保険代理店チャネルにおける生保標準API検討ワーキングの発足について
2020年10月16日
株式会社NTTデータ
保険代理店では、より多様な顧客ニーズと高度化する業務に対応するため、API活用の検討が行われています。しかしながらその方法は各社各様であり、手段の統一、標準化の必要性が高まっています。
本ワーキングでは保険代理店での募集・保全をはじめとする各種保険業務において、標準となるAPIの仕様を定めることで、さらなる顧客利便性の向上、保険代理店業務の効率化を目指していきます。
背景
保険業界においては、昨今のデジタル化の流れを受け、顧客接点を担うシステムを中心に利便性の向上や多チャネル対応やネットでの対応業務の拡大などの高度化が進んでいます。
一方で、その販売の一端を担う保険代理店に提供する情報について、その質の高度化や量の増加、保険代理店向けシステムとのシームレスな連携などのニーズが高まっており、その中でも特にAPIを利用した情報連携・システム連携について注目され、その活用について検討が進んでいます。
しかしながら、各保険会社や代理店が個別にAPIの検討・実装を進めた場合、似たような機能を持つAPIが乱立し、双方にとって負担が大きくなることが想定されます。
検討ワーキング概要
NTTデータは、保険代理店におけるAPI利用による顧客利便性の向上、業務効率化の促進を図るために、保険会社とAPI利用者(保険代理店、代理店向けサービス提供者等)が、可能な限り共通仕様の下で容易に接続できる環境を整備することが望ましいと考え、生命保険会社数社とともに本ワーキングを発足しました。
本ワーキングでは、APIによる情報連携・システム連携ニーズの高い業務について議論し、当該業務で利用するAPIを優先して検討を行う予定です。あわせて保険会社とAPI利用者との接続基盤についても既存インフラを有効利用する形で標準化の議論を進める予定です。
また、利用する保険代理店のニーズを把握するため、大手保険代理店にもオブザーバーとして参加してもらい、保険代理店にとって活用しやすい仕組みを検討していきます。
検討内容:
現在予定しているテーマは以下の通りです。
- APIのインターフェース
- APIの外部公開方式
- APIの認証・認可方式
今後について
本ワーキングの検討結果については2020年12月中を目途に一部を除き関係各所に公開する予定です。関係各所からのフィードバックをもらい、代理店チャネルにおける業界標準仕様として昇華させることで今後のAPI利用による業界の効率化・利便性向上に寄与していきたいと考えています。
また、本ワーキング結果をもとに、NTTデータは保険業界向けに提供していますAPI管理基盤サービス(insurance API PORT™)の機能を拡大し、新たなサービス提供を進めていきます。
注釈
- 「insurance API PORT」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
第一金融事業本部
保険ITビジネス事業部
企画推進担当
広部、秋谷
E-mail:iap_support@kits.nttdata.co.jp