、「PentaSenser」では、これらあらゆる顧客接点のチャネルと連携する外部接続インターフェースの仕組みを保持しています。
- 2.ポイントの共通化を実現
顧客情報の統合により、各サービスで個別に行っていたポイントサービスについても共通化する事が可能になります。企業グループ内で業態を問わずポイントが共通化されることで、顧客にとっての利便性向上や企業グループのブランド訴求につながります。「PentaSenser」導入企業は企業グループとして戦略的に顧客を囲い込むポイント施策を実施することが可能となります。
- 3.顧客LTV(Life Time Value)の最大化の実現
ポイントやクーポン施策だけでは他社の顧客戦略との差別化には至らず、LTVの最大化は困難です。顧客のライフサイクルを捉えることで、ライフイベントに合わせた施策を行なうことが可能となり、顧客の生涯を通じたLTVの最大化を可能とします。また、顧客本人だけではなく、顧客周辺の家族や友人、さらには次の世代など、将来の顧客候補を把握し、見込み顧客へのアプローチをサポートします。
図2:サービス概要
今後について
「PentaSenser」は小売業に留まらず顧客情報を活用するさまざまな企業向けに、新サービスに対して柔軟に連携できる豊富なAPIを今後も提供していく予定です。さらに基幹システムやビッグデータ分析基盤とも連携することで、企業のオムニチャネル戦略の実現を支えるトータルシステムとして今後3年間で200億円の売上を目指します。
参考:PentaSenser
顧客に関する重要な5つ(Penta)の主要因、驚き(Surprise)、楽しい(Enjoy)、場面(Scene)、体験(Experience)、関係(Relation)の頭文字より由来しています。お客さまへの最高のおもてなしとは、感動(驚き/楽しい)する経験(体験/場面)をさまざまなサービスと連携(関係)させ、継続的に提供することと考えています。
注釈
- 注顧客生涯価値
顧客がその企業から継続的に商品を購入する等、顧客がトータルで企業にもたらす利益を指す言葉。
- 「PentaSenser」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第三法人事業本部
交通・流通事業部
サービスインテグレーション担当
荻野、青山、下條
TEL:050-5546-8915