Insurtechエコシステムのグローバルトレンドを分析した個別レポートを全編公開

~サステイナビリティ、組み込み型保険、サイバーリスク、保険引受の高度化、従業員ウェルビーイングに関する主なトレンドと考察~

トピックス

2023年9月19日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、保険業界におけるスタートアップ(以下、Insurtech)への投資動向および保険業界のエコシステムに関する最新情報を分析したレポート”Insurtech Global Outlook 2023”の日本語版個別レポート5冊を公開しました。
個別レポートでは保険業界が直面する5つの主要課題(サステイナビリティ、組み込み型保険、サイバーリスク、保険引受の高度化、従業員ウェルビーイング)ごとに、世界的なトレンド、関連する保険会社とInsurtechを分析し、保険会社への取るべきアクションを考察し、5冊のレポートにまとめています。
NTTデータでは2016年からグローバルにおけるInsurtech動向を継続的に調査しており、第7弾となる本レポートは、NTT DATA EMEALの市場トレンド分析プラットフォームを活用して実現したものです。

Insurtech Global Outlook 2023の個別レポートの概要

本レポートは、7月に公開したハイライトと今回公開する5冊の個別レポートで構成されています。個別レポートではサステイナビリティ、組み込み型保険、サイバーリスク、保険引受の高度化、従業員ウェルビーイングについてそれぞれ分析しています。

個別レポート1:持続可能な世界

気候変動は、大きな災害の発生頻度と深刻さが飛躍的に高まっている原因となっています。保険の気候変動リスクを予測、管理、軽減する機能は人々の長期的なウェルビーイングに極めて大きな影響を与えています。2016年以降、気候変動に焦点を当てた投資が増えており、特に過去3年間で気候変動に関係するInsurtechに注目が集まっています。

図1:気候変動関連Insurtechへの投資額推移

図1:気候変動関連Insurtechへの投資額推移

個別レポート2:スマートディストリビューション

組み込み型保険は、保険会社が売上と利益の双方を効果的に拡大させる費用対効果の高い方法です。3兆米ドルの市場機会を持ち、近年最も高成長を遂げた保険販売モデルとなっています。APIテクノロジーを持つInsurtechは大幅に増えており、保険と他業界をつないだ組み込み型保険を提供することでCX改善を実現しています。

図2:組み込み型保険のユニコーン企業10社

図2:組み込み型保険のユニコーン企業10社

個別レポート3:デジタルリスク

デジタル化が進む世界では、サイバーセキュリティが最優先な新興リスクとなっており、民間企業および公的機関は緊急な対策が必要となっています。保険会社はリスクの予防、中小企業でのリスク緩和、IoTデバイスリスクへの対策などのために、サイバーセキュリティ関連Insurtechへの投資を増加させています。

図3:2022年の保険会社によるサイバーセキュリティ関連Insurtechへの投資総額

図3:2022年の保険会社によるサイバーセキュリティ関連Insurtechへの投資総額

個別レポート4:保険引受の新たなステージ

世界的なインフレーションや自然災害の増加により、保険業界の引受収支が大幅に悪化している。収支改善のために、新たな引受モデルによる販売コストの削減、価格競争力の向上、顧客エンゲージメント向上が期待されています。新たな引受モデルを提供するInsurtechでは、より大きな顧客基盤持つほど、より良い損害率を持つ傾向が見られます。

図4:新たな引受モデルを提供するInsurtechの損害率

図4:新たな引受モデルを提供するInsurtechの損害率

個別レポート5:従業員ケアを行う企業

新型コロナウイルスの流行以降、人々の価値観や生活習慣の変化が促進され、健康への意識が高まっている。企業では、人材の採用と維持の強化、慢性疾患予防による生産性向上を目的に、デジタルウェルウェアプログラム提供に取り組んでいます。様々な地域で企業向けに医療保険・サービスに関連するInsurtechが投資を集めています。

図5:企業向け保険を提供するInsurtech

図5:企業向け保険を提供するInsurtech

今回公開する個別レポートの日本語版は、こちらからダウンロード可能です。
日本語版:https://www.nttdata.com/global/ja/-/media/nttdataglobal-ja/files/news/topics/2023/091901/091901.zip

ハイライトおよび個別レポートの英語版は、こちらからダウンロード可能です。
英語版:https://insurtech-insurance.nttdata.com/

また2022年版については、 以下からダウンロード可能です。
エグゼクティブサマリー:https://www.nttdata.com/global/ja/news/information/2022/071300/
レポート本編:https://www.nttdata.com/global/ja/news/information/2022/093000/

保険事業ソートリーダーのコメント

矢野 高史(保険ITサービス事業部 戦略デザイン室 室長)
「世界的に政治的・経済的な不確実性が増す中であっても、依然としてInsurtechへの投資が高い水準を維持していることは、保険業界を取り巻く主要課題においてエコシステムの重要性が増していることを示しています。今後、保険会社様が、持続可能で安心・安全な社会を支え、生活者のウェルビーイングを実現していくために、本レポートが中長期の戦略策定および意思決定の一助となることを願っています。」

保険ビジネスのフォーサイト

欧州・北米・APACの保険有識者と連携して作成する本レポートやグローバルホワイトペーパーに加え、NTTデータでは独自に保険ビジネスのフォーサイトを策定し、発信を行っています。特に、今回のハイライトでも取り上げた、保険×ヘルスケアは重点テーマの一つとして取り組んでおり、スタートアップや学術機関など社内外のパートナーと連携し、ヘルスケアソリューションの開発やヘルスケア共創施設の取り組みを進めています。

保険×ヘルスケアビジネス スタートアップや研究機関との未来共創
https://www.nttdata.com/jp/ja/data-insight/2023/0426/

テクノロジーで保険業務はどう変わる?NTTデータが描く未来像
https://www.nttdata.com/jp/ja/data-insight/2023/0215/

今後について

今回の調査では、5つの重要な社会課題に関するグローバルなトレンド、その中で保険会社およびInsurtechが果たす役割がより重要となっていることが明らかになりました。
NTTデータでは、北米、欧州、アジアにわたるグローバルのネットワークを通じて、保険分野における蓄積された知見と技術力を生かし、お客さまのパートナーとして保険エコシステムへの戦略的な参画と連携を支援していきます。

注釈

  • 文章中の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
第三金融事業本部
保険ITサービス事業部
戦略デザイン室
長谷川、上村
E-mail:insurance-strategy@kits.nttdata.co.jp

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