データベース移行サービスの提供を開始 ~データベース移行に伴う課題を事前評価し、移行可否判断をサポート~

サービスインフォメーション

2014年7月16日

株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータグローバルソリューションズ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)および株式会社NTTデータグローバルソリューションズ(以下:NTTデータGSL)は、企業がシステムのデータベース移行を検討する際、その可否を初期段階で診断できる「データベース移行サービス クイックアセスメント」を本日7月16日より提供開始します。

本サービスはNTTデータが「データウェアハウス/ビジネスインテリジェンス・ラボ」(以下:ラボ)にて個別で実施していたサービスを「データベース移行サービス」として体系化したものです。ラインナップとして、データベース移行に関する性能面の投資効果、実現可能性を事前に評価・検証する「PoC(Proof of Concept)」と「移行計画策定支援」に加えて、今回新たに「クイックアセスメント」を追加しました。

昨今、企業におけるニーズが高まっているビッグデータ活用においては、データが格納されているデータベースが、データ活用のスピードを左右する重要な要素となっています。最新技術を駆使したデータベース製品を活用することでより高度なビッグデータ分析が実現できる一方で、システムの最重要基盤であるデータベースの乗り換え(移行)にはリスクが伴うため、対応に慎重な企業も少なくありません。

今回提供する「データベース移行サービス クイックアセスメント」は、データ構造だけでなくデータベース特有の言語で記述された業務ロジックまで、短期間で移行の難易度や課題を診断します。これにより、企業はビッグデータ活用に向けたデータベースの移行をより安心して実行できるようになります。

背景

昨今、企業におけるシステム利用用途は、業務効率化を目的としたものから、ビッグデータ解析やビジネス・インテリジェンスといったビジネスの拡大・成長を目的としたものにシフトしつつあります。

このような中、ビッグデータ活用においては、データが格納されているデータベースが、データ活用のスピードを左右するといわれており、データベース各社からHadoopに代表される分散コンピューティング技術や、高速データアクセスを実現するSSD(Solid State Disk)注1やインメモリー技術など最新技術を活用したさまざまなデータベース製品が販売されています。こうしたデータベース製品の中から、企業は自社の扱うデータの大容量化、高頻度化、多様化に伴い、そのニーズに合致したデータベースの選定・移行が求められています。

しかし、データベースはシステムの最重要基盤であるため、移行に慎重になる企業も少なくありません。例えば、「現行システムにおいてデータベース特有の機能を活用している」「開発がブラックボックス化されていてデータベースの移行リスクを見通せない」等、さまざまな課題・不安要素が、データベースへ移行する最終判断、情報活用基盤の構築の妨げになっています。

【図】

こうした状況に対し、これまでNTTデータでは、豊富なIT基盤構築実績と高度なデータ活用・情報分析ノウハウを生かし、情報活用基盤の構築をサポートするラボを設置してデータベース移行に関するサポートを行ってきました。

そして今回、NTTデータおよびNTTデータGSLは、PoC、移行計画策定支援の実績で培ったノウハウをもとに、「データベース移行サービス」をラボのサービスとして追加するとともに、移行の前段階として顧客企業のデータベースの移行可否判断をサポートする「クイックアセスメント」を提供開始することとしました。

データベース移行サービスの概要

「クイックアセスメント」では、データ構造に加えてデータベース特有の言語で記述された業務ロジックの移行可否・難易度を事前評価することで、データベース移行に不安を持つ顧客企業に移行可否の判断をサポートします。

さらにNTTデータGSLが蓄積してきたノウハウを活用することで、インメモリーデータベースやビッグデータ解析分野において先行するSAP社データベース製品を、移行対象先のデータベースとして検討することができます。

【図】

図:データベース移行サービスの全体像

クイックアセスメント

クイックアセスメントでは、データベース移行における課題や移行の難易度などをレポートし、データベース製品の移行可否判断をサポートします。

具体的には、顧客企業が持つ情報系システムの環境、もしくはラボで構築した擬似環境において、データベースのオブジェクト情報から既存製品と移行製品との機能や仕様の差異を抽出し(互換性の検証)、移行に伴う難易度や対応方針などを分かりやすくレポートします。対象となるデータベースのオブジェクト情報には、スキーマ注2やテーブルといったデータベース構造のみならず、データベース特有の言語で記述された業務ロジックも含まれます注3

このサービスの第一段階として、まずはSAP社データベース製品への移行可否判断を開始します。

【図】

図:クイックアセスメントのイメージ

PoC(Proof of Concept)

PoCでは、データベース移行の際の、「性能面の投資対効果が分からない」「データ移行が本当に実現できるか不安」といった顧客企業の悩みに対して、実際の環境で実データ(サンプル可)、実クエリを用いて実現可能性および性能改善効果を確認します。また、複数データベース製品の比較および環境提供も可能です。

移行計画策定支援

移行計画策定支援では、クイックアセスメントおよびPoCの結果を踏まえた上で、現在のシステムが抱える問題を解決するための具体的な移行計画を立案します。NTTデータグループのデータベース製品のスペシャリストが、幅広い選択肢の中から問題解決策を顧客企業と一緒に検討します。

今後の展開

今後、NTTデータは、これまでのラボの強みを生かして、多様化する顧客企業のビジネスニーズに合わせて対応できるデータベース製品の種類を増やしていきます。さらに、NTTデータGSLはNTTデータ、SAPと連携しながら、SAP製品へ対応可能なデータベース製品の拡張や、顧客企業のビジネスニーズに合ったデータベースを利用できるようサービスを充実していきます。

NTTデータグループは、データベース移行を伴う大規模なデータ活用基盤の構築サポートを通じて、顧客企業の新規ビジネス創出、高度なデータの分析活用等、新たな価値の創出をサポートしていきます。

SAPジャパン株式会社からのエンドースメント

このたびの株式会社NTTデータ、株式会社NTTデータグローバルソリューションズによるデータベース移行サービスのリリースを歓迎し、グローバルパートナーとして一層の協業ビジネスを推進してまいります。

ビジネス環境が大きく変化する今日、それを支えるIT基盤のシンプル化、低コスト化はお客さまの大きな課題のひとつです。

IT基盤の構築、刷新に長年の経験とノウハウを持つ両社のサービスと、データベース製品を中心としたSAPのプラットフォームソリューションがこれらの課題解決の一助になるものと確信しております。

SAPジャパン株式会社
ソリューション&イノベーション事業統括本部
ソリューション&イノベーション統括本部長
堀田 徹哉

NTTデータグローバルソリューションズについて

株式会社NTTデータグローバルソリューションズは、基幹システムのグローバルスタンダードとされるSAPソリューションの導入・運用支援をサポートするSAPソリューションコアカンパニーです。NTTデータグループが推進してきた海外グループ会社との連携体制をさらに強化し、SAPソリューションをベースとしたお客さまのグローバル戦略のニーズにワンストップでお応えします。

社名

株式会社NTTデータグローバルソリューションズ

所在地

〒130-0022 東京都墨田区江東橋4-26-5 東京トラフィック錦糸町ビル

代表者

代表取締役社長 大西 俊介

設立

2012年7月

資本金

200,000,000円

参考

注釈

  • 注1SSDとは、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置です。
  • 注2スキーマとは、データベースの構造やデータの格納形式を形式言語で定義した情報のことです。
  • 注3アプリケーションが発行するSQLは対象外です。
  • 「データウェアハウス/ビジネスインテリジェンス・ラボ」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • SAP、SAPロゴ、記載されているすべてのSAP製品およびサービス名はドイツにあるSAP SEやその他世界各国における登録商標または商標です。
  • その他記載された会社名、団体名およびロゴ、製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
ビジネスソリューション事業本部
ビッグデータビジネス推進室
吉村、山下
TEL:050-5546-7791

株式会社NTTデータグローバルソリューションズ
HANAビジネス推進室
青木、真壁、平松
TEL:03-5669-2041
E-mail:hana-sales@nttdata-gsl.co.jp